HOME > BOOK >

『精神障害を生きる――就労を通して見た当事者の「生の実践」』

駒澤 真由美 20220915 生活書院,544p.

Tweet
last update: 20221007


このHP経由で購入すると寄付されます

駒澤 真由美 202209 『精神障害を生きる――就労を通して見た当事者の「生の実践」』,生活書院,544p. ISBN-10: 4771034931 ISBN-13: 978-4865001464 3,600円(税別) [amazon]

『人と成ること――恵那地方の統合教育・地域生活運動』表紙イメージ

■内容

出版社HPより

「リカバリー」と「就労」との関係からこぼれ落ちるものとは…… 精神障害当事者は、自ら体験してきた様々な「就労」の場をどのように意味づけているのか。 「精神障害者」のラベルを貼られて生きるということをどのように捉えているのか。 就労現場のフィールドワークと、「当事者との対話」によるライフストーリー・インタビューを重ねるなかで、法制度・支援システムと本人の行為の意味の複相性に着目し、彼らの「生の実践」を詳らかにした大作。

■著者略歴

駒澤 真由美 (こまざわ・まゆみ)経営コンサルティング会社勤務時に夫と死別。その後、新規事業の立ち上げを任され、希死念慮を伴ううつ病を発症。退職して臨床心理、精神保健福祉を一から学ぶ。精神科病院や就労支援施設での実習を通じて、精神保健医療福祉と雇用に関わる制度・サービスに疑念を抱き、研究の道に進む。日本学術振興会特別研究員(DC2)を経て、2021年9月に立命館大学大学院先端総合学術研究科修了。博士(学術)。現在、立命館大学大学院先端総合学術研究科プロジェクトマネージャー(研究指導助手)。

■目次

はじめに 序章 「リカバリー」と就労支援  1 本書の問題関心  2 本書の目的  3 研究方法  4 本書の構成 第1部 「一般就労」とはどのようなものなのか 第1章 精神障害を開示して一般就労するとはどういうことか  1 問題の所在  2 障害開示と就労継続に関連性のない田中善子さん  3 障害開示と就労継続に関連性のある道場さん  4 最初から障害開示で就労してきた村上さん  5 障害者雇用枠の現実――障害を開示して一般就労するということ  6 精神障害当事者の自己決定に寄り添うとはどのようなことか  7 小括 第2章 精神障害当事者はなぜ就労移行支援サービスを受けているのか  1 問題の所在  2 X就労移行支援事業所の概要と成り立ち  3 障害年金を受給できず、正社員を目指す岡田寛子さん  4 生活保護から新しい生活を目指す松坂さん  5 精神障害当事者が「就労移行支援サービス」を活用するのはなぜか  6 小括 第3章 精神障害当事者でもある支援者は就労支援をどのように体験しているか  1 問題の所在  2 精神疾患を抱えつつ、就労支援員として就職した青山さん  3 精神障害当事者が支援者として働くことはどのような意味をなすのか  4 小括 第2部 「福祉的就労」とはどのようなものなのか 第4章 精神障害当事者は「就労継続支援A型」をどのように意味づけているのか  1 問題の所在  2 X就労継続支援A型事業所とはどのような働き場なのか  3 一般就労へのステップアップに挑む北村さん  4 一般就労と就労継続支援A型とのはざまで  5 小括 第5章 精神障害当事者にとっての「就労継続支援B型」とリカバリーとの関係  1 問題の所在  2 福祉と就労の制度に翻弄されたY作業所の歴史  3 葛藤の末にY作業所に通い続けることにした西行さん  4 葛藤の末にY作業所を退所した結城さん  5 どうするか今も葛藤し続けている瀬戸さん  6 精神障害当事者にとってのリカバリーと「就労継続支援B型」を続けること  7 小括 第3部 「社会的就労」とはどのようなものなのか 第6章 精神障害者が働き続ける「社会的事業所」とはどのような場なのか  1 問題の所在  2 Z社会的事業所の理念と概要  3 非就労や福祉的就労よりはいい――金銭的報酬  4 「ここしかない」という働き場――心理的報酬  5 精神障害当事者にとっての「社会的事業所」  6 小括 第7章 社会的事業所にたどりついた精神障害当事者の「生の論理」  1 問題の所在  2 今井一郎さんのプロフィールと分析視角  3 精神障害者「ではない」  4 精神障害者に「なる」  5 「精神障害者」として働いて生きる  6 どのようにして「精神障害者として生きる」ことになったのか  7 どのように「精神障害者として生きる」ことを選択していったのか  8 支援者の考えるパーソナル・リカバリー概念の限界  9 小括 終章 精神障害を生きる当事者の「生の実践」  1 二つの問いに対する総合考察と結論  2 本書の学術的意義  3 本書の限界と今後の課題  4 誰もが「良く生きていくことができる」社会を目指して 補論 Ⅰ 精神障害者の就労支援をめぐる法制度の変遷と実践の歴史  1 精神科病院による社会復帰活動――「脱病院化」(一九五〇年代~)  2 「地域で暮らし働くこと」への支援の始まり(一九七〇年代~)  3 地域における社会復帰〈施設〉の誕生(一九八〇年代~)  4 「障害のある人とない人が共に働く場」への保障(一九八〇年代~)  5 「メンバーとスタッフの対等性」を重視する取り組み(一九九〇年代~)  6 社会復帰支援から就労自立支援へ(一九九〇年代後半~)  7 医療と再統合された就労支援(二〇〇〇年代~)  8 ピアサポートからピアスタッフへ(二〇〇〇年代~)  9 営利企業の参入と障害者ビジネスの登場(二〇〇六年以降)  10 小括 Ⅱ 障害者総合支援法下における就労制度の概要と課題  1 就労系障害福祉サービスの動向  2 就労移行支援事業の現状と課題  3 就労継続支援A型事業の現状と課題  4 就労継続支援B型事業の現状と課題  5 就労継続支援A型事業とB型事業の異同  6 ソーシャルファームと就労継続支援A型事業の重なり  7 働く障害者の「再トレーニング・トレードセンター」構想  8 小括 実際を書く大切 立岩真也 おわりに 初出一覧 参考文献

■関連する論文

駒澤 真由美,2019,「精神障害当事者は「一般就労」をどのように体験しているか――障害と就労のライフストーリー」[R-Cube] ([PDF] 外部リンク『立命館生存学研究』,第2号,pp.281-291. 駒澤 真由美,2019,精神障害当事者にとっての「リカバリー」とはなにか――福祉的就労施設に20年通所する利用者の語りから」「[R-Cube] ([PDF] 外部リンク) 『Core Ethics』,Vol.15,pp.59-71. 駒澤 真由美,2020,「精神障害者が働き続ける『社会的事業所』とはどのような場なのか――一般就労でもなく、福祉的就労でもなく」[R-Cube] ([PDF] 外部リンク)『Core Ethics』,Vol.16,pp.71-82. 駒澤 真由美,2020,「パーソナル・リカバリーと就労支援に関する一考察――「精神障害者として生きる」当事者のライフストーリーから」[R-Cube] ([PDF] 外部リンク)『Core Ethics』,Vol.16,pp.83-95.など

■書評・紹介・言及


◆立岩 真也 2022/09/15 「実際を書く大切」駒澤 真由美 2022 『精神障害を生きる――就労を通して見た当事者の「生の実践」』,生活書院,pp.511-518


*頁作成:中井 良平
UP: 20220910 REV:20220916, 21, 1007
障害者と教育 教育  ◇生活・生存  ◇身体×世界:関連書籍  ◇BOOK
TOP HOME (http://www.arsvi.com)