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『あなたが消された未来ーーテクノロジーと優生思想の売り込みについて』

Estreich, George 2019 Fables and Futures: Biotechnology, Disability, and the Stories We Tell Ourselves, The MIT Press, 240p.
=20210517 柴田 裕之 訳,みすず書房, 344p.

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last update:20220620

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■Estreich, George 2019 Fables and Futures: Biotechnology, Disability, and the Stories We Tell Ourselves,The MIT Press,240p. =20210517 柴田 裕之 訳 『あなたが消された未来ーーテクノロジーと優生思想の売り込みについて』,みすず書房, 344p. ISBN-10:4622090023 ISBN-13:978-4622090021 3600+ [amazon][kinokuniya] ※ eg

■内容

紹介

出版社内容情報
一部の先端的なバイオテクノロジーは、人々の優生学的な衝動を利用しながら売り歩かれている。著者はダウン症のある子をもつ作家として、この局面を見つめた。
本書は、バイオ企業の広告や、スティーブン・ピンカーら科学者の発言を吟味し、テクノロジーがもたらす未来のビジョンとともに優生思想がいかに私たちの意識下へ刷り込まれているかを示す。新型出生前診断(NIPT)をはじめとするスクリーニング、ゲノム編集、ミトコンドリア置換、合成細胞、染色体サイレンシング……こうしたバイオテクノロジーのPRの物語のなかで、障害者はすでに消された、実体のない存在であり、またそれゆえに、売り込みに必須の要素として使われている。
売り込みは経済合理主義の社会的圧力をエンジンとして推し進められ、非定型の遺伝的素因をもつ人々は圧倒的少数派へと追いやられつつある。生殖テクノロジーの選択は当事者の「自己決定」の問題だといわれるが、本書が示すような圧倒的な〈説得〉の圧力のもとにある自己決定とは何物だろうか? ジョージ・フロイドとまったく同じ形で命を奪われたダウン症のある青年イーサン・セイラーに、私たちの多くが気づけなかったのはなぜだろう? テクノロジーが優生思想の裏口となっている現状を痛切に描き出す書。

著者略歴

エストライク,ジョージ[エストライク,ジョージ] [Estreich,George]
コーネル大学で芸術系修士号取得後、オレゴン州立大学講師。詩人。著書に、ダウン症のある娘ローラを得た経験を回想するメモワールThe Shape of the Eye(SMU Press,2011;Penguin,2013。2012年のオレゴン図書賞受賞)、Textbook Illustrations of the Human Body(Bedbug Press,2005、詩集、ゴースライン賞受賞)がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

■目次

第1章 仮想の子供
第2章 生殖細胞系
第3章 カウンティフェアで
第4章 私たちの画面上で
第5章 但し書き
第6章 ニューオーリンズ
第7章 シンシアを読む
第8章 軽蔑的なナラティブ
第9章 モデル・ワールド
第10章 居場所を見つける
結論 身体と住み処

■引用


■書評・紹介


■言及



*作成:今井 浩登
UP:20220620 REV:
優生学・優生思想 | Eugenics 身体×世界:関連書籍  ◇BOOK
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