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『チョンキンマンションのボスは知っている――アングラ経済の人類学』

小川 さやか 20190730 春秋社,273p.

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last update: 20200630


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『チョンキンマンションのボスは知っている――アングラ経済の人類学』表紙イメージ

小川 さやか 20190730 『チョンキンマンションのボスは知っている――アングラ経済の人類学』,春秋社,273p. ISBN-10: 4393333713 ISBN-13: 978-4393333716  2000+ [amazon][kinokuniya] ※ u/gsce

■内容

オビより

 一攫千金を夢見て香港に集まるタンザニア人。彼らの日常は、まさか!の連続。
 既存の制度に期待しない人々によるセーフティネット、信用システム、シェア経済とは。
 可能性に満ちた社会がそこにある。
 100%信頼できる人はいない。だからうまくいく。

■目次

序章「ボス」との出会い
 チョンキンマンションのボスとの出会い
 ビッグブラザー、でもダメ人間
 国境を超えるインフォーマル・ビジネスと開かれた互酬性

第1章 チョンキンマンションのタンザニア人たち
 カラマのライフヒストリー
 天然石から中古家電・中古自転車へ
 思慮深い無関心

第2章 「ついで」が構築するセーフティネット――「プラットフォーム」としてのタンザニア香港組合
 香港でコミュニティを築くまで
 タンザニア香港組合の結成
 誰にでも訪れうる不幸における助け合い
 流動的なメンバーシップが生きる組合運営
 「無理しないこと」を基準とする
 「ついで」の論理

第3章 ブローカーとしての仕事
 取引相手が自分を恋しくなった頃に会いに行く
 カラマを専属にしたがるパキスタン系業者
 香港の業者とアフリカ系ブローカーとの関係
 中古車買いつけツアー
 アバシとサミールの買い物内容
 ブローカーという仕事
 ブローカーが頼りにするのはブローカー
 客=友人ネットワークの不侵犯と情報のシェア

第4章 シェアリング経済を支える「TRUST]――「その人らしさ」でつながるネットワーク
 SNSを通じた草の根の中古車オークション
 協働型コモンズとしてのTRUST
 「セーフティネット」としてのTRUST
 最大の楽しみはInstagramのライブ中継
 「信用」の欠如と「信頼」の創出を担う投稿
 専門的な経済プラットフォームではない意義
 「遊び」と「仕事」の順序

第5章 裏切りと助け合いの間で――成功するもの、転落する者
 ケータイ・ビジネスの成功者
 「裏切られた」天然石輸入商
 「収監された」衣類の交易人
 仲間と生きることと独立独歩で生きることのはざまで
 
第6章 愛と友情の秘訣は「金儲け」
 「ペーパー・ワイフ」と「ペーパー・ハズバンド」
 香港のナイトライフ
 シュガー・マミーとキベンテン
 いつでも帰れるから、帰れない
 香港での生活に埋め込まれた母国への投資
 求められてはじめて決断する日が来たら
 金儲けと人生の楽しみ

最終章 チョンキンマンションのボスは知っている
 「ゆとり」のあるチョンキンマンションの暮らし
 自他の「ついで」を飼いならす
 無駄や取るに足らないことの意味
 遊んでいることが仕事になる
 リアルな人生と「かりそめの私」
 愛されているという根拠なき確信

おわりに

■引用


■書評・紹介

■言及



*作成:岩ア 弘泰
UP: 20190919 REV: 20200630(安田 智博)
先端総合学術研究科 身体×世界:関連書籍  ◇BOOK
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