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『腐敗と格差の中国史』

岡本 隆司 20190410 NHK出版,240p.

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last update:20220214

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■岡本 隆司 20190410 『腐敗と格差の中国史』,NHK出版,240p. ISBN-10:4140885831 ISBN-13:978-4140885833 850+ [amazon][kinokuniya] ※ 1chn

■内容

NHK出版 HPより

なぜ中国では党幹部や政府役人の汚職がやまないのか? なぜ共産主義国にもかかわらず、貧富の差が拡大するのか? 超大国を蝕み続ける「病理」の淵源に、実力派歴史家が迫る。エリート/非エリートの金・コネ・権力をめぐる相剋の二千年を一望し、独裁の度合いを強める中国共産党、および現代中国の実相を大胆かつ明快に読み解いた一冊。

■目次

はじめに──中国共産党から考える
  共産党とは何か/共産党と中国
  反「腐敗」キャンペーン/歴史からさぐってみる

Ⅰ 格差──士と庶はいかに分かれたか
1 皇帝という体制
  「天」と「天命」/皇帝の創出
  始皇帝の位置/社会の構造変動
2 官僚制の成立
  史上の官僚制/郡県制とは何か
  地方自治/游侠勢力/侠と儒
3 門閥主義から賢才主義へ
  豪族勢力の伸長/貴族の形成
  九品官人法と門閥主義/貴族制の発展
  北朝と賢才主義/科挙と君主独裁制の成立
4 官僚制と二元社会
  官僚制と科挙/読書人/科挙の位置づけ/差別の存続と促進
  「士」と「庶」/永続する科挙と庶民の立場/二元的な格差社会

Ⅱ 権力──群雄割拠から唐宋変革へ
1 トップダウンの統治
  出発/「法家」政治/「酷吏」たち
  儒教と「循吏」/皇帝の権力とその代替
2 トップダウンに抗して
  貴族制の役割/三省六部/五代十国
  中国の三傑/律令とその破綻
  「令外の官」から君主独裁へ/官僚制の転換
3 王安石の改革とその史的意義
  「官吏」とは何か/胥吏の起源と位置づけ/二元社会と「吏士合一策」

Ⅲ 腐敗──歪みはどこから来たのか
1 地方制度の概観
  俯瞰/清代の状態/監督官庁
2 衙門の構成
  県の衙門/県知事とその周辺
  胥吏とその組織/衙役と衙門の規模
3 行政の実態とその二面性
  衙門を担った人々/「陋規」とその弊害
  胥吏・衙役の位置/官員の位置
  「官に封建無く、吏に封建有り」

Ⅳ 改革──雍正帝と養廉銀
1 清代前期の情況
  官僚の俸給/ある「清官」/清廉と清貧
  財政の理念と実態/地方財政の欠落と「陋規」
2 雍正帝の改革
  「火耗」問題/雍正帝の登場/改革へ向かって
  改革の実情/養廉銀の創設
3 末路
  官と吏のあいだ/改革の史的意義/時代の終わりと反動
  制度定着の意味/インフレ好況のはてに/消えゆく改革

Ⅴ 根源──中国革命とは何だったか
1 一九世紀の内憂外患
  「盛世」/人口爆発/流動化に遭遇して
  内憂外患と明末清初
2 腐敗の洗練
  郷紳とローカル・コミュニティ/孫文の観察
  変形する腐敗/李瀚章の誕生日/社会通念
3 革命のターゲット
  革命とは何か/「革命」の概念と含意/三民主義
  辛亥革命と中華民国/「匹夫も責あり」
4 国民党と共産党
  国共合作から国民革命へ/反共クーデタ/蒋介石の挫折
  「浙江財閥」/橘樸の絶望/「四大家族」「官僚資本」「土豪劣紳」
  政治の趨勢/社会の趨勢

  むすびに──現代中国を展望する
  日中戦争を通じて/?介石から毛沢東へ
  戦時統制と社会統合/文化大革命への道
  「改革開放」/「亡党亡国」

■引用


■書評・紹介


■言及



*作成:宮内 沙也佳
UP:20220214 REV:
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