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『負債の網――お金の闘争史・そしてお金の呪縛から自由になるために』

Brown, Ellen 20070725 WEB OF DEBT: The Shocking Truth About Our Money System And How We Can Break Free, Third Millennium Press,524p.
=20190325 早川 健治 訳,那須里山舎,544p.

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last update:20210625

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■Brown, Ellen 20070725 WEB OF DEBT: The Shocking Truth About Our Money System And How We Can Break Free,Third Millennium Press,524p. =20190325 早川 健治 訳 『負債の網――お金の闘争史・そしてお金の呪縛から自由になるために』,那須里山舎,544p. ISBN-10:490951502X ISBN-13:9784909515025 4800+ [amazon][kinokuniya] ※ e05

■内容

Amazon HPより

 本書は、反緊縮経済思想の大きな支柱のひとつ「信用創造廃止論」の本格的な入門書・解説書・歴史書である。それは、アレクサンドリア・オカシオコルテス(AOC)議員のグリーンニューディール政策プランで、日本の政治経済界でも大注目の、MMT理論(現代貨幣理論)を批判的に進化させる根源的経済思想書ともいえる。経済危機と格差社会はどうして生まれるのか?私たちはどうしてお金にふりまわされ、お金に縛られてしまうのか。お金のヒミツを解き明かし、そこから自由になる方法を提示する本格的な「お金の思想書」。利子付き負債のお金システムを超えるすべての方法を検証し、政府通貨、ヘリコプターマネー、ベーシックインカム、地域通貨、公共銀行、無税国家など通貨改革の基本的視座を再検討する。「オズの魔法使い」という寓話の意味からケインズやマルクス、ハイエクを超える視点を読者にもたらす。

 私たちの通貨制度に関する思い込みは間違っている。私たちの通貨はすべて、硬貨を除き、「民営」連邦準備制度を含む民営銀行機関が拡張する融資という形で発行されている。諸銀行は元金だけを発行し、融資の利息を支払うための追加の通貨は発行しない。利息分のお金を調達するためには新たな融資を際限なく受ける必要があり、こうしてマネーサプライが拡張され、物価が膨張し、あなたの通貨の本来の価値が強奪される。『負債の網』はこの詐術を丁寧に解きほぐし、私たちが今直面している金融の闇を明解に描き出している。 その上で、米国において最も優れた経済思想に根ざした代替案が提示されてもいる。個人や国家の金融安全保障にご興味のある方は必読の一冊である。

■目次

日本の読者へ

リード・シンプソン(銀行員・宅地開発業者)による序文

謝辞

はじめに 負債蜘蛛の網の中で

第T部 黄色いれんがの道―金から連邦準備紙幣までの道のり
第1章 オズの魔法使いの教訓
第2章 カーテンの裏―連邦準備制度と連邦負債
第3章 ユートピアの実験―法貨としての植民地紙幣
第4章 政府が自分の通貨を他から借りるよう説得されるまでのいきさつ
第5章 富の母権制から負債の父権制へ
第6章 王を牛耳る方法―金貸しが英国をのっとるまで
第7章 ポピー畑で居眠りをする議会、警鐘を鳴らすジェファーソンとジャクソン
第8章 脳のあるかかし―リンカーンが銀行家たちの計略をくじく
第9章 リンカーンがヨーロッパ金融界の支配者たちとの戦いに敗北するまで
第10章 偉大なるペテン師―金本位制とインフレーションというおとり

第U部 銀行家たちが通貨装置を制圧するまで
第11章 家に勝る場所はなし―家族農場を巡る戦い
第12章 おしゃべり頭と見えざる手―秘密政府
第13章 魔女たちの集会―ジキル島事件と1913年の連邦準備法
第14章 ライオンを手なずけるまで―連邦所得税
第15章 つむじ風の刈り取り―世界恐慌
第16章 経済のさびた継ぎ目に油を差す―ルーズヴェルト、ケインズ、そしてニューディール
第17章 ライト・パットマンが通貨機械のからくりを暴露
第18章 連準の脚本を拝見
第19章 売り崩しと空売り―資本市場をクマなく貪り食う
第20章 ヘッジファンドとデリバティブ―違う色の馬

第V部 負債による奴隷化―銀行家たちの網が地球を包み込むまで
第21章 黄色いれんがの道よ、さようなら―金準備から石油ドルへ
第22章 テキーラ・トラップ―不法移民の侵略の真相
第23章 黄色のウィンキーの解放―海外で花開いたグリーンバック制度
第24章 破滅の嘲笑―破産したドイツが通貨なき復興に資金提供する
第25章 インフレーションというまやかしの再考―ハイパーインフレーションの「典型」の再検討
第26章 ポピー畑、アヘン戦争、そしてアジアの虎
第27章 眠れる巨人の目を覚ます―リンカーンのグリーンバック制度が中国へ
第28章 大英帝国の宝石の奪還―人民運動がインドを取り戻すまで

第W部 負債蜘蛛が米国を捕獲する
第29章 ブリキの木こりの骨を折る―米国労働者の負債農奴化
第30章 消費者負債の罠の魅惑的なおとり―住宅所有という幻想
第31章 金融完全暴風雨
第32章 竜巻の目の中―デリバティブ危機が銀行制度を停滞させるまで
第33章 幻想の維持―金融市場の八百長
第34章 メルトダウン―諸銀行の密かな破産

第X部 魔法の靴―通貨の力を取り返すまで
第35章 資源不足からテクニカラーの富へ
第36章 地域通貨運動―負債の網を回避するための「並行」通貨
第37章 通貨問題―金本位制派とグリーンバック派の討論
第38章 連邦負債―交錯思考の一例として
第39章 インフレーションを起こさずに連邦負債を清算するには
第40章 「ヘリコプター」マネー―連準の新品の熱気球

第Y部 負債蜘蛛撃破―人民に奉仕する銀行制度 第41章 真の「国有」銀行制度による国家統治権の回復
第42章 利息について―「不可能な契約」問題への解決策
第43章 救済?買い占め?それとも企業取得?―泥棒男爵を同じ土俵で破るには
第44章 手っ取り早い解決策―自分で資金を賄う政府
第45章 心ある政府―第三世界負債問題を解決する
第46章 橋の建設―新しいブレトン・ウッズ制を目指して
第47章 虹の彼方に―徴税なき、負債なき政府

あとがき 300年ネズミ講の終焉

後記 バブルの破裂

訳者あとがき

■引用


■書評・紹介


■言及



*作成:宮内 沙也佳
UP:20210625 REV:
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