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『障害者排除の論理を超えて――津久井やまゆり園殺傷事件の深層を探る』

阿部 芳久 20190325 批評社,254p.

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last update: 20190725

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■阿部 芳久 20190325 『障害者排除の論理を超えて――津久井やまゆり園殺傷事件の深層を探る』,批評社,254p.ISBN-10: 4826506945 ISBN-13: 978-4826506946 2600+ [amazon][kinokuniya] ※ et-2004s

■内容

amazonより

 2016年7月に勃発した津久井やまゆり園殺傷事件の背景には、障害者を「生きるに値しない生命」としてとらえる優生思想、障害者福祉を社会的コストと考える功利主義という短絡的思考が存在する。こうした障害者差別と優生思想は、現代日本でも間断的にキリスト者・曽野綾子の言動のように現れてくる。そして一般の夫婦にも、出生前診断によって生まれてくる生命を選別して障害を持って生まれてくる生命を否定する思考として広がりをみせてきた。障害者の殺傷事件や強制不妊手術問題に内在する優生学・優生思想の現在を検証し、障害者は存在することに価値があるという思想の共有と共生社会の実現可能性を探る一つの試み。

著者について
東北大学大学院教育学研究科修士課程修了(心身欠陥学専攻)。宮城県立光明養護学校(教諭)、仙台市立荒町小学校(教諭、自閉症児の学級担任)を経て、東北福祉大学教授。東北福祉大学在任中は、社会福祉学科長、認知症介護研究研修センター副センター長、特別支援教育研究センター長を兼任する。現在、東北福祉大学名誉教授、NPO法人ひよこ会理事、発達支援ひろがりネット顧問。著書に『入門 障害児教育の授業』『障害児教育 授業の設計』『知的障害児の特別支援教育入門』『知的障害を伴う自閉児の特別支援教育』(以上、日本文化科学社)、『はちみつレモンでバトンタッチ』(中央法規)、『詩集 奇異雑譚』(書肆山田)。


■目次

1 障害者の存在を否定する二つの出来事(津久井やまゆり園殺傷事件
障害者の強制不妊手術をめぐる問題)

2 障害者の存在価値を否定する視点及びその問題点(社会・国家に役に立つかどうかという視点
障害者は次の世代に悪い資質を遺伝させるという視点
障害者の存在が本人や周囲の人を不幸にするという視点)

3 障害者の存在が健全で安らかな社会をつくる(「個人の尊重」という理念を定着させるために
生命が存在することそのものに価値があるという視点
人間の価値に線引きはできないという視点
障害児・者から発信される価値
障害者は、健全で安らかな人間社会を存続させるために必要な存在)

■引用



■書評・紹介



■言及





*作成:岩ア 弘泰
UP: 20190725 REV:
相模原事件  ◇身体×世界:関連書籍  ◇BOOK
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