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『反転する福祉国家――オランダモデルの光と影』
水島 治郎 20190116 岩波書店,300p.
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last update:20210906
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■水島 治郎 20190116 『反転する福祉国家――オランダモデルの光と影』,岩波書店,300p. ISBN-10:4006003986 ISBN-13:978-4006003982 1340+
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■内容
岩波書店 HPより
オランダモデルと言われる雇用・福祉改革が進展し、「寛容」な国として知られてきたオランダ。しかし、そこでは移民・外国人の「排除」の動きも急速に進行した。この対極的に見える現実の背後にどのような論理が潜んでいるのか。ポピュリズムに揺れる激動の時代を読み解く。
■目次
はじめに
第一章 光と影の舞台――オランダ型福祉国家の形成と中間団体
第一節 現代政治の歴史的文脈
1 「身軽な国家」オランダの成立
2 一九世紀後半――自由主義と宗派勢力の対抗
3 二〇世紀――「柱」社会と中道キリスト教民主主義政党の優位
第二節 オランダにおける「保守主義型福祉国家」の成立
1 「保守主義型福祉国家」とは
2 大陸型福祉国家の特徴
3 オランダにおける福祉国家の形成
4 民間団体主体の福祉
第三節 中間団体政治の形成と展開
1 中間団体をめぐる歴史的背景
2 中間団体の包摂――マクロレベル
3 中間団体の包摂――メゾレベル
4 中間団体批判
5 紫連合政権の成立
6 審議会制度の改革
7 開かれたガバナンスの模索
第二章 オランダモデルの光――新たな雇用・福祉国家モデルの生成
第一節 大陸型福祉国家の隘路
1 ワークシェアリングを超えて
2 大陸型福祉国家の特徴と限界
3 大陸型福祉国家の構造的問題
第二節 福祉国家改革の開始
1 ワセナール協定へ
2 ルベルス政権下の改革
3 第一次コック政権――分権的制度の改革
4 第二次コック政権――「給付所得より就労を」
5 労使の排除と抵抗
6 バルケネンデ政権下の就労強化政策
7 改革の政治的背景
第三節 パートタイム社会オランダ
1 就労形態の多様化
2 雇用格差と非正規労働
3 非典型労働の「正規化」
4 オランダのパートタイム労働――歴史的展開
5 パートタイム保護を取り巻く制度的枠組み
6 多様な休暇制度
7 日蘭比較からみたワーク・ライフ・バランス
8 フレキシキュリティへの対応
第四節 ポスト近代社会の到来とオランダモデル
1 ポスト保守主義型福祉国家へ?
2 「女性のフルタイム就労」への厳しい視線
3 オランダのパートタイム論争
4 脱工業社会における競争戦略
第三章 オランダモデルの影――「不寛容なリベラル」というパラドクス
第一節 移民問題とフォルタイン
1 ポピュリズムの台頭
2 オランダにおける移民
3 フォルタイン党躍進の文脈
4 フォルタインの登場とイスラム批判
5 二〇〇二年選挙に臨むフォルタイン
6 政治戦略としてのポピュリズム
第二節 フォルタイン党の躍進とフォルタイン殺害
1 「すみよいオランダ」の結党
2 フォルタインの登場
3 「すみよいロッテルダム」の設立とフォルタイン擁立
4 「すみよいオランダ」との決裂とフォルタイン党結成
5 「すみよいロッテルダム」の圧勝
6 フォルタイン党の展開
7 フォルタインの死と総選挙
8 中道右派連立政権の成立
9 フォルタイン現象の衝撃
第三節 バルケネンデ政権と政策転換
1 バルケネンデ政権の八年
2 キリスト教民主主義政党の「自己革新」とバルケネンデ
3 移民政策の転換
4 移民の「選別」の開始
5 社会文化政策
第四節 ファン・ゴッホ殺害事件――テオ・ファン・ゴッホとヒルシ・アリ
1 映画『サブミッション』
2 モハメド・ブエリ――移民二世の青年の急進化
3 「ソーシャル・パフォーマンス」としてのファン・ゴッホ殺害
第五節 ウィルデルス自由党の躍進
1 ウィルデルスの登場
2 ウィルデルスのイスラム批判
3 ヨーロッパ憲法条約否決
4 ヨーロッパ統合とオランダ
5 自由党の設立
6 リュテ政権の成立と自由党の閣外協力
第四章 光と影の交差――反転する福祉国家
第一節 福祉国家改革と移民
1 「移民政治」の顕在化と福祉国家
2 「参加」型社会への転換
3「参加」と義務・責任の重視
4 福祉国家の変質と移民
5 オランダにおける「シティズンシップの共有」
第二節 脱工業社会における言語・文化とシティズンシップ
1 脱工業社会における「参加」の様相
2 脱工業社会における「非物質的価値」
3 新しい「能力」観――「ポスト近代型能力」の浮上
4 「言語によるコミュニケーション」と「能力」
5 言語・文化の再浮上
6 参加・包摂・排除
7 新たな光と影の交差のなかで
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:宮内 沙也佳
UP:20210906 REV:
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