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『災害・支援・ケアの社会学――地域保健とジェンダーの視点から』

板倉 有紀 20181115 生活書院,282p.

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last update:20190110

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■板倉 有紀 20181115 『災害・支援・ケアの社会学――地域保健とジェンダーの視点から』,生活書院,282p. ISBN-10:4865000879 ISBN-13:978-4865000870 3800+ [amazon][kinokuniya] ※ c04. s00

■内容

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内容紹介

災害時要援護者・災害弱者というカテゴリーでは拾えない「曖昧なニーズ」の典型としての「災害とジェンダー」。
自然災害の被害とニーズを、地域単位の災害対応における被災者ニーズへの対応(=被災者ケア)という問題に即して検討し、保健師という職能の持つ可能性を提起する。

著者について

板倉有紀(いたくら・ゆき)
東北大学大学院 文学研究科(社会学)博士後期課程修了。博士(文学)。
同大学専門研究員、日本学術振興会PDを経て、現在、秋田大学特任講師。
主な論文に、
「東日本大震災後に再評価される保健師と地域との関わり――徳島県プラチナ保健師制度の事例から」(『社会学研究』(101)115-139、2018年)、「東日本大震災における「支援」と「ケア」――被災者ニーズの多様性と保健師職能(特集 社会問題としての東日本大震災)」(『社会学年報』(42)17-29、2013年)など。

■目次

まえがき――社会的カテゴリーと被害の関連づけ
凡例

第I部 自然災害の被害とニーズの理論的考察――リスク論・ヴァルネラビリティ概念

第1章 被災者支援・ケアの視点の理論的意義
1 リスク、支援・ケア、地域社会
2 支援・ケアの観点からの災害研究の動向
 国内の災害研究/東日本大震災以後の支援カテゴリーの細分化
3 アメリカ災害研究と被災者支援・ケアの問題
 アメリカ災害研究の潮流/誰のための災害研究かという問題提起
4 自然災害への支援・ケア論的アプローチ
小括/いくつかの課題

第2章 個人のヴァルネラビリティとリスク社会
1 誰がどのようにリスクに対して脆弱なのか
2 自然災害による被害の原因帰属・責任帰属
3 ヴァルネラビリティ概念とリスク社会論
 ヴァルネラビリティ概念の多様性/ヴァルネラビリティの構造パラダイム
4 個人のヴァルネラビリティとリスク社会論との乖離
 リスク・被害と帰属/非知のヴァルネラビリティ
5 地域社会における包摂・排除とヴァルネラビリティ
 グローバルな災害リスクとローカルな被災者支援/ヴァルネラビリティと社会的包摂・排除
6 被害の個別性という問題

第II部 被災者支援における被害・ニーズの考察――災害と女性とケア

第3章 被災者とジェンダー問題
1 性別に規定された被害の社会学的考察
2 災害研究における「女性の視点」論の登場
 「女性の視点」論の潮流/平常時の女性とヴァルネラビリティ/女性とヴァルネラビリティの社会的次元
3 災害時の「女性の」被害の身体性
 発災直後の24時間(発災期)死者数の性差、避難行動の男女差/発災後の2から3日間(緊急避難期)/発災後の半年間(避難所生活期・ライフライン等復旧期)/発災後の 2 から 3 年間(仮設期・生活復旧期)/発災後 3 年以降(住宅再建期・被災地復興期)
4 「女性の視点」から見た地域社会の災害対応
5 ケアする主体としての女性という問題

第4章 地域社会における災害時要援護者の支援・ケアと「女性の視点」
1 災害時要援護者をケアするのは誰か
2 ケアする者のヴァルネラビリティ
3 地域防災のなかの災害時要援護者
 災害時要援護者対策/災害時要援護者とは誰か
4 ヴァルネラビリティへのケアに資する地域防災・災害対応
5 被災者ニーズの多様性と「女性の視点」との関連

第III部 保健師の専門性の考察――東日本大震災と地域保健

第5章 災害時の保健医療福祉ニーズの個別性とジェンダー――保健師に着目して
1 保健活動への着目
2 ジェンダーを反映した健康ニーズと個別具体的なケア
3 保健師とジェンダー化された健康ニーズとの関係
 保健師とは/国内における保健師の活動の特色
4 保健師の職能性と災害対応
 過去の災害と保健活動/東日本大震災と保健活動・保健師派遣/保健活動の理念や原点からみた被災者支援・ケア

第6章 長期化する避難生活における保健活動とジェンダー――保健師鈴木るり子氏の活動から
1 支援の社会学と健康
2 鈴木るり子氏の略歴
3 岩手県大槌町のベテラン保健師による健康支援の事例
 大槌町お茶っこ飲み会の概要/同会で行われる保健指導の事例
4 健康支援にみる「ポピュレーション・アプローチ」の位置
5 被災者支援における保健師の地区担当制の意義
 ポピュレーション・アプローチ型の被災者支援の可能性/健康支援の岐路――後期高齢者にとって被災が意味するもの

第7章 東日本大震災の経験と保健師職能の再評価――地域保健の新たな課題
1 各フェーズにおけるニーズ把握の経験と保健師
2 保健師の災害対応マニュアルと退職保健師
3 徳島県プラチナ保健師制度と退職保健師の役割
 徳島県「プラチナ保健師」制度の設立経緯/プラチナ保健師登録者たちの災害支援経験
4 保健師と地域との関わりの再評価

第8章 災害・支援・ケアの社会学と専門知――ニーズへの応答に向けて
1 議論のまとめ
 自然災害の被害とニーズの理論的考察――リスク論・ヴァルネラビリティ概念/被災者支援における被害・ニーズの考察――災害と女性とケア/保健師の専門性の考察――東日本大震災と地域保健
2 ニーズの多様性をめぐる「災害・支援・ケア」の社会学と専門職
 女性への支援・ケアの持続可能性と専門職/地域ケア体制の構築と専門職

あとがき・謝辞
文献
索引

■引用


■書評・紹介


■言及



*作成:岩ア 弘泰 更新:安田 智博
UP:20181115 REV:20190110
ケア  ◇性(gender/sex)  ◇身体×世界:関連書籍  ◇BOOK
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