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『英国公文書の世界史――一次資料の宝石箱』

小林 恭子 20180310 中央公論社(中公新書ラクレ613),284p.

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last update:20190307

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■小林 恭子(こばやし・ぎんこ) 20180310 『英国公文書の世界史――一次資料の宝石箱』,中央公論社(中公新書ラクレ613),284p.  ISBN-10: 4121506138 ISBN-13: 978-4121506139 880+税  [amazon][kinokuniya] 4gbr

■内容

眠れる「財宝」が、私たちに語りかけるものとは――。中世から現代までの千年に渡る膨大な歴史資料を保管する英国国立公文書館。ここには米国独立宣言のポスター、シェイクスピアの遺言書、欧州分割を決定づけたチャーチルの手書きメモから、夏目漱石の名前が残る下宿簿、ホームズや「切り裂きジャック」の手紙、タイタニック号の最後のSOS、ビートルズの来日報告書などあらゆるジャンルの資料が納められている。この一次資料の宝石箱に潜む「財宝」たちは、圧巻の存在感で私たちを惹きつけ、歴史の世界へといざなう。

■著者略歴

1958年生まれ。在英ジャーナリスト。1981年成城大学文芸学部芸術学科(映画専攻)を卒業後、米投資銀行ファースト・ボストン(現クレディ・スイス)勤務。読売新聞の英字日刊紙「デイリー・ヨミウリ」(現「ジャパン・ニューズ」)の記者・編集者を経て、2002年、渡英。英国や欧州諸国のメディア、政治経済、社会事情を雑誌やニュースサイトに寄稿。著書に『英国メディア史』(中公選書)、『フィナンシャル・タイムズの実力』(洋泉社)、共訳書に『チャーチル・ファクター』(プレジデント社)がある。

■目次

はじめに

第1章 日本にまつわる公文書
1 夏目漱石の足跡
ロンドンの「不愉快な」生活 1900〜02年
2 牧野義雄の肖像
ロンドンで愛された日本人画家 19世紀〜20世紀
3 原爆開発の覚書
2人の亡命科学者とは 1940年
4 原爆投下後の光景
英調査団の報告書 1945年
5 ビートルズの来日報告書
駐日英大使館が伝えた喜びと政治的問題 1966年

第2章 イングランド王国から大英帝国へ
6 最古の公文書――土地台帳
「牛1頭、豚1匹も見逃すまじ」 11世紀
7 マグナ・カルタ
800年後の今も鼓動を打つ 13世紀
8 ヘンリー8世の離婚証明
離婚のために教会から破門をされることも辞さなかった国王 1533年
9 シェイクスピアの遺言書
「成り上がりのカラス」が残した謎とは 1616年
10 ロンドン大火を起こしたのは誰だ?
納税書類が残す足跡 1666年
11 米国から英国への絶縁状 1776年

第3章 大英帝国最盛期、産業革命の時代
12 蒸気機関車の見取り図
鉄道投資ブームへ 1833年
13 世界初の切手
ビクトリア女王の「顔」が便りを運ぶ 1840年
14 ロンドン万博を記念した手袋
「まるでジニーが魔法のランプから出てきたみたい」 1851年
15 ウィリアム・モリスの布見本
花と植物のデザインだけじゃない 1860年代〜90年代
16 ホームズ宛ての手紙
世界中からの事件の依頼 1887年〜1927年
17 「切り裂きジャック」が書いた手紙
これが犯人像だ! 1888年

第4章 2つの世界大戦、分割される世界
18 婦人参政権運動
「テロリスト」と呼ばれた女性たち 1905年〜18年
19 タイタニックからの無線メッセージ
「SOS・SOS……船が沈んでいく」 1912年
20 反乱戦士の手紙
「悲しまないでください、アイルランドと私たちの名誉のために」 1916年
21 英仏の極秘協定「サイクス=ピコ」
砂漠地帯にまっすぐに引かれた線 1916年
22 国王の退位証書
王冠を賭けた恋 1936年
23 英国スパイ「テート」の暗号表 1940年代
24 チャーチルがスターリンに見せた欧州分割案
さらさらと書かれたメモ 1944年

第5章 大英帝国の崩壊、東西冷戦
25 インドとパキスタンの分離・独立
1000万人を超える大移動が生んだ悲劇 1947年
26 ケンブリッジ・スパイ #1
英国から消えた2人の外交官 1951年
27 ベルリンの壁をめぐる亡命劇
2発の弾に撃たれた男性 1967年
28 ケンブリッジ・スパイ #2
「第4の男」と「第5の男」の末路 1979年

第6章 英国と日本の公文書館、これまでとこれから

おわりに
主要参考文献・ウェブサイト
本書で紹介した文書一覧

■関連書籍

◆久保 亨・瀬畑 源(せばた・はじめ) 20141022 『国家と秘密――隠される公文書』,集英社(集英社新書0759A),206p. ISBN-10: 4087207595 ISBN-13: 978-4087207590 800+税  [amazon][kinokuniya]

■引用

■書評・紹介

■言及



*作成:北村 健太郎
UP:20190307 REV:
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