HOME > BOOK >

『動物の声、他者の声――日本戦後文学の倫理』


Tweet


last update:20210813

このHP経由で購入すると寄付されます

■村上 克尚 20170925 『動物の声、他者の声――日本戦後文学の倫理』,新曜社,392p. ISBN-10:4788515377 ISBN-13:978-4788515376 3700+ [amazon][kinokuniya]
*むらかみ・かつなお


◆「動物」とは何か、戦後文学の「倫理」を問う
七〇年前の「大東亜」を呼号した戦争は自国はもとより東アジアと太平洋地域に多大の殺戮・破壊をもたらしました。その反省から戦後文学においても「人間性・主体性の回復」が叫ばれました。しかし(この)戦争そのものが、「人間の尊厳の名の下に」それを持たない存在を排除し殺害していくものだったとしたらどうなのでしょうか。「あいつらは人間ではない(動物と同じだ)」として暴力が横行する。そう考えて振り返ると、日本の戦後文学には動物の表象・声がいたるところに響いています。本書は特に武田泰淳、大江健三郎、小島信夫の作品を取り上げて、人間/動物の境界がいかに作られ、暴力の源となっているか、をたどり、クッツェー、アガンベン、デリダなども援用しつつ、「多様なものたちの共生」の道を探ろうとします。大型新人批評家の登場です。

商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
戦後文学の陥穽を衝く!人間性=主体性の回復をめざした日本戦後文学。しかし、そこに今次大戦の根本原因があるのだとしたら?武田泰淳・大江健三郎・小島信夫の作品に表われた「動物」の表象を手がかりに、文学そして共同体の再生を企図する、気鋭の力作。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
村上/克尚
1978年、神奈川県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻博士課程修了。博士(学術)。現在、日本学術振興会特別研究員(PD)。青山学院大学、共立女子大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■言及

◆立岩 真也 2022/**/** 『人命の特別を言わず*言う』,筑摩書房


*頁作成:立岩 真也
UP: 20211213 REV:
殺生  ◇身体×世界:関連書籍  ◇BOOK
TOP HOME (http://www.arsvi.com)