『「障害児」の普通学校・普通学級就学運動の証言
――1979年養護学校義務化反対闘争とその後』
東京大学大学院教育学研究科小国ゼミ 編 20170308
東京大学大学院教育学研究科基礎教育学コース小国喜弘研究室,262p.
last update:20170803
■東京大学大学院教育学研究科小国ゼミ 編 20170308 『「障害児」の普通学校・普通学級就学運動の証言――1979年養護学校義務化反対闘争とその後』,東京大学大学院教育学研究科基礎教育学コース小国喜弘研究室,262p. ISBN-10: BB23982742
[Ci.Nii] ※
■内容
本冊子は、科学研究費基盤研究C「1960から70年代における日本の教育実践に関する基礎的研究」(課題番号25381070)の成果の一部です。
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-25381070/
■お問い合わせ
本冊子に関心を持たれた方は、編者の小国喜弘教授が所属される東京大学大学院教育学研究科「基礎教育学コース事務室」にお問い合わせください。本冊子は、販売商品ではないため、印刷部数に限りがあります。お早めに御連絡ください。お問い合わせ先は下記URLをご参照ください。
http://www.p.u-tokyo.ac.jp/contact
■編者
小国 喜弘
こくに・よしひろ
http://www.p.u-tokyo.ac.jp/gs/staff
http://researchmap.jp/read0141159/
■目次
※インタビュー題目をクリックすると、インタビューの詳細が表示されます。
◆小国 喜弘 「はじめに」…1
◆八木下 浩一 「就学闘争と埼玉での障害者自立生活運動」…3-12
解題:小国 喜弘 「八木下浩一さんと小学校入学運動」…13
◆篠原 睦治 「共に行き、共に育つということ」…14-36
解題:中田 圭吾 「篠原睦治の活動と思想――『専門家』の営為の見つめなおしと『共に生きる』の追究」…37
◆渡部 淳 「障害児は存在しない――がっこの会と共に歩んだ50年」…38-56
解題:高橋 沙希 「教育を考える会(がっこの会)の活動と論理」…57
◆北村 小夜 「『分けない』教育思想と戦後日本の社会運動」…58-81
解題:渡邊 真之 「北村小夜における『分けない』教育思想――戦後日本の教育労働運動とのかかわりのなかで」…82
◆宮永 潔 「障害者の教育権を実現する会における学習権保障と就学闘争」…83-105
解題:邊見 信 「『大西問題を契機として障害者の教育権を実現する会』の運動と論理」…106
◆小島 靖子 「八王子養護学校の実践を中心に」…107-128
解題:坂本 秋子 「1970年代の八王子養護学校の実践――1979年養護学校義務化政策と発達保障」…129
◆長谷川 律子 「母親の立場からみた、金井康治さんの就学闘争」…130-152
解題:末岡 尚文 「金井闘争とその後の長谷川律子さんの活動」…153
◆片桐 健司 「1970年代における『全面交流』の教育実践とは何だったのか」…154-189
解題:渡邊 真之 「片桐健司の活動とその論理」…190
◆石川 憲彦 「医療の影に向き合うということ――障害児医療と就学闘争の経験から」…191-207
解題:鈴木 康弘 「石川憲彦と近代医療批判――医療の影に向き合うということ」…208
◆山田 真 「東大闘争から障害児の就学闘争へ――闘う小児科医の軌跡」…210-236
解題:鈴木 康弘 「闘い続ける小児科医・山田真」…237
◆山口 正和 「大阪・豊中における統合教育運動」…239-261
解題:小国 喜弘 「大阪での障害児教育運動と山口正和さん」…262
奥付
八木下 浩一 「就学闘争と埼玉での障害者自立生活運動」…3-12
1. なぜ26歳で小学校に行こうと考えたのか…3
2. 小学校の思い出…6
3. 行かなかった中学校…7
4. 全障連とのかかわり、養護学校義務化反対闘争の頃…8
5. 青い芝とのかかわり、埼玉県での運動…9
解題:小国 喜弘 「八木下浩一さんと小学校入学運動」…13
篠原 睦治 「共に行き、共に育つということ」…14-36
1. 特殊教育に関心を持つきっかけ…14
2. 臨床心理学を学ぶ中での反省的気づき…15
3. 八木下浩一との出会い…17
4. 子供問題研究会の出発…18
5. 止揚学園との出会い…18
6.「障害者」との出会い…19
7. 障害児教育と精神障害…20
8. 不登校問題:一緒に生きる場所としての学校…21
9. 和光大学と障害者…22
10. 共同教育論への違和感…25
11. 共生・共育で生まれた授業論…25
12. 関西の障害児教育運動…27
13. 梅根悟「生活教育論」からの影響…27
14. 町田市金井小学校について…28
15. 大阪の障害児教育運動…29
16. 体罰撲滅・体罰厳禁キャンペーンに対して「せめぎあう共生」を提起…29
17. 統合の中の分離という新たな差別の論理をアメリカで見た…30
18. 共生の中の排除…p31
19. 共生・共育、共生・共学という言葉について…32
20. 持田栄一さんとの関わり…33
21. 街の中で生きるイメージ:こもん軒のこと…34
22. 共生共学論とインクルージョン…35
23. 最後に、現在の関心事を…36
解題:中田 圭吾 「篠原睦治の活動と思想――『専門家』の営為の見つめなおしと『共に生きる』の追究」…37
cf.
◆藤原 良太・三井 さよ 201406** 「就学運動が主張した『子どもたちを分けない』とはどういうことか」福祉社会学会第12回大会 於:東洋大学白山キャンパス 福祉社会学会第12回大会報告予稿集 pp.80-81
渡部 淳 「障害児は存在しない――がっこの会と共に歩んだ50年」…38-56
1. 経歴…p38
2. 国立小児病院での取り組み…38
3. 大学院在学時の経験から臨床心理学会の学会改革について…39
4. 国立小児病院での実践と「がっこの会」の活動…39
5. あけぼの会について…46
6. 渡部淳さんと高橋伊久子さんの出会い…47
7. 就学運動のその後…p48
8. 不登校の子どもたちについて…49
9. 障害者の教育権を実現する会との論争…50
10. その他質疑応答…52
1 『知能公害』のタイトルについて
2 東京大学の教育心理学科について
3 社会臨床学会について
4 「がっこの会」の運動について
5 今の特別支援教育の現状について
6 国立小児病院での相談活動について
7 国立小児病院について
8 風の谷での相談活動について
解題:高橋 沙希 「教育を考える会(がっこの会)の活動と論理」…57
cf.
◆堀 智久 20090926 「自らの専門性のもつ抑圧性の気づきと臨床心理業務の総点検――日本臨床心理学会の1960/70」,障害学会第6回大会・報告要旨 於:立命館大学
北村 小夜 「『分けない』教育思想と戦後日本の社会運動」…58-81
1. 70年代の学校をめぐるさまざまな運動について…58
2. 伝習館闘争の意義と日教組…60
3. 「学力保障」は必要か…p62
4. 大学闘争との関わり…p63
5. 「できない子」をつくった学習指導要領…63
6. 学芸大の特殊教育課程に入学する…64
7. 子どもの減る時期に行われた改革…64
8. 子どもに気づかされた特殊学級のおかしさ…65
9. 「一緒がいいならなぜ分けた」――交流教育の間違いに気づく…66
10. 「共に学ぶ」ために乗り越えなくてはならない壁…67
11. 義務化に反対したさまざまな人たちについて…68
12. 笹目小の問題について…70
13. 出雲小の問題について…70
14. 学校の問題と社会問題のつながり…71
15. 1995年以降の社会運動の衰退の中で…72
16. 地域のなかで育つ子ども…72
17. 「分けた」側の不幸…73
18. 「組織」としての日教組…74
19. 子どもの声が聞こえてくること…74
20. 地域に住むことで見てくる子どもの姿…75
21. 障害児の高校進学の運動にかかわって…76
22. 教育基本法の中の能力主義…77
23. 学校が作り出している「障害児」…78
24. 地域のネットワークの中の運動…78
25. 全障連と全障研について…79
26. 障害児にとっての「友だち」…79
27. しんどい普通学級で生きることの意味…80
解題:渡邊 真之 「北村小夜における『分けない』教育思想――戦後日本の教育労働運動とのかかわりのなかで」…82
宮永 潔 「障害者の教育権を実現する会における学習権保障と就学闘争」…83-105
1. 「実現する会」の成り立ち…83
「大西問題を契機として障害者の教育権を実現する会」の結成
「大西問題を契機として障害者の教育権を実現する会」としての運動の開始
2. 「障害者の教育権を実現する会」への展開と運動の全国化…84
久喜市未就学児解消問題と視覚障害の浅井一美さんの学区小就学問題
学習権、教育を受ける権利の保障
3. 親(本来的には本人)の学校選択権の提起…86
4. 会活動の三本柱――就学闘争、教育実践の創造、理論活動…87
研究会、集会の発足
5. 「実現する会」における教育実践への関心…88
6. 今日の課題…90
7. 質問に答えて…91
他研究団体との討論
「実現する会」における理論の形成過程
津田道夫氏について
研究会、理論合宿の参加者について
月刊紙について
「実現する会」に参加したきっかけ
具体的な教育実践の担い手について
教育学者とのつながりについて
『人権と教育』に寄せられた全国の実践記録について
保護者とのつながりについて
宮永氏の教育実践における工夫
学校、教師の心の壁
学習概念、自立概念の拡張
篠崎氏の実践について
雑誌『ひと』とのつながりについて
日教組との関わりについて
他の団体との関係について
「実現する会」のアイデンティティー
特殊教育研究所について
事務局で教育実践を担当したメンバーについて
解題:邊見 信 「『大西問題を契機として障害者の教育権を実現する会』の運動と論理」…106
cf.
◆北村 健太郎 20081030 「大西赤人君浦高入学不当拒否事件」『障害学研究』4:162-187. 2300+税
ISBN-10: 4750328707 ISBN-13: 978-4750328706
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小島 靖子 「八王子養護学校の実践を中心に」…107-128
1. 障害児教育との出会いから現在(スワンベーカリー)まで…107
2. 創立2年目の八王子養護学校へ…108
3. 遠山啓、数学者から数学教育の教育学者へ…109
4. 教育?差別?全員就学…111
5. 教育保障?生活土台の崩壊…112
6. 地域の学校へ…113
7. 養護学校義務化…114
8. 共生という土台、ものづくり…115
9. スワンベーカリー…118
10. 養護学校のある共生社会?…123
11. 当時、八王子養護学校と同じスタンスの学校づくり…124
12. 発達保障論と共生…125
13. 地域懇談会…p125
14. 青い芝、府中療育センターの人たちとの出会い…126
15. 養護学校じゃないんだ欲しいのは…126
16. 主任制闘争…127
17. 東大の中の医療…128
解題:坂本 秋子 「1970年代の八王子養護学校の実践――1979年養護学校義務化政策と発達保障」…129
長谷川 律子 「母親の立場からみた、金井康治さんの就学闘争」…130-152
1. 『康ちゃんの空』復刻…130
2. 今、金井闘争を語ることの意義…131
3. 金井康治さんの誕生から養護学校入学まで…132
4. 自主登校開始・運動の中心メンバーとの出会い…134
5. 闘争の中で起きていたこと…p135
6. 中学・高校での生活…136
7. 現代の危機――個別カルテ…137
8. 質疑応答の中で…137
「2000日」
子問研とのつながり
「共に」いることの意味
分離の傾向の拡大
医者・教育学者と金井闘争の関係
文化人の支援
大空小学校
70年代80年代の教育
地域との関わり
教研集会
がっこの会、南葛飾高校
花畑団地での生活
横田弘の対談
メディア・報道
障害児を普通学校へ・全国連絡会
90年代以降の運動
人は出会いの中で生きる
解題:末岡 尚文 「金井闘争とその後の長谷川律子さんの活動」…153
片桐 健司 「1970年代における『全面交流』の教育実践とは何だったのか」…154-189
1. 学生時代の学び…154
2. 教員になってから…158
3. 大田区立都南小学校…163
4. 交流教育…167
5. のぶちゃん…170
6. なおちゃん…171
7. かずひこ…173
8. 当事者の言葉を聞こうとしない障害児教育…174
9. 同時代の運動…175
10. 都南小の取り組み方…176
11. 一緒にいれば嫌なこともいっぱいある…177
12. 日教組との関係…178
13. 文部省の考え方…181
14. 全国連の活動…p183
15. 全国的状況…185
16. 現在の取り組み…186
17. スクールカウンセラーについて…188
解題:渡邊 真之 「片桐健司の活動とその論理」…190
cf.
◆藤原 良太・三井 さよ 201406** 「就学運動が主張した『子どもたちを分けない』とはどういうことか」福祉社会学会第12回大会 於:東洋大学白山キャンパス 福祉社会学会第12回大会報告予稿集 pp.80-81
石川 憲彦 「医療の影に向き合うということ――障害児医療と就学闘争の経験から」…191-207
1. 子ども時代の原体験…191
2. アメリカ留学から大学闘争へ…192
3. 大腿四頭筋短縮症と未熟児網膜症…194
4. 命に条件を付ける…196
5. 篠原睦治さん・北村小夜さん・片桐健司さんとの出会い…198
6. イタリア・フィレンツェの養護学校解体…199
7. 全国教研集会の障害児分科会と日教組の内部対立…200
8. 東大教育学部と子どもの国際比較研究…200
9. 医療と教育を考える会・てんとうむしの会…201
10. 金井康治くんの就学闘争と不登校の子どもたち…201
11. 小児科から精神科へ…202
12. 精神科闘争(赤レンガ闘争)…203
13. 1980年代における学校と社会の変化…204
14. 発達障害問題と投薬のジレンマ…205
15. 養護教員と雑誌『ちいさい・おおきい・よわい・つよい』…206
16. 「共生」という言葉を支えるもの…207
解題:鈴木 康弘 「石川憲彦と近代医療批判――医療の影に向き合うということ」…208
山田 真 「東大闘争から障害児の就学闘争へ――闘う小児科医の軌跡」…210-236
1. 東大闘争以前の医学部…210
2. インターンの問題から東大闘争へ…212
3. 本郷と駒場の違い…213
4. 東大闘争の回顧/全共闘の遺産…214
5. 小児科の入局と卒業後の進路…217
6. 学会改革運動と森永告発…218
7. 村田実さん・古賀照男さんとの出会い…220
8. 「障害児を普通学校へ全国連絡会」の設立の背景…221
9. 大阪と東京の就学運動の違い…223
10. 「分けた教育」と「分けない教育」…223
11. 「地域」にこだわること/「地域」で生きること…225
12. 障害児にとってのプライバシー…226
13. 障害者解放運動の日本的特徴…227
14. 脱施設化の陥穽…p229
15. 養護教諭の勉強会と雑誌『子どもと健康』…230
16. 日教組の全国教研集会と保健・体育部会…231
17. 健康観の問い直しへ…233
18. 現代の養護教諭が置かれた状況…234
解題:鈴木 康弘 「闘い続ける小児科医・山田真」…237
山口 正和 「大阪・豊中における統合教育運動」…239-261
1. 山口さんと障害児教育との出会い…239
2. 大阪の統合教育の特徴…243
3. 同和教育と統合教育との関係…247
4. 障害者解放運動の影響…250
5. 「発達保障」をどのように捉えていたのか…252
6. 「原学級保障」とは何だったのか…254
7. 映画「たとえば障害児教育」制作の経緯…256
8. 統合教育の歴史を振り返る…258
9. 当事者の声を聞くことの重要性…259
10. 今に続く豊中の統合教育…261
解題:小国 喜弘 「大阪での障害児教育運動と山口正和さん」…262
◆北村 健太郎 20140930
『日本の血友病者の歴史――他者歓待・社会参加・抗議運動』,生活書院,304p.
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◆藤原 良太・三井 さよ 201406** 「就学運動が主張した『子どもたちを分けない』とはどういうことか」福祉社会学会第12回大会 於:東洋大学白山キャンパス 福祉社会学会第12回大会報告予稿集 pp.80-81
◆堀 智久 20090926 「自らの専門性のもつ抑圧性の気づきと臨床心理業務の総点検――日本臨床心理学会の1960/70」,障害学会第6回大会・報告要旨 於:立命館大学
◆稲場 雅紀・山田 真・立岩 真也 20081130
『流儀――アフリカと世界に向かい我が邦の来し方を振り返り今後を考える二つの対話』,生活書院,272p.
ISBN:10 490369030X ISBN:13 9784903690308 2310
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◆北村 健太郎 20081030 「大西赤人君浦高入学不当拒否事件」『障害学研究』4:162-187. 2300+税
ISBN-10: 4750328707 ISBN-13: 978-4750328706
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■引用
■書評・紹介
*作成:藤原 良太・北村 健太郎