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『デモクラシーは、仁義である』

岡田 憲治 20160810 角川書店(角川新書),241p.

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last update:20180823

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岡田 憲治 20160810 『デモクラシーは、仁義である』,角川書店(角川新書),241p.  ISBN-10: 4040820894 ISBN-13: 978-4040820897 800+税  [amazon][kinokuniya] j08/o03/pp/r10/sm02
『デモクラシーは、仁義である』

■内容

 ○○さん、それは“筋”が通らねえ。
 民主主義は基本、出来が悪い。だが、別れられない。ヒットラーの言いなりになる人生は良くない。だからこそ、自分も他人も説得できる「民主主義は大事」と言える理由を人は知りたいのだ! その悩みに答え、出来の悪い制度に絶望しない“大人の付き合い方”を示す。
 結局は多数決、選挙結果がすべてだ。決定に時間がかかりすぎ、無駄だ。素人にいったい何がわかる、衆愚政治だ。世界は不平等、平等なんて絵空事だ。国策に反対するなら国を出て行くべきだ。等々。出来の悪い制度に尽きぬ世の批判、そのすべてに答える!!
 肩肘張らない言葉で、熱く政治を語る。注目の政治学者が全精力を注いだ、最も優しく、最も深く、最も納得いく、デモクラシーがこの世にあるワケ。そのワケ、はっきりさせましょう。いったい我々は、デモクラシーで何が出来ていて、何が出来ていないのだろうか?

■目次

はじめに――あなたの民主主義批判はおおよそ正しい
デモに行かなかった人は何を考えていたか
あなたの民主主義批判はおおよそ正しい
民主主義への不満は尽きない
それでも民主主義と別れてしまうことができない理由
良質な悪口を生むもの、そして仁義

第一章 そう考えるのも無理はない――デモクラシーじゃダメだ
1 合意形成の効率化を――市場は待ってくれないし
ビジネスではスピードが要求される
時間がかかる「政治的」決定
マンション総会は経営目線でなされる

2 一般市民には政策判断能力はない――政策エリートに任せよ
二四〇〇年前の残念な決定――ソクラテスを死なせた衆愚政治
先進民主主義ワイマール憲法がヒットラーを生んだ
素人に何が分かる――原発事故と専門家
人々は政策を選択できない――経済学者シュンペーターの考え

3 民主主義とは多数決のことだ――デモなど要らぬ一発勝負
総理大臣と前大阪市長の選挙観――「選挙結果がすべてだ」
「目の前の多数者が主権者だ」という正当性の理屈

4 世界は不平等じゃないか?――平等なんて絵空事だ
「デモクラシーなのに不平等ではないか」という批判
デモクラシーは世界の格差があればこそ成立する

5 民主主義は反日じゃなくねぇ?――民主政と国家意思
国家の権威は大切である
国民主権で国民意思を作るんじゃないの?
国策に反するなら国を出て行けばよいではないか
これだけの疑問があるという出発点

第二章 それでもやはりデモクラシーを少し擁護する
1 決め事の基準は売り上げでない――政治は経営ではない
生活の場における「理(ことわり)」
厄介な問題に対応するための「社会技法」

2 エリートも庶民もみんな「間違える」――そのユルさが秘訣
政治における「正しさ」を発見する最良の方法は未だにない
民主制「が」ではなく、「ですら」のナチス
専門家も素人も両方とも世界をワカラナイ
政治家は専門的な根拠だけで判断しているわけではない
「人としていかがなものか」という次元

3 選挙がすべてなら議会は要らない――多様な解釈データが必要
多数決とは「暫定的気圧計測」である
一発勝負と切った張ったの橋下流
政治における「決断」と「非常時」という契機
最初からイーブンではない政治のゲーム

4 自分は平等に扱われなくても良いと考えますか?
「現実は不平等」と「平等たらんと」は同じ次元ではない
「理念」(絵空事)を根拠にする民主制
絵空事の二つの働き――「現実」と「道義」両方の基準
平等という道義的判断と現実
平等という価値を否定できるか?――道義的判断は不可避
どんな人間も一票と政治的意思を表明する権利がある

5 お国に同調しない人を育ててお国を強める――ひとつの離れ技
勝手に動きだす写し絵――国民≠国家
人材プールは国家でなく「社会」が用意する必要
若き哲学者とハーバード――国とは別の基準を持つ社会
デモクラシーの「岩床」の厚み
自分の頭で考えられるリーダーを育てる唯一のシステム
国民より先にいた「人々(people)」というもう一つの顔――立憲主義

第三章 デモクラシーの処方箋
1 できていること1――政権交代
二度の政権交代とその後の幻滅感
痩せても枯れても自力で政権交代した意義
官僚がこの国の中枢を牛耳っていることはわかった

2 できていること2――「とりまデモっしょ?」の日常化
それはおかしいと肉体を動かす人々――デモとSNS
普通の若者がSNSで行う活動
政治家と政治部の基本的視座――デモクラシー=「決め方」
立派かどうかなど関係がない

3 隠れた問題1――壮大なる未解決基本問題
甚だしき一票の格差
人口比例としない制度の工夫――アメリカ上院の例
政党の未熟さが露呈する供託金制度
ほぼすべてがタテマエの公職選挙法

4 隠れた問題2――格差とビッグ・ワン構造
あまりにひどい格差は無気力と諦めを生む
独占的な社会集団は拮抗と競合を破壊する
電事連という巨大組織――とてつもない広告啓蒙費
メディアと広告の一極「構造」化

第四章 デモクラシーのために習慣を変えてみる
1 純粋合戦をやめる
敵よりも味方「内」での違い
新左翼から人々の心が離れた理由
脱原発をめぐる難しさ
権力に取り込まれることと疎外されること

2 言葉を豊かにするのにかかる費用はケチらない
言葉のコストと清貧主義
本当は何が失われるのか?
言葉が痩せ細る日本の選挙
選挙をやらないで当選するという美談――懐かしい話

3 空気ではなく言葉に縛られることにする
行動の根拠として文言を残さない「忖度」政治
判断の根拠が存在しないという恐怖
残余物としての壮大な無責任
「言葉」を読めば人は踏みとどまれる

4 我々の政治は「よりまし選択」だと諦める
政治にだけピューリタニズムを求める心の習慣
己のいかがわしさ、人間の不完全さ
最良の選択ではなく「最悪を避ける選択」
間違えることが前提だから間違えたら訂正して謝る

おわりに――デモクラシーとは、仁義である
仁義とは、何ならぁ?
仁義が失われるでは済まない政治の世界
それでもまだモヤモヤする人は

主要参考文献・映像

■関連書籍

◆岡田 憲治 20140530 『ええ、政治ですが、それが何か?』,明石書店,273p.  ISBN-10: 4750340170 ISBN-13: 978-4750340173 \1800+税  [amazon][kinokuniya] s03/pp/r10/o03/p06
◆岡田 憲治 20111028 『静かに「政治」の話を続けよう』,亜紀書房,227p.  ISBN-104:36 2015/01/074:36 2015/01/07: 4750511242 ISBN-13: 978-4750511245 \1600+税  [amazon][kinokuniya] ※ s03/pp/p06
◆岡田 憲治 20101030 『言葉が足りないとサルになる――現代ニッポンと言語力』,亜紀書房,223p.  ISBN-10: 4750510203  ISBN-13: 978-4750510200  \1600+税  [amazon][kinokuniya] as01/w01/pp

■引用

■書評・紹介

■言及



*作成:北村 健太郎
UP:20180823 REV:
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