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『国家と秘密――隠される公文書』

久保 亨・瀬畑 源 20141022 集英社(集英社新書0759A),206p.

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last update:20190303

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■久保 亨・瀬畑 源(せばた・はじめ) 20141022 『国家と秘密――隠される公文書』,集英社(集英社新書0759A),206p.  ISBN-10: 4087207595 ISBN-13: 978-4087207590 800+税  [amazon][kinokuniya]
『国家と秘密――隠される公文書』

■内容

 情報公開の世界的な流れに逆行! 特定秘密保護法施行で葬られる歴史と責任!
 国民の「知る権利」を軽んじ、秘密が横行する権力は必ず暴走する――。第二次世界大戦敗戦直後の軍部による戦争責任資料の焼却指令から福島第一原発事故、南スーダンの自衛隊の日報をめぐる顛末等にいたるまで変わらない、情報を隠し続けて責任を曖昧にする国家の論理。この「無責任の体系」を可能にするものは何か? 本書はその原因が情報公開と公文書の管理体制の不備にあることをわかりやすく説明する。そして、世界の情報公開の流れに完全に逆行した形で、2013年末に可決された特定秘密保護法の問題点と今後を展望する。行政の責任を明確にし、歴史の真相を明らかにするための一冊。

■著者略歴

◆久保 亨(くぼ・とおる)
1953年東京都生まれ。一橋大学大学院、東京大学東洋文化研究所助手を経て信州大学人文学部教授。中国近現代史専攻。著書に『社会主義への挑戦1945-1971〈シリーズ中国近現代史4〉』(岩波新書)等。

◆瀬畑 源(せばた・はじめ)
1976年東京都生まれ。一橋大学大学院社会学研究科特任講師を経て長野県短期大学助教。一橋大学博士(社会学)。日本近現代政治史専攻。著書に『公文書をつかう――公文書管理制度と歴史研究』(青弓社)。

■目次

序章 もともと秘密だらけの公文書――情報公開の後進国日本 久保 亨
1 霞が関に疎遠な竹橋
首相の国立公文書館初視察
無いも同然の経済財政文書
遅々たる戦後外交文書公開

2 情報非公開の近現代日本
満州事変勃発時の情報隠し
太平洋戦争前夜の戦力比較
沖縄返還密約

3 二週遅れの情報公開
公文書館整備の遅れ
情報公開法制定の遅れ
重要な情報の秘匿を許せば、政治権力は際限なく暴走する

第一章 捨てられる公文書――日本の公文書管理の歴史 瀬畑 源
1 敗戦時の文書焼却
燃やされる公文書
隠される公文書
東京裁判
文書は捨てられる

2 帝国憲法下の公文書管理制度
官僚制と文書
縦割り行政
保存年限制度
外交文書の特殊性
そして重要文書はなくなった

3 戦後の公文書管理制度――高度成長期まで
日本国憲法制定
戦前とほぼ変わらなかった行政法
公文書管理も戦前そのままに
行政能率向上への取り組み
「戦前の方がまだ文書は公文書は残っている、戦後の方が残り方は酷い」
国立公文書館の設立

第二章 情報公開法と公文書管理法の制定 瀬畑 源
1 情報公開法の制定
知識は無知を永遠に支配する
政府の非合法活動に歯止めをかけるための米国情報自由法
日本に波及した情報公開の波
大平首相と情報公開
地方の情報公開条例が国へのプレッシャーになった
自民党議員が情熱を傾けた公文書館法の制定
細川連立内閣から政府方針となった情報公開法の制定
誰でも行政文書にアクセスできる権利

2 公文書管理法の制定
行政文書、不存在の多発
再び起きてしまった文書の大量廃棄
文書を作らない
公文書管理法にかける福田康夫議員の熱意
消えた年金問題の解決のため
公文書管理法の制定
公文書管理法は守られているのか

第三章 現代日本の公文書管理の実態と問題点 瀬畑 源
1 公文書管理法と情報公開法
車の両輪
国民への「説明責任」と仕事の効率化を図る公文書管理法の理念
情報公開制度の発展

2 行政文書の管理
意思決定に至る過程を明らかにするための文書作成義務
閣議の議事録
レコードスケジュール
残すか捨てるか
管理状況の報告
文書管理規則

3 行政文書を閲覧するには
現用と非現用
情報公開法による請求
秘密保護法以前からの問題――広範囲に及んでいる不開示規定
国立公文書館等
公文書管理法による請求
便利になった国立公文書館等

第四章 公文書館の国際比較 久保 亨
1 市民革命から生まれた欧米の公文書館
一世紀半の歴史――イギリスの公文書館
公文書の系統的な保存と管理
公文書の選別と保存
革命が生んだ公文書館――フランス
強大な権限を持つ公文書館――アメリカ

2 王朝の伝統を継ぐ中国の公文書館
正史編纂のための文書保存
中央・地方で三〇〇〇を超える公文書館
中国版秘密保護法――国家保密法
大陸の文書も含め公開が進展――台湾
イギリスの公文書館の伝統を継承――香港

3 独立を記録するアジアの公文書館
王朝時代・植民地期・建国以降の三種の公文書――韓国
職員数は日本の六倍――ベトナム
独立直後に公文書館を開設した東南アジア

4 立ち遅れた日本
日本の立ち遅れの歴史的背景
アジア歴史資料センター

第五章 特定秘密保護法と公文書管理 瀬畑 源
1 特定秘密のコントロール
特定秘密保護法
秘密と情報公開のバランス
ツワネ原則
監視機関なき特定秘密の指定
谷垣禎一議員のスパイ防止法案批判
秘密の指定の期間

2 特定秘密保護法と公文書管理法
あいまいなままの公文書管理法との関係
国立公文書館等へ移管される保証
防衛秘密のゆくえ
特定秘密を捨てる?

おわりに 公文書と共に消されていく行政の責任と歴史の真相 久保 亨/瀬畑 源
名ばかりの監視機関のもと特定秘密保護法の施行へ
前近代的な国家の秘密主義から国民主権を取り戻すために


参考文献

付録1 特定秘密の保護に関する法律
付録2 公文書等の管理に関する法律
付録3 行政機関の保有する情報の公開に関する法律
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■引用

 
序章 もともと秘密だらけの公文書――情報公開の後進国日本 久保 亨
1 霞が関に疎遠な竹橋
無いも同然の経済財政文書
 地域開発や環境の保護、年金問題、税制問題など国民生活に直接関わる経済財政政策について、その政策が決められた事情や背景、あるいはその実施状況を過去にさかのぼって検討しようとすれば、当然のことながら経済産業省、農林水産省、環境省、厚生労働省、財務省などの公文書を調べなければならない、と誰もが思うでしょう。
 実際、それぞれの省庁では、過去、膨大な量の文書が作成されてきました。ところが国立公文書館を訪ねても、これまで、そうした文書類はほとんど目にすることができなかったのです。
 なぜなら、保存されるべき文書が選別されず、公文書館へ系統的に移管されてこなかっ>016>たからです。近年にいたり、『商工政策史』、『通商産業政策史』の編纂に用いられた文書などがようやく移管されてきましたが、それはあくまで経済財政関係文書という大きな山の一角に過ぎません。
 では、残りの文書類はどうなっているかというと、そのまた一部が各省庁や官僚個人の手元に保存されている以外、大半は棄却されてきたのです。その結果、水質汚染や大気汚染による健康被害に関し、行政関係機関と一人ひとりの担当者が、どのような情報に基づきどのような政策判断をしてきたか、責任の所在はどこにあるのかということは、大部分が闇に包まれてきましたし、今もそうなのです。
 行政機関における文書隠しが問題になった事件の一つに薬害エイズ事件があります。これは、一九八〇年代に血友病患者の治療に非加熱製剤が使用され、多数のHIV感染者およびエイズ患者を生み出したという事件であり、厚生省(現厚生労働省)の薬事行政の責任が厳しく問われました。そして一九八九(平成元)年から開始された民事裁判の過程で、一九九六(平成八)年一月から四月にかけ次々に厚生省の倉庫から関連する文書ファイルが見つかって公開され、国の行政責任が明らかになったのです。>017>
 もし、一連の文書ファイルが整理され、必要に応じて公開され閲覧できる状態になっていたら、裁判は早期に決着していた可能性が高いですし、そもそも裁判を起こす必要もなかったかもしれません。*1
 また、水俣病を例にとると、すでに一九五二(昭和二七)年に水俣市漁業組合の要請を受けた熊本県水産課の担当者がチッソ(当時の社名は新日本窒素肥料株式会社)の廃水を調査した報告書があり、そこですでに水質汚染の危険性が指摘されていました。もしもこの報告書が公文書管理の原則に基づき公開されていたならば、水俣病の甚大な被害はくいとめられていた可能性が高かったのです。しかし、残念ながらこの文書は埋もれてしまい、公文書館などに保管されることもなく、十分活用されずに終わりました。*2
 このように適切な情報開示と公文書管理がともなわない状況は、行政の責任を問えない、行政は責任を問われないということであり、国民の利益に反する結果を招くことになるのです。(pp.15-17)
 
3 二週遅れの情報公開
重要な情報の秘匿を許せば、政治権力は際限なく暴走する
 そして、二〇〇一(平成一三)年施行の情報公開法と二〇一一(平成二三)年施行の公文書管理法により、行政情報の公開と保存に関する仕組みがようやく整えられてきた矢先に起きたのが、二〇一三年の特定秘密管理法の提案であり、その強行成立でした。情報公開の面で世界の潮流に立ち遅れ、公文書館の整備でも立ち遅れていた、いわば「二周遅れ」の日本が、さらにその立ち遅れに輪をかけ、どこに向かって突き進もうというのでしょうか。>027>
 繰り返しますが、内閣をトップとする行政が、「秘密保護」を名目に政策の決定過程やそれに関わる個々の責任を明らかにせず、国民にとって重要な情報を秘匿していくならば、政治権力は際限なく暴走します。それが歴史の事実なのです。近現代日本の歴史でいえば、その結果もたらされたのが、無謀かつ悲惨な戦争であり、薬害エイズや水俣病の惨禍、さらには福島第一原発事故などで露呈された国民の安全と健康を顧みない行政であり、多くの人々の生命と財産の喪失でありました。
 本書は、情報の非公開が招いた過去の悲劇を改めて見つめ直すと共に、公文書の保存・公開に関する現行法制の内容、問題点、特定秘密保護法との関連を明らかにし、特定秘密保護法そのものの廃止も展望しながら今後の方向性を探るものです。(pp.26-27)
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第二章 情報公開法と公文書管理法の制定 瀬畑 源
1 情報公開法の制定
知識は無知を永遠に支配する
 そもそも、なぜ行政に対する情報公開制度は必要なのでしょうか。
 マックス・ウェーバーによれば、官僚は自分たちの専門知識や政策意図を秘密にすることで他の政治勢力よりも優位な立場を築き、他者からの批判を受けないようにする傾向があるといいます。プロフェッショナルとしての誇りを持つ一方、専門的な情報を自分たちが独占することで、他者からの批判をすべて「素人のご意見」として跳ね返すことが可能になるということです。しかも、必要以上に秘密は作られ、「職務上の秘密」という官僚制特有の概念を振り回して秘密を守ろうとするのです。*1
 つまり、元から行政機関は情報を隠したがる傾向があります。情報を出せば出すほど、問題点や矛盾などが明らかになります。よって、自分たちが行いたい政策を実行するため>061>には、自分たちに都合のよい情報以外を秘密にするやり方がやりやりやすいのです。
 よって、主権者である国民は、この官僚たちが抱え込んでいる情報を出させることをめざすことになるわけです。主権者が国の政治に対して何らかの判断を下す場合、当たり前ですが、政府が何を行っているのかが分かっていなければ判断しようがないからです。
 米国では、この情報公開の理念を掲げる際に、ジェームズ・マディソン(第四代大統領)の一八二二年の手紙の一節がよく用いられます。「情報が行き渡っていない、あるいは入手する手段のない『人民の政府』なる存在は、笑劇か悲劇の序章か、あるいはその両方以外のなにものでもない。知識は無知を永遠に支配する。だから、自ら統治者となろうとする人々は、知識が与える力で自らを武装しなければならない*2」。主権者であろうとするためには、情報を入手して自らを鍛える必要があるのです。(pp.60-61)
 
政府の非合法活動に歯止めをかけるための米国情報自由法
 行政に独占された情報の公開を求める動きは、特に第二次世界大戦後に各国で強まっていきました。特に世界的にも大きな影響を与えたのは、米国における情報公開運動です。>062>米国では、戦時体制における政府の秘密主義に対する不満が、メディアを中心に高まっていました。
 一九五〇年に米国新聞社協会が「情報の自由に関する委員会」を設置し、翌年にジャーナリズム法の権威であったハロルド・クロスに、情報の自由に関する法の本格的な研究を委託します。そして、クロスの研究成果である『国民の知る権利』(一九五三年)という本によって、「知る権利」という言葉が次第に人々の中に浸透していったのです。*3
 この研究の中で「知る権利」は、民主主義が機能するために必要不可欠なものとして位置づけられていました。国民が自国の情報をきちんと知ることによって、より良い政治の実現のための活動が可能になるのである、と。
 長年の運動の積み重ねにより、一九六六年に情報自由法が制定され、行政情報へのアクセス権が国民に保障されることになります。しかし、安全保障関係の国家機密の公開には消極的な態度が目立ち、裁判所も、最高機密文書における行政側の非開示判断の是非は審査しないとの態度をとりました。そのため、メディアを中心として法制度が不十分であるとの批判が強まったのです。>063>
 一九七一年、「ニューヨーク・タイムズ」は、過去のベトナム政策をまとめた国防総省の秘密報告書(「ペンタゴン・ペーパーズ」と呼ばれる)をスクープし、ベトナム戦争を本格化させるきっかけとなったトンキン湾事件が米国の謀略であったことなどの歴代の大統領が国民に隠していた事実を次々と明らかにしました。
 ニクソン大統領は記事差し止めを行おうとしましたが、連邦最高裁はそれを認めませんでした。[…]ウォーターゲート事件が起き、ニクソン大統領が、捜査妨害などを理由として連邦議会によって弾劾されることになり、辞任に追いやられます。
 連邦議会は、大統領の行政特権やCIAやFBIの非合法活動に歯止めをかける必要があると考えていました。そこで、情報自由法を一九七四年に大幅に改正しました。これによって、最高機密であっても、その秘密指定自体が適切であるかどうかの是非を裁判所で問えるようになるなど、情報公開がより徹底されることになったのです。*4(pp.61-63)
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第四章 公文書館の国際比較 久保 亨
4 立ち遅れた日本
アジア歴史資料センター
 一九九四年八月三一日、当時の村山富市首相が発表した談話の中で「侵略行為や植民地支配」に対し「深い反省」を表明し、平和友好交流計画を提示した際、アジア歴史資料センターの設立計画にも言及がありました。同年一一月末に発足した有識者会議が、翌一九九五年六月に「アジア歴史資料センターの設立について」という提言を発表した後、種々の曲折を経ながらも、二〇〇一年一一月三〇日、ようやく発足にこぎつけたのが、このアジア歴史資料センターです。
 「近現代の日本とアジア近隣諸国等との関係に関わる歴史資料として重要な日本の公文書>154>及びその他の記録(アジア歴史資料)」を対象とし、国の機関が保管するアジア歴史資料をデータベース化し、インターネットを通じて提供する電子資料センターというのが、アジア歴史資料センターであり、国立公文書館が所管しています。閲覧可能な史料は、国立公文書館、外務省外交史料館、防衛省防衛研究所図書館が保管するアジア歴史資料のうち、デジタル化が行われたものであり、世界中どこからでも無料で自由にアクセスできる点が、非常に大きな特徴です。
 新しい史料を収集整理する体制を備えておらず、既存公開史料の利用促進にとどまらざるを得ないのが大きな限界とされます。にもかかわらず、このセンターが情報の公開に力を注いでいる点は、中国を含む世界各国の研究者によって高く評価されているのです。(pp.153-154)
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第五章 特定秘密保護法と公文書管理 瀬畑 源
1 特定秘密のコントロール
ツワネ原則
 特定秘密保護法案をめぐる議論の中で話題になった「ツワネ原則」(国家安全保障と情報への権利に関する国際原則)は、まさにこの〔秘密保護と情報公開の――引用者注〕バランスをどうやってとるかということを、世界の叡智を集めて考え抜いた結果、作られた文書です。*1 オープン・ソサエティ・ジャスティス・イニシアティブが呼びかけ、国際連合、米州機構などの特別報告者を含む世界七〇ヵ国以上からの五百人以上の専門家の協議を経て、二〇一三年六月一二日に発表されました。
 安倍首相などは、この「ツワネ原則」を「私的機関」が発表したものとして、これを軽視する発言を繰り返していましたが、最新の研究成果とは、当然に過去の制度の欠陥を踏まえて作られるものです。ツワネ原則を読むと、国家秘密の存在は否定しないが、秘密指定に厳密な縛りをかけ、国民のアクセス権を最大に認めようとする内容です。それを参考にしないという姿勢は、そこに「最新の研究成果を反映したくない」理由があると考えるのが>160>自然でしょう。
 現在の世界の最新の傾向を踏まえれば、秘密保護と情報公開のバランスをとるためには、

1 秘密はあくまで「例外」として最小限に絞り、それ以外の情報は積極的に公開する
2 秘密に指定した文書は、指定が不要になった時にはそれを解除し、検証に資するために公開する

 ということが望まれます。これを踏まえて、秘密の指定や解除の方法、独立した監視機関をどうするかなどが議論される必要があります。(pp.159-160)
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おわりに 公文書と共に消されていく行政の責任と歴史の真相 久保 亨/瀬畑 源
前近代的な国家の秘密主義から国民主権を取り戻すために
 情報公開と知る権利の重要性を認識した多くの人々が、政治的な立場を越え、三〇年以上の歳月をかけ、秘密保持と情報公開とのバランスにも注意を払い、ようやくまとめ上げた仕組みが、情報公開法と公文書管理法にほかなりません。情報公開の後進国であった日本は、これでようやく世界に恥ずかしくない体制を築くスタートラインに立ったはずでした。
 それに対し、その努力と知恵をまったく無視したところに存在するのが特定秘密保護法です。一日も早く特定秘密保護法を撤廃するとともに、情報公開の徹底と公文書管理制度の確立、そして公文書館の拡充整備を実現することこそが、国民主権を保障していく道です。(p.186)
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■註

 瀬畑担当の章で、注記がないものは、瀬畑源『公文書をつかう――公文書管理制度と歴史研究』青弓社、2011年、も参照のこと。註の漢数字はアラビア数字に置き換えている。

序章 もともと秘密だらけの公文書――情報公開の後進国日本
*1 保坂渉『厚生省AIDSファイル』岩波書店、1997年、7-15頁
*2 政野淳子『四大公害病――水俣病、新潟水俣病、イタイイタイ病、四日市公害』中公新書、2013年、9-11頁

第二章 情報公開法と公文書管理法の制定
*1 マックス・ウェーバー著、世良晃志郎訳『支配の社会学I』創文社、1960年、191-124頁
*2 訳は瀬畑。1822年8月4日、ウィリアム・テイラー・バリーに宛てた手紙の冒頭の一節。(書籍のURLと異なりますが、同じページに到達すると思います)
 https:// oll.libertyfund.org/titles/madison-the-writings-vol-9-1819-1836#lf1356-09_head_030
*3 林田学『情報公開法』中公新書、2001年、37頁
*4 岡本篤尚『国家秘密と情報公開――アメリカ情報自由法と国家秘密特権の法理』法律文化社、1998年、1-22頁

第五章 特定秘密保護法と公文書管理
*1 日本弁護士連合会のウェブサイトで全文訳が公開されている。
 https:// www.nichibenren.or.jp/library/ja/opinion/statement/data/2013/tshwane.pdf
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■関連リンク

◇アジア歴史資料センター
 https://www.jacar.go.jp/
◇村山 富市 1994/08/31 「戦後50年に向けての村山富市内閣総理大臣の談話」
 http://www.awf.or.jp/6/statement-04.html
◇村山 富市 1995/08/15 「戦後50周年の終戦記念日にあたって」
 https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/danwa/07/dmu_0815.html

◇公文書等の管理に関する法律
 http:// elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=421AC0000000066
◇行政機関の保有する情報の公開に関する法律
 http:// elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=411AC0000000042

◇特定秘密の保護に関する法律
 http:// elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=425AC0000000108

■関連書籍

瀬畑 源(はじめ) 20111120 『公文書をつかう――公文書管理制度と歴史研究』,青弓社,324p.  ISBN-10: 4787233327 ISBN-13: 978-4787233325 2600円+税  [amazon][kinokuniya]
瀬畑 源(はじめ) 20180221 『公文書問題――日本の「闇」の核心』,集英社(集英社新書0920A),216p.  ISBN-10: 4087210200 ISBN-13: 978-4087210200 740+税  [amazon][kinokuniya]
TOP

■書評

◆加藤 陽子「情報公開法・公文書管理法の空洞化憂慮」『毎日新聞』2014年11月16日
「本書のカバーの帯には、“本文書ハ焼却相成度(アイナリタク)”の部分を拡大した敗戦時の通達の写真が載せられている。評者もまた史料を見ている際、“本達ハ速カニ確実二焼却スベシ”と記された紙片を目にしたことがある。日本人は史料を焼くのがつくづく好きな国民なのだと長嘆息して天を仰ぐが、考えてみれば正倉院の古文書として八世紀初頭の戸籍などはきちんと伝来しており、国民性では説明がつかない。
 副題を“隠される公文書”とする本書の姿勢は明快だ。自分たちの業務に必要な文書だけを残し、国民への説明責任を負う自覚はついぞ持たないできた日本の官僚制の特質がまずは丁寧に語られる。よって、行政を担う者は情報を隠すものだと腹をくくったうえで、国民は、国家に記録を残させ情報を開示させることが肝要と説く。言論が萎縮しがちな昨今にあって、久々の直球ど真ん中の提言である」

■推薦

◆青木 理 氏(ジャーナリスト)
「財務省と森友、防衛省とPKO日報、都庁と豊洲――解決のカギはすべて本書にある」
◆加藤 陽子 氏(東京大学大学院教授)
「権力を注視する極意を教える貴重な一冊」
◆堤 未果 氏(ジャーナリスト)
「ファシズムの足音が聞こえる今、阻止するための盲点がこんな身近にあったとは!」

■言及



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*作成:北村 健太郎
UP:20190303 REV:
責任 | Accountability / Responsibility  ◇国家/国境  ◇医療と社会  ◇科学技術と社会  ◇身体×世界:関連書籍  ◇BOOK

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