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『ハンセン病絶対隔離政策と日本社会――無らい県運動の研究』

無らい県運動研究会(共同代表=内田 博文・徳田 靖之)編 20140511 六花出版,初版,313p.

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last update: 20190528

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■無らい県運動研究会(共同代表=内田 博文・徳田 靖之)編 20140511 『ハンセン病絶対隔離政策と日本社会――無らい県運動の研究』,六花出版,初版,313p.ISBN-10: 4905421551 ISBN-13: 978-4905421559 2800+ [amazon][kinokuniya] ※ lep

■内容

amazonより

 私たちは、現在もなお「無らい県運動」の社会を生きているのではないか――
ハンセン病患者を地域からあぶり出し、住み慣れた故郷から終生出ることのできない療養所に追い込んだ、絶対隔離政策。
戦前期、在宅の患者をことごとく療養所に送ることで、各県に「無らい」を競わせて始まった「無らい県運動」は、戦後日本国憲法の下でも消滅することはなかった。
むしろ自治体や宗教界のみならず、地域社会すなわち隣近所の人々に患者の存在の摘発を強いた、過酷な患者囲い込み政策がより強まった。
患者の人生を奪い、人権を踏みにじった「無らい県運動」の実態を明らかにし、
現在もなお続くハンセン病元患者やマイノリティへの差別構造を考えるための書!

出版社からのコメント
推薦文=ハンセン病問題を追究するために

■目次

1 無らい県運動とは(強制隔離政策と人権;無らい県運動の概要と研究の課題;戦後の無らい県運動について;無らい県運動と絶対隔離論者のハンセン病観;ハンセン病患者・家族の生存権と社会政策;無らい県運動と宗教;救らい思想と無らい県運動;療養所の資料に見る患者受け入れの実態;声を聞く物の倫理―無らい県運動と日本社会;差別の責任―無らい県運動と障害者差別解消法)

2 無らい県運動の実際―地域の具体像(熊本県における無らい県運動の展開;戦後の無らい県運動と菊池事件;熊本県における「らい予防事業」と戦後の無らい県運動;無らい県運動と教育―竜田寮事件を中心として;無らい県運動が非入所者・家族に与えた影響―鳥取非入所者遺族の被害事例から;愛知県の無らい運動;市町村における無らい県運動―和歌山県湯の峰温泉の動きから)

■著者略歴

amazonより

神美 知宏
近代日本では、特定の病者が国家により法的に差別・迫害されてきた。その象徴がハンセン病患者と精神障害者であろうといわれている。ハンセン病対策では、医学的根拠も明確に示されることもなく、優生思想と治安対策を理由として、患者の強制隔離絶滅政策が国家権力により強行されてきた。国民もまたそれを受容し、官民一体となって「無らい県運動」が全国的に展開された。日本国憲法下においてもそれは続けられ、患者・家族が受けた未曾有の人権侵害は人生被害としてまだ回復していない。
このたび、学者・研究者・法律家・医師等により、三年間にわたる「無らい県運動研究会」における共同研究の成果がまとめられ、六花出版により刊行されることになった。
決して忘れてはならない「ハンセン病問題」に対する関心が、時代のすう勢の中でうすれ、歴史の闇に消えていくおそれのある未解決の問題に再び光をあて、検証されることは極めて意義深い。
人権や尊厳を重要視される各位の検討資料として重要であり精読を切にお願いしたい。(こう・みちひろ 全国ハンセン病療養所入所者協議会会長)

著者について
著=内田博文・藤野豊・和泉眞藏・訓覇浩・徳田靖之・鮎京眞知子・宮坂道夫・森川恭剛・小松裕・塚本晋・神谷誠人・佐藤労・宮前千雅子

■引用



■書評・紹介



■言及





*作成:岩ア 弘泰
UP: 20190528 REV:
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