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『千年災禍の海辺学――なぜそれでも人は海で暮らすのか』

東北学院大学震災の記録プロジェクト/金菱清編 20130331 生活書院,259p.

last update:20141104

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■東北学院大学震災の記録プロジェクト/金菱 清 編 20130331 『千年災禍の海辺学――なぜそれでも人は海で暮らすのか』,生活書院,259p. ISBN-10:4865000070 ISBN-13:978-4865000078 2500+ [amazon][kinokuniya]

■内容

2年の歳月を経て、悲しみが深まる人びとがいる一方、時間とともにそれぞれの生活の中に災禍は組み入れられてくる。三陸沿岸を、地理的辺境としてではなく、危機に晒された生を生き抜く智慧が集積した文化的中心として捉え、強圧的な行政政策への対抗論理としての実践性と、災害リスクに対する脆弱性の吸収と回復力の保持を明らかにする。

■目次

はじめに――反・寺田寅彦学
一部 海辺の歴史文化を守る――コミュニティ論
第1章 獅子と暮らす浜(女川町竹浦)――民俗芸能と地域コミュニティの再構築
第2章 「災害危険地帯」で花を植え続ける意味(名取市閖上)――“元”茶の間での閖上のまちを再現する
第3章 命を守る防潮堤を“拒否する”人々(気仙沼市魚町)――地域社会の紐帯を守るために
第4章 早期の復興を支えた“沖出し”(気仙沼市唐桑町)――海のアジール論
第5章 おまかない(おすそわけ)のできる浜へ(仙台市荒浜)――村落経営としての生活技法

二部 海辺を取り戻す作法――復興論
第1章 唯一「水産業復興特区」に賛成する論理(石巻市桃浦)――平等性の原則
第2章 町の存続と漁業を成り立たせる“信頼”(石巻市雄勝)――漁業のモラル・エコノミー論
第3章 「遊び」としてのカツオ節業再建(気仙沼市鹿折)――水産加工のマイナー・サブシステンス論
第4章 複合経営によって再生される浜の秩序(松島町名籠)――未来の発言力
第5章 浜を守ること品質向上の両立(東松島市浜市・野蒜)――高齢化しない生産組合

三部 海辺をともに切り開く――協業化論
第1章 四半世紀におよぶ協業と原発問題(山元町磯浜)――ホッキの共同資源管理と反漁師像
第2章 ウラとオモテのライバル論(七ヶ彦浜町表浜・浦浜)――海苔技術の革新と疲弊
第3章 九六人の協業化の試み(南三陸町志津川戸倉)――社会的ジレンマにメスをいれる取り組み
第4章 弱者生活権を保障する(石巻市北上町十三浜)――災害の所有

■引用

■書評・紹介

■言及



*作成:安田 智博
UP: 20141104 REV: 20141104
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