『ドイツ反原発運動小史――原子力産業・核エネルギー・公共性』
ヨアヒム・ラートカウ 20121120 みすず書房,216p.
last update:20131204
■ヨアヒム・ラートカウ 著 海老根 剛 ・ 森田 直子 (訳) 20121120 『ドイツ反原発運動小史――原子力産業・核エネルギー・公共性』,みすず書房,216p. ISBN-10:4622077221 ISBN-13:978-4622077220 \2400+tax [amazon]/[kinokuniya] ※
みすず書房のHP http://www.msz.co.jp/book/detail/07722.html
■内容紹介
(みすず書房のHPより)
なぜドイツの反原発運動は成功したのか。市民の抗議と情報の流れが、いかに原子力のリスクに反応し、公共性の欠如を克服したのかを検証する。脱原発―ドイツ40年の歩みを考察する。
本書は、ヨアヒム・ラートカウによる原子力関連の論考四篇と、訳者によるインタヴューを収録する。ラートカウは、現在ドイツを代表する環境史家であるが、その出発点は1970年代初頭に着手したドイツの原子力産業と原子力論争の歴史研究にある。それゆえ彼は、フクシマ事故後、この分野の第一人者として、また自然環境とエコロジーを論じる環境史の大家として、ドイツ内外のメディアから好んで意見を求められる存在である。
本書ではドイツの原子力の歴史が、産業、エネルギー政策、反原発運動、公共性といった観点から論じられる。ここから生産的な議論や未来につながる思想が生まれることを願う。巻頭の一篇は、フクシマ後の日本の読者へのメッセージとなっている。
「いまや日本の原子力の批判者たちは、ひとりぼっちだと感じる必要がない。彼らは世間に対して、改革のエネルギーが日本の伝統の一部であることを思い起こさせるべきだろう」(ヨアヒム・ラートカウ)
■目次
あれから一年、フクシマを考える
ドイツ反原発運動小史
核エネルギーの歴史への問い──時代の趨勢における視点の変化(1975‐1986年)
ドイツ原子力産業の興隆と危機 1945‐1975年──結論 研究成果と実践的な諸帰結
原子力・運動・歴史家──ヨアヒム・ラートカウに聞く
訳者あとがき
■引用
■書評・紹介
■言及