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『ルポ ゴミ屋敷に棲む人々――孤立死を呼ぶ「セルフ・ネグレクト」の実態』

岸 恵美子,20120530,幻冬舎(幻冬舎新書261),182p.

last update:20130916

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■岸 恵美子,20120530,『ルポ ゴミ屋敷に棲む人々――孤立死を呼ぶ「セルフ・ネグレクト」の実態』,幻冬舎(幻冬舎新書261),182p.  ISBN-10: 4344982622 ISBN-13: 978-4344982628 \780+税  [amazon][kinokuniya]

■内容

孤立死の8割はセルフ・ネグレクト

悪臭のする不衛生な「ゴミ屋敷」で、他者の介入を拒否し、物に埋もれながら暮らす人々が増えている。彼らの多くは、実は「セルフ・ネグレクト」の状態にある。 セルフ・ネグレクト(自己放任)とは、自分の生活に極度に無関心となり、著しく生活環境と健康状態が悪化する状態のことで、やがては孤立死に至る。 毎年2万人に上る孤立死の約8割は、このセルフ・ネグレクトが要因とも言われている。彼らはなぜ自らの人生を「放棄」し、ゆるやかな死を選ぶのか。 少子高齢化、家族崩壊、高齢者虐待などを背景に急増する、現代の病理に迫る画期的な書。

■目次

まえがき

第1章 セルフ・ネグレクトとは何か
自殺とセルフ・ネグレクトの違い
セルフ・ネグレクトの定義
セルフ・ネグレクトの兆候
セルフ・ネグレクトの特徴
セルフ・ネグレクト研究の始まり
アメリカでの調査結果
日本におけるセルフ・ネグレクトの現状
少子高齢化とセルフ・ネグレクトの関係
介護保険の現実と、個人情報保護法の弊害
セルフ・ネグレクトになりやすい人

第2章 事例でみるセルフ・ネグレクト
1 認知・判断力低下型
2 ライフイベント型
3 プライド維持型
4 引きこもり移行型
5 遠慮・気がね型
6 貧困・経済不安型
7 医療・サービス拒否型
8 住民苦情・トラブル型
9 怒り・不満型
10 虐待移行型

第3章 セルフ・ネグレクトと孤立死
セルフ・ネグレクトから孤立死へ
毎年1万人弱から2万人の高齢者が「孤立死」
孤立死の事例
1 死後2日から3日までに発見された事例
2 死後4日から7日までに発見された事例
3 死後8日以上経過して発見された事例
東京における孤立死の特徴と傾向
なぜ孤立死が起こるのか
震災と孤立死

第4章 セルフ・ネグレクトの課題
愚行権と生存権
セルフ・ネグレクトは緩やかな自傷行為
意図的かどうかという問題
健康でありながら、判断を間違うケースもある
人生に絶望し、セルフ・ネグレクトへ
アメリカと日本の国民性の違い
意図的なセルフ・ネグレクトへの支援
高齢者虐待とセルフ・ネグレクト
セルフと、そうでないネグレクトの境界
セルフ・ネグレクトと拒否
個人情報と命のどちらが大事か

第5章 セルフ・ネグレクトの人たちをどう支援するか
どうやって手を差し伸べるか
解決までには最低1年
できることと、できないことの見極め
緊急性はなくても、リスクはある
生活スタイルを把握する
葬式代を残して孤立死する人々
どうやって見守るか
本人のプライドを壊さない対応を
まずは、目の前の困りごとを解決する
家族にしかできないこと
関心のある話題から入る
ゴミ屋敷をいかに片付けるか
計画的に見守り、SOSを待つ

あとがき
参考文献

■関連書籍

小林 宗之・谷村 ひとみ 編 20130220 『戦後日本の老いを問い返す』生存学研究センター報告19,153p. ISSN 1882-6539 ※

■引用・書評・紹介

■言及



*作成:北村 健太郎
UP: 20130916 REV:
老い  ◇社会的排除  ◇身体×世界:関連書籍  ◇BOOK
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