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『救いとは何か』(筑摩選書)

森岡 正博・山折 哲雄 20120315 筑摩書房,219p.

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last update:20160502

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森岡 正博・山折 哲雄 20120315 『救いとは何か』(筑摩選書),筑摩書房,219p. ISBN-10:448001540X ISBN-13:978-4480015402 1500+ [amazon][kinokuniya] ※ p

■内容

いま、この時代にあって「救い」とは何か、果たしてそれは可能なのか?この世に生をうけ、やがては死にゆくことを、どう受け止めればいいのか?信仰をもつ宗教学者と、宗教をもたない哲学者が、こうした根本問題をめぐり、鋭く言葉を交わす。「世界全体の幸福」と「個人の幸・氈v、親鸞の「一人」の思想、宮澤賢治の『銀河鉄道の夜』など話題は多岐にわたり、問いが深められていく。この時代の「生と死」について、透徹した視座を提供する対話の記録である。

■目次

第1章 「殺すな」の思想を問う
ある少年の問い
「殺すな」の思想と近代
「三種還元の方法」の限界
誰もが加害者である
少年の問いにどう答えるか
「比較地獄」の時代
「無常」の三原則
ロゴスの力

第2章 魂、そして死について
「一人」という問題
親鸞の「一人」
デカルトのコギト論
ヨーロッパ的人間観との違い
集団主義による「いじめ」
鎮魂について
「信ずる宗教」と「感ずる宗教」
「心」をめぐる探求の系譜
浄土と無常
宮澤賢治の信仰心
「写真葬」と化した現代の葬儀
死のイメージ・トレーニング
無神論について
死んだらどうなるのか?
理想の死に方

第3章 限りある命をどう生きるか
命のイメージ
手を合わせる理由
限りある命をどう生きるか
「誕生肯定」と「消滅肯定」
絶望と欲望からの解放
命をめぐるアメリカでの論争
ハンス・ヨナスの思想
悪の問題
菊池寛の小説と赦し

第4章 「個人の幸福」と「全体の幸福」
宮澤賢治の幸福論
「なめとこ山の熊」の二つの死
救いとしての死
「やまなし」に描かれた二つの世界
『銀河鉄道の夜』の思想
若い世代の生きるキツさ
二つの手立て
全ての魂に誕生肯定はあり得るか

第5章 救いとは何か
「人は死んでも消えてしまわない」
天地万物に命が宿る
「命を大切に」という標語 「ハーバード白熱教室」の欺瞞
功利主義的哲学への批判
「サバイバル戦略」と「無常戦略」 命の生まれ変わり
原発事故をどう受け止めるか
救いの最終的な根拠とは?

おわりに

■引用

■書評・紹介

■言及



*作成:安田 智博
UP:20160502 REV:
哲学/政治哲学(political philosophy)/倫理学 身体×世界:関連書籍  ◇BOOK
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