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『天皇制国家の支配原理』

藤田 省三 20120110 みすず書房,313p.

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last update:20180130

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■藤田 省三 20120110 『天皇制国家の支配原理』,みすず書房(始まりの本),313p.  ISBN-10: 4622083477 ISBN-13: 978-4622083474 3000+税  [amazon][kinokuniya]

■内容

「教育勅語は典型的近代国家の法に代るべき天皇制国家の法なのである」――戦後を代表する「思想史家」の誕生を告げた、朽ちることなき論考。 鮮烈なデビュー作。

■著者略歴

1927-2003。思想史・精神史。愛媛県に生まれる。1953年、東京大学法学部政治学科卒業。1953年、法政大学法学部助手。1966年、法政大学法学部教授。 1971年、法政大学法学部教授を依願退職。1980年、法政大学法学部教授に復帰。1993年、法政大学を65歳で定年退職。70歳定年の延長を申請せず。

■目次

天皇制とは何か

天皇制国家の支配原理
序章
第一章 明治国家形成の論理――問題の歴史的起点
第一節 »State«smen の論理
第二節 統治体制の創出
第三節 集中形態の特殊性

天皇制とファシズム
はしがき
一 起動構造(その一)
二 起動構造(その一)
三 日本的ロマンティシズムの特質
四 構造的崩壊
おわりに

天皇制のファシズム化とその論理構造
序 日本における強力支配の論理
一 「国防国家理念」の基礎
二 「私有公営の原理」
三 支配権の軍への移行の意味

「諒闇」の社会的構造――「昭和元年」の新聞から
I 内廷―警察・軍隊―監獄
II 上院の「燕尾服」
III 「色めき立つ」株式市場
IV 「大連取引所」の無休業
V 政治漫画の不在・「抜け穴探し」
VI 小学生の「就職難」・二つの成年式
VII 「クマの日」・「鰊花時」・ジョンカラ芸人
VIII 「満州」と朝鮮のちがい

[付録]
〔書評〕石田雄著『明治政治思想史研究』

日本における組織方法論について――地方青年団体をモデルにして

第一版へのあとがき
第二版へのあとがき
新編へのあとがき――書き残した部分の素案の断片

解説 宮村 治雄
藤田省三著作目録

■底本

 本書は『天皇制国家の支配原理』(『藤田省三著作集1』みすず書房、一九九八年)を底本とし、新編集したものです。 宮村治雄先生による「解説」は、『著作集1』に付された「解題」に基づき、適宜変更を加えました。

■引用

天皇制国家の支配原理
序章
[……]天皇は道徳的価値の実体でありながら、第一義的に絶対権力者でないことからして、倫理的意思の具体的命令を行いえない相対的絶対者とな>039>り、したがって臣民一般はすべて、解釈操作によって自らの恣意を絶対化して、これ又相対的絶対者となる。ここでは、絶対者の相対化は相対的絶対者の普遍化である。かくして天皇制絶対主義は権力絶対主義を貫徹しないことによって、恣意と絶対的行動様式を体制の隅々にまで浸透させ、したがってあまりにパラドクシカルにも無類の鞏固な絶対主義体系を形成したのである。客観的権限の主観的恣意への同一化、「善意の汚職」と「誠実なる専横」、かくて天皇制官僚制は、近代的なそれから全く逸脱してゆくのである。(pp.38-39)
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■関連書籍

■書評・紹介

■言及



*作成:北村 健太郎
UP:20180130 REV:
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