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『公共圏に挑戦する宗教――ポスト世俗化時代における共棲のために』

Habermas, Jurgen; Butler, Judith; Taylor, Charles; West, Cornel; Craig, Calhoun; Mendieta, Eduardo and Jonathan, VanAntwerpen ed. 201102 The Power of Religion in the Public Sphere,Columbia Univ Pr,137p.
=20141126 箱田 徹・金城 美幸 訳,岩波書店,224p.

last update:20141209

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Habermas, Jurgen; Butler, Judith; Taylor, Charles; West, Cornel; Craig, Calhoun; Mendieta, Eduardo and Jonathan, VanAntwerpen ed. 201102 The Power of Religion in the Public Sphere,Columbia Univ Pr,137p. =20141126 箱田 徹金城 美幸 訳 『公共圏に挑戦する宗教――ポスト世俗化時代における共棲のために』,岩波書店,224p. ISBN-10:4000229389 ISBN-13:978-4000229388 2500+ [amazon][kinokuniya] ※ s. pp

『公共圏に挑戦する宗教――ポスト世俗化時代における共棲のために』表紙イメージ

■内容

近代化とともに宗教は消えていくだろうという大方の予想に反し、宗教人口は世界中で増大し、大きな影響力を持つようになっている。多様な宗教的背景を持った人々とどのように共存し、ともに社会を形作っていけばよいのか。その模索は、宗教的要素を削ぎ落としたものとして構想された近代的公共圏とデモクラシーを再検討することでもある。現代を代表する四人の知性による刺激的な意見の応酬。

■著者・編者紹介

ユルゲン・ハーバーマス(Jurgen Habermas)
1929年生まれ.ドイツの哲学者,社会学者.フランクフルト大学名誉教授.

チャールズ・テイラー(Charles Taylor)
1931年生まれ.カナダの哲学者,政治学者.マギル大学名誉教授.

ジュディス・バトラー(Judith Butler)
1956年生まれ.カリフォルニア大学バークレー校教授.

コーネル・ウェスト(Cornel West)
1953年生まれ.プリンストン大学教授.
   *
クレイグ・カルフーン(Craig Calhoun)
1952年生まれ.ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス学長.
   *
エドゥアルド・メンディエッタ(Eduardo Mendieta)
ニューヨーク州立大学ストーニー・ブルック校教授.

ジョナサン・ヴァンアントワーペン(Jonathan Vanantwerpen)
ヘンリー・ルース財団(ニューヨーク)神学プログラム・ディレクター.

■訳者紹介

箱田 徹
1976年生まれ.京都大学人文科学研究所研究員.哲学,社会思想史.
金城 美幸
1981年生まれ.立命館大学衣笠総合研究機構専門研究員.パレスチナ/イスラエル地域研究.

■目次

序章 公共圏における宗教の力……E・メンディエッタ&J・ファンアントヴェルペン
※序章一部(PDF)

「政治的なもの」――政治神学のあいまいな遺産の合理的意味……ユルゲン・ハーバーマス
なぜ世俗主義を根本的に再定義すべきなのか……チャールズ・テイラー
〈対談〉 ハーバーマス×テイラー……(司会)クレイグ・カルフーン
ユダヤ教はシオニズムなのか?……ジュディス・バトラー
預言宗教と資本主義文明の未来……コーネル・ウェスト
〈対談〉 バトラー×ウェスト……(司会)E・メンディエッタ
〈総括討議〉 バトラー×ハーバーマス×テイラー×ウェスト……(司会)クレイグ・カルフーン
あとがき──宗教に備わる多くの力……クレイグ・カルフーン
〈付論〉 ハーバーマスへのインタビュー
ポスト世俗化社会世界社会?──ポスト世俗意識と多文化型世界社会の哲学的意義について……(聞き手) E・メンディエッタ

訳者あとがき
人名索引

■引用

■書評・紹介

『公共圏に挑戦する宗教』HP紹介
(岩波書店HPより引用)

訳者からのメッセージ
 この本は大きく二つの問いを扱っています。一つは、異なる宗教を信じる人どうしが一つの土地で共に生活するにはどうすればよいか、もう一つは、宗教の言葉で話す人と、宗教的ではない、すなわち世俗の言葉で話す人とのあいだでどのように会話を成り立たせて合意を形成するかです。
 なぜ宗教が問題になるかといえば、宗教的な著作や宗教家が発するメッセージは、ときに宗派や信条の違いを超えて、私たちの心に直接訴えかけるからです。本書の議論は、宗教が持つそうした力への驚きから始まっています。他方、世界各地で宗教熱が高まっているという事実は、社会が近代化し、進歩するにつれ、宗教は勢いを失うという標準的な世俗化理論を大きく揺さぶっています。
 もちろん宗教は、差別や偏見、支配や抑圧を正当化するために持ち出されることがあります。教会と国家の分離という原則、公共空間の非宗教性の確保という考え方は、そうした経験を教訓としています。しかしヨーロッパでのヴェール問題や移民制限の動きのなかに見られるように、世俗性原理を盾にし、ある生活態度を「宗教的」だとして問題視することは、宗教的・民族的マイノリティを非市民化し、公共圏から排除することにはならないのでしょうか(日本でも公安警察がモスクに通うムスリムを「監視」する事件がありました)。
 本書はこうした二一世紀の現実を見据えたうえで、おおむね世俗化した社会で再び宗教への関心が高まる「ポスト世俗化」社会において、世俗的であるべきとされてきた公共圏をどのように再定義するべきかを議論しています。仏教やイスラームの立場を土台にした議論は残念ながら収められていませんが、東日本大震災と福島原発事故以降を経て、宗教と宗教者の役割が改めて話題になっている日本社会にも示唆を与える内容です。
(訳者を代表して・箱田 徹)

■言及



*作成:安田 智博
UP: 20141202 REV: 20141202, 1209,20150120
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