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『その後の不自由――「嵐」のあとを生きる人たち』(シリーズ ケアをひらく)

上岡 陽江・大嶋 栄子 20100901 医学書院,261p.

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last update:20180506

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■上岡 陽江・大嶋 栄子 20100901 『その後の不自由――「嵐」のあとを生きる人たち』(シリーズ ケアをひらく),医学書院,261p. ISBN-10:4260011871 ISBN-13:9784260011877 2000+ [amazon][kinokuniya] ※ m, alc, t06, s02

■内容

[amazon]より

内容紹介
“ちょっと寂しい”が、ちょうどいい。

 暴力などトラウマティックな事件があった“その後”も、専門家がやって来て去って行った“その後”も、当事者たちの生は続く。
 しかし彼らはなぜ「日常」そのものにつまずいてしまうのか。なぜ援助者を振り回してしまうのか。
 そんな「不思議な人たち」の生態を、薬物依存の当事者が身を削って書き記した当事者研究の最前線!
 普通の生活の“有り難さ”に気づく1冊。

内容(「BOOK」データベースより)
トラウマティックな事件があった―専門家による援助が終わった―その後、彼女たちはどうやって生き延びてきたか。「普通の生活」の有り難さをめぐる当事者研究の最前線。

著者について
上岡 陽江
1957年生まれ。ダルク女性ハウス代表。精神保健福祉士。
子どものころから重度のぜんそくで、小学校6年から中学3年まで入院生活を送る。その中で処方薬依存と摂食障害になり、19歳からはアルコール依存を併発。27歳から回復プログラムにつながった。
自身の回復の経験から、依存症などの女性をサポートする「ダルク女性ハウス」を設立、回復プログラム、自助グループを実践しつづけている。現在は依存症の親をもつ子どものプログラムづくりに力をそそぐ。

大嶋 栄子
1958年生まれ。NPO法人リカバリー代表。
北星学園大学大学院社会福祉学研究科博士後期課程単位取得退学。
精神科ソーシャルワーカーを経て、被害体験を持つ女性の福祉的支援を行う「それいゆ」を立ち上げる。現在はNPO法人リカバリーを運営。北星学園大学、日本福祉学院講師。

■目次

はじめに

1 私たちはなぜ寂しいのか
 1 境界線を壊されて育つということ
 2 境界線を壊された子どもは何を感じるようになるか
 3 「健康な人」に出会うとなぜか寂しい
 4 援助者に対してもニコイチを求めてしまう
 5 私たちにとって「回復」とは
 6 相談する相手が変わるとトラブルの質が変わる
 7 回復には段階がある
 focus-1 回復しても「大不満」!?

2 自傷からグチへ
 1 相談はなぜ難しいのか
 2 相談といっても実はいろいろある
 3 閉じられたグチは危険
 4 グチにも効用があるらしい
 5 開かれたグチを正当化しよう
 focus-2 同じ話を心の中で落ちるまで話せ

3 生理のあるカラダとつきあう術
 1 なぜ「生理」をテーマに選んだのか
 2 研究の方法
 3 研究の結果
 4 生理と向き合うことでわかったこと
 5 生身はつらい!
 focus-3 なぜ怒りが出てくるのか?

4 「その後の不自由」を生き延びるということ
 Kさんの聞き取りから
 focus-4 「普通の生活」を手助けしてほしい

5 生き延びるための10のキーワード
 1 身体に埋め込まれた記憶
 2 メンテナンス疲れ
 3 遊ぶ
 4 時間の軸
 5 “はずれ者”として生きる
 6 人間関係のテロリスト
 7 セックス
 8 流浪のひと
 9 だるさについて
 10 それでも希望について
 focus-5 トラウマは深く話しても楽にならないし、解決もしない

6 対談 では援助者はどうしたらいい?
上岡陽江×大嶋栄子
  援助者に出会うまでには長いプロセスがある
 「電話してね」と言っても電話がこない理由
  テレパシーで伝わると思っている
  自己覚知はフィードバックから
  「迷惑」じゃなくて「痛い」んだ
  消え入りたい思い
  「あなたは悪くない」は難しい
  失望する必要はない
  とにかく生き延びろ!

 あとがき

■引用

■書評・紹介

■言及



*作成:樋口 也寸志
UP: 20101028 REV: 20110625, 20180506(岩ア 弘泰)
精神障害/精神医療  ◇アルコール依存症/アルコホリズム  ◇トラウマ  ◇セルフヘルプ・グループ  ◇身体×世界:関連書籍  ◇BOOK
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