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『アレルギーのふしぎ――アレルゲンは合体してパワーアップする? 食物アレルギーはなぜ子供に多い?』

永倉 俊和 20100325 ソフトバンククリエイティブ,208p.

last update:20111105

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■永倉 俊和 20100325 『アレルギーのふしぎ――アレルゲンは合体してパワーアップする? 食物アレルギーはなぜ子供に多い?』,ソフトバンククリエイティブ,208p. ISBN-10: 4797347287 ISBN-13: 978-4797347289 ¥1000 [amazon][kinokuniya] sjs


■内容紹介


アレルギーに負けないための知識と情報満載
本書では人体にアレルギー反応が起こるしくみから患者数の多いアレルギー疾患の例とおもな原因について取りあげ、アレルギーについての理解を深るもの。また患者よりクリニックに寄せられた1000を超える質問の中から、ピックアップしたものをQ&A方式で解説。

第1章 アレルギーの問題
第2章 免疫システムとアレルギー
第3章 さまざまなアレルギー疾患
第4章 治療法の原則と最前線
第5章 アレルギーの傾向と対策
第6章 アレルギーQ&A

■内容(「BOOK」データベースより)
花粉症からアトピーまで、アレルギーの基本的なしくみや、さまざまな原因と最新の治療法まで、幅広く紹介。


■目次



はじめに 3

第1章 現代アレルギー事情 9
アレルギーとはなんだろう? 10
症状も原因も多種多様なアレルギーの原因 16
キーワードは免疫システム 16
春の到来を喜べない花粉症患者 18
アトピーってアレルギー? 20
ぜんそくは心理的な病気? 20
増え続けるアレルギー 22
アレルギーによる症状が多様なわけ 22
アレルギー体質は本当にある? 24
花粉症患者はどこまでも増え続ける? 26
花粉症には別の役割がある 27
古くて新しいアレルギー 29

第2章 免疫反応とアレルギーのしくみ 31
アレルギー=免疫反応? 32
免疫は黙々と働いている 33
免疫システムはがん細胞を攻撃している 34
免疫システムの主役は白血球 35
病原菌を食べるマクロファージ 38
好中球も細菌を食べる 39
がん細胞の天敵、ナチュラルキラー細胞 40
アレルギーにかかわる獲得免疫 41
B細胞の表面の抗体 42
抗体をどんどんつくるB細胞 43
T細胞の登場 44
抗体を助ける補体 45
B細胞は抗原を記憶する 46
T細胞はエリート教育を受ける? 48
命がけの試練にパスするT細胞はわずか3% 50
免疫システムの司令官 51
異常細胞を攻撃するキラーT細胞 51
抗体には種類がある 53
抗体の構造 54
免疫グロブリンEは異端者? 55
マスト細胞も主役 57
アレルギーには準備段階がある 58
アレルギーはこうして起こる 59
lgE抗体 マスト細胞 化学伝達物質が花粉症を引き起こす 61
アレルギー体質の人はlgE抗体がつくられやすい 63
化学伝達物質の役割 63
lgE抗体は好塩基球とも結合する 64
ヘルパーT細胞には2種類ある 65
Th2細胞の勢力が強いとアレルギー疾患になる 67

第3章 さまざまなアレルギー疾患 69
花粉症は季節アレルギー 70
花粉の正体とは? 70
スギ花粉が飛ぶ時期 72
猛暑の翌年は大量の花粉が飛ぶ 74
花粉症の特徴的な症状 76
花粉症の症状を軽くしたい 76
気管支ぜんそくは呼吸器を襲う 78
炎症が慢性化するとぜんそくに 78
アトピー性と非アトピー性 80
アトピー性ぜんそくが起こるメ力ニズム 81
化学伝達物質で気管支が狭くなる 82
自律神経のバランスが崩れる 83
気管支の過敏性反応 84
チリダニが危ない 84
カビやペットもアレルゲン 86
おそろしいアナフィラキシー 87
アレルゲンが関与しない非アトピー性ぜんそく 89
小児ぜんそくは初期に適切な治療を 90
治療の3本柱 91
アトピー性皮膚炎の治療の歴史は浅い 92
皮膚の炎症が慢性化する 93
皮膚のバリア機能が低下する 94
アレルゲンの特定は難しい 96
アトピー性皮膚炎ではドライスキンによる悪循環が起きる 96
食物アレルギーの症状に注意 98
食物アレルゲンの特定は慎重に 99
血液検査で陽性でも症状が現れるとはかぎらない 100
じんましんにはアレルギー性とそうでないものがある 103
じんましんの原因は食物アレルゲンが多い 104
薬アレルギーはどんな薬でも起こる可能性がある 106
T細胞が反応するW型アレルギー 106
金属アレルギーは思いもよらないところに現れる? 108
近年増えているペットアレルギー 110
ウサギアレルギーの原因は花粉の場合も多い? 112

第4章 アレルギー治療の最新事情 113
アレルギー治療の基本原則 114
チリダニを生活環境から減らす 114
ステロイドへの悪いイメージ 117
薬は使い方次第 118
ステロイドはこわくない! 119
発症のステップと治療薬 121
もっと上流でブロックするには? 122
新しい治療法 125
新薬の試験からわかること 126
人間には自然治癒力がある 127
アレルギーは治らないもの? 129

第5章 アレルギーについて考える 133
アレルギー科の医師は探偵 134
増えていくアレルゲン 136
花粉症の不思議 136
花粉症増加をもくろむ犯人は? 138
増加する食物アレルゲン 140
動物性脂肪の摂取量が増えた 141
オメガ3は炎症を抑える 142
リノール酸はアレルギー発症を促す 144
ストレスがナチュラルキラー細胞の力を弱める 145
アレルギーは予防できる? 147
アレルギーは完治できる? 149
治療の到達目標を決める 150
アレルギー治療の探偵家業は続く 153

第6章 アレルギーQ&A 155
Q1 じんましんの原因にはどんなものがあるのですか? 156
Q2 寒冷じんましんや温熱じんましんはアレルギー反応ですか? 158
Q3「じんましん」と「しっしん」は、どこが違うのですか? 160
Q4 小児ぜんそくは完全に治るものですか? 162
Q5 ぜんそく治療に吸入ステロイドがすすめられるのはなぜですか? 164
Q6 気管支ぜんそくの発作の原因には、どのようなものがありますか? 166
Q7 アスピリンぜんそくは、アレルギー反応で起きるのですか? 168
Q8 花粉症の根本的な治療法はあるのですか? 170
Q9 今後、花粉症およびほかのアレルギー疾患の新しい治療が登場する可能性はあるのですか? 172
Q10 花粉症で全身症状(発熱、全身倦怠感など)がでることはあるのですか? 174
Q11 食物アレルギーにはどのような症状があるのですか? 176
Q12 アトピー性皮膚炎はすべて食べものが原因で起こるのですか? 178
Q13 食物アレルギーはなぜ子供に多いのですか? 180
Q14 食物依存性運動誘発性アナフィラキシーとは、どのような病気ですか? 182
Q15 口腔アレルギーとはなんですか? 184
Q16 はじめて内服した薬ではアレルギー反応が起きないというのは本当ですか? 186
Q17 薬物アレルギーに対する血液検査は、診断の参考にすぎないというのは本当ですか? 188
Q18 薬物アレルギーの診断の決め手はなんですか? 190
Q19 金属アレルギーで金属が接触していない部分にも症状がでるのはなぜですか? 192
Q20 金属アレルギーの場合、血液検査ではなくパッチテストで診断するのはなぜですか? 194
Q21 ペットアレルギーのアレルゲンはなんですか? 198

参考文献 201
索引 202
広告 205


■SJSに関連する部分の引用



(pp106-107)
T細胞が反応するW型アレルギー

 T型アレルギーでは、B細胞が抗体をつくります。しかし、B細胞がかかわらないアレルギーがあります。W型アレルギーです。こ[p107>のタイプでは、T型でB細胞に指令をだすT細胞が、マクロファージからの抗原に関する情報をもらって反応し、サイトカインを放出してアレルギーが起こります。薬物アレルギーの中には、このW型アレルギーのメカニズムで発症するものもあります。やっかいなことに、U型・V型もあるのです(p.62参照)。
 代表的な鎮痛剤であるアスピリンで、アレルギーが起こることがあります。激しいぜんそく症状が急激に起こりますが、このアレルギーの発症メカニズムは、T型にもW型にも分類されません。発症メカニズムの点から見ても、薬のアレルギーは複雑な病気なのです。

 薬アレルギーの発症2タイプ

 マスト細胞が反応するT型アレルギー
  直後から1時間以内に症状がでるタイプ   ・じんましん
・皮膚の発疹
・呼吸困難
・低血圧

  T細胞が反応するW型アレルギー
・糜爛(びらん)……皮膚や粘膜が腫れ上がる
・スティーブンス・ジョンソン症候群……全身に発疹が現れたり、高熱がでたりする
・血管炎……手足がパンパンに腫れる
※重症の薬アレルギーでは死亡することもあり、注意が 必要


(p190)
Q18 薬物アレルギーの診断の決め手はなんですか?

A 少量ずつ体内に入れて反応を調べる負荷試験がありますが、アナフィラキシーが起きる危険性のある方法です

 Q17では血液検査や皮膚検査が決め手にならないと解説しましたが、それではどうやって薬物アレルギーを診断するのでしょうか?
 内服負荷試験や吸入負荷試験、粘膜負荷試験などといって、薬剤を少量ずつ体の中へ人れて、反応をチェックする試験があります。しかし、間接的な血液検査とは異なり、内服負荷試験や吸入負荷試験では、常にショック反応(アナフィラキシー)の可能性があるため、一般的にはこれらの負荷試験は行いません。ただ、その薬剤の使用が可能かどうかをどうしても知る必要があるときは、最悪の場合ショック反応が起きる危険を考慮して、通常の1回分の何分の1かを、患者の状態を注意深く見ながら、15分ごとに内服したり吸入したりします。
 なかでもアスピリンアレルギーは、重篤な反応が起こる可能性があり、内服では危険なため、吸入によりごく少量からはじめる場合もあります。また、アスピリンを内服して起こるアスピリンぜんそくの患者は、貼り薬でも反応が起こることがあるので、吸入テストが行われます。
 生命に危険をおよぼす可能性のあるスティーブンス・ジョンソン症候群(皮膚や粘膜の過敏症の一種で、原因はウイルス感染や薬の副作用など)が起こることが考えられるときは、負荷試験を避けるのが一般的です。

*作成:植村 要
UP: 20110920 REV: 20111105
スティーブンス・ジョンソン症候群 (SJS)  ◇BOOK 
 
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