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『早大院生と考えた文章がうまくなる13の秘訣』

近藤 勝重 20100125 幻冬舎,239p.

last update:20131219

■近藤 勝重 20100125 『早大院生と考えた文章がうまくなる13の秘訣』,幻冬舎,239p. ISBN-10:4344017757 ISBN-13:978-4344017757 \1400+税 [amazon][kinokuniya]  ※

■内容

内容紹介
伝わる文章が、サクサクと書けるようになる1冊です!
文章の上手下手は関係ありません。
書く材料の組み合わせ次第で、表現力は劇的にUPできるのです。

本書は、早稲田大学大学院のジャーナリズムコースで行なわれ、大変な人気を博した文章教室が元となっています。

マスコミ志望の早大生たちをうならせた、文章の技法が満載です。

読み手の共感を引き出す描写のコツとは?
効果抜群の、「人プラス物」ルールとは?

伝えたい気持ちを、「うれしい」「さびしい」と形容詞で書かず、「物」に託してみよう!
さまざまな作家の文章を分析しながら、なぜ人の心をつかむのかを検証。誰でも応用できるコツとして伝授します。

就職活動の「作文対策」から、ブロガーたちの表現力UPまで、文章に悩める人のためのバイブルです。

内容(「BOOK」データベースより)
マスコミ志望の学生たちに大人気!近藤流文章教室が本になった!書く材料の組み合わせ次第で表現力は劇的にUPする。

■目次

まえがき
第1回 文章表現の基本「人プラス物」
第2回 何を描写し、何を説明しないか
第3回 文章をわかりやすくする工夫
第4回 情景描写と心模様
第5回 文章は体験がすべて
第6回 書きたいことの組み立て方
第7回 人物・感情表現法
第8回 五感と比喩
第9回 自分自身をどう表すか――書き出しから終わり方まで
第10回 間と推敲
第11回 「書く」より「聞く」
第12回 事実から真実へ
第13回 文章力がつく読書術
「参考になった文章表現法」――「あとがき」に代えて

■引用


Q 早く文章がうまくなりたいんですが、いい方法はないでしょうか。
A サル真似ですね。サル真似は人間しかできません。いい文章を真似る。これしかないというのが多くのみなさんの一致した意見です。「真似る」は「学ぶ」なんです。

Q 真似るというのは具体的には書き写すということでしょうか。
A はい、それがいいようですね。…手書きがいいと思います。手で書けば一字一句が伝わってきて記憶にも残ります。[2010:24-25]

◆原稿を書いていて締め切りのギリギリまで悩むことの一つは、書きすぎていないか、抑えすぎていないか、つまり過剰抑制ということです。…伝わってこその文章です。どう表現すれば読み手に届くか。当然のことながら読み手は他者です。自分としてはこう書けばわかるだろうと思っていても、なかなかわかってもらえない。過剰に表現したほうがいいだろう。ところがさにあらず、むしろ抑制の効いた文章のほうがよく届く。[2010:34-35]

いい文章とは何か、さんざん考えましたら、結局は自分にしか書けないことを、どんな人でも読めるように書く。これに尽きるんですね。/だからこそ、書いたものが面白いというのは、その人にしか起こっていない、その人しか考えないこと、その人しか思いつかないことが、とても読みやすい文章で書いてある。だから、それがみんなの心を動かすわけです。[2010:47]

◆文章で大事なこととして、誠実さ、明晰さ、わかりやすさの三つを挙げたのは鶴見俊介さんです。…/「誠実さ」というのは、「人の言葉ではなくて自分の言葉で」ということになるでしょう。/「明晰さ」とは何を目安にした明晰さ、かというと、自分のものの考え方の展開とか、自分が今、何をやろうとしているのか、どう書いているのかを、はっきりつかみながら、という明晰さです/客観的な意味の明晰さ、というのは存在しません。いくら自分が明晰に書いたと思っていても、読み手にとって明晰でなかったら、どうしようもないのですから……。[2010:48]

◆…文章を書くということは脳の長期記憶に蓄えられているおびただしい数の体験情報をどう引き出すか、そのことをおいてはありえない作業のようです。脳科学者はその関係性を「ひらめき」という言葉で説明しています。[2010:89]

◆歩いて五感を刺激する。いろいろ見聞して情報を得る。感受したその一切は自分の反応なわけです。歩け歩けです。人も歩けば題材に当たる。ひらめきも得られる。そしてそれが文章になる。[2010:94]

頭に浮かんだことはその場でメモを取る。そのときをはずすと、あとで思い出そうとしてもなかなか浮かんでこないものです。[2010:97]

◆文章が上手だとか下手だとかよく言われます。それは主として言葉の使い方とか、文章技術への評価から出る言葉でしょうが、見方がユニークで、こういうことは誰も言っていない、書いていないとなると、採点する側も三重丸をつけたくなるものです。[2010:108]

◆いったん書いた文章を見直し読み返すことは大切です。言いまわしはもちろん、句読点のつけ方に疑問を持ったり、誤字、脱字に気がついたり、文章のつながりや接続詞はこれでいいかと考え直したり、あれこれ練り直すと文章はよくなるものです。/推敲には削る、加えるの二つがあります。ぼくは削るを中心に見直しています。書き進めていくとき、接続詞や副詞をあまり気にせず使えば、文章の筋道を立てやすくスピードは飛躍的に増します。[2010:175]

■書評・紹介

■言及




*作成:片岡稔
UP:20130624 REV:20131219
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