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『命の値段が高すぎる!――医療の貧困』

永田 宏 20090706 ちくま新書,238p.

last update: 20110716

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■永田 宏 20090706 『命の値段が高すぎる!――医療の貧困』,ちくま新書,238p. ISBN-10: 4480064982 ISBN-13: 978-4480064981 \777 [amazon][kinokuniya] ※ a06 me p0206

■内容(「MARC」データベースより)

結局、医療のツケは
サラリーマン!
国も会社も個人も、もはや医療費を負担しきれない。そんな瀕死の制度の再生をうたう「改革」の数々。その真のねらいを喝破し、医療の近未来を冷徹な眼で活写する。

もはや日本の医療制度の命運は風前の灯である。
身も蓋もない言い方をすれば維持するためのお金が足りないのだ。
そうした危機への処方箋として打ち出されたのが小泉医療改革である。
後期高齢者医療制度、メタボ健診、レセプト並み領収書、社会保障カード…こうした一連の施策は、じつは驚くべき狙いに貫かれたものであり、現在にも深刻な影響を及ぼしている。
長生きが経済的に重すぎる負担となったいま、医療の近未来がどこへ向かうのかを、冷徹な眼でリアルに喝破した衝撃の書。

■目次

まえがき

第1章 「医療の終わり」の始まり―二〇〇八年四月一日
 後期高齢者医療制度の開始
 崩れゆく国民皆保険
 特定検診・特定指導の開始
 レセプト並み領収書の開始
 医療のターニングポイント
 医療のIT化
 すべてが一点に収束する

第2章 小泉医療改革が目指したもの
 麻生首相の素朴な疑問
 崩れる相互扶助の精神
 逼迫する医療財政
 麻生発言の論点
 揺れる心
 小泉医療改革
 医療改革の目的
 その他の改革
 医療改革の原案
 財界の反発
 財界の思惑
 虚々実々

第3章 医療費負担の世代間対立――後期高齢者医療制度
 後期高齢者医療制度のどこが悪かったのか
 構造的な欠陥
 国民健康保険の疲弊
 高齢化の大津波
 ヨーロッパ諸国とは事情が違う
 高齢者医療改革案
 「七五歳」の意味
 真の姿
 前期高齢者医療制度
 国民皆保険の堅持
 厚生労働省の執着
 巨大な利権
 崩壊する健保組合

第4章 メタボリック狂想曲
 メタボとは何か
 メタボ健診
 メタボ指導
 メタボ対策で医療費削減
 メタボ対策で医療費捻出
 受けないとどうなるの
 相互扶助精神の破壊
 メタボが壊す国民の連帯
 肥満切り
 基準値の謎
 女性の腹囲が九〇センチの理由
 ハンバーガー税を導入せよ

第5章 「善意の医療」が消える!?――レセプト並み領収書がもたらすもの
 次のステップへの前哨戦
 出来高制とは何か
 レセプト並み領収書とは何か
 不正請求の手口
 レセプト病名
 医師の裁量と善意
 「善意の医療」の終焉
 混合診療へ
 それは混合診療にあらず

第6章 健康監視社会の到来――レセプトのオンライン化の意味
 オンライン化のねらい
 医療統計の精度向上
 保険者機能の強化
 アメリカ流の管理医療
 P4Pの圧力
 保険者の直接審査
 病院の選別と淘汰
 怯える社員
 健康ビッグ・ブラザーがあなたを監視する

第7章 保険は国や会社に頼るな!――社会保障カードと個人勘定
 未解決の課題
 社会保険個人勘定
 個人勘定の意味
 社会保障カードの役割
 個人勘定の可能性

第8章 日本の医療に「希望」はあるのか――国民の選択
 医療の本質
 根本的解決はない
 後期高齢者制度は廃止できない
 消費税の引き上げ
 個人勘定をどうするか
 医療崩壊の中で
 イノベーションへの期待
 高齢者も自活せよ

あとがき

■著者紹介

永田宏[ナガタヒロシ]
1959年生まれ。長浜バイオ大学教授。85年筑波大学大学院理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所で医療情報研究に従事。鈴鹿医療大学教授を経て現職。医学博士(東京医科歯科大学)、理学修士(筑波大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■書評


◇根本 由也 20090824 「「メタボ」に隠された財源確保の狙い〜『命の値段が高すぎる!』」,NBO新書レビュー
 http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20090821/203063/


*更新:樋口 也寸志
UP:20090825 REV:20110716
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