『宗教と現代がわかる本〈2009〉』
渡邊 直樹 責任編集 20090318 平凡社,325p.
last update:20100712
渡邊 直樹 責任編集 20090318 『宗教と現代がわかる本〈2009〉』,平凡社,325p ISBN-10:458270283X ISBN-13:978-4582702835 \1680 [amazon] /[kinokuniya] ※
■内容
現代の世界が抱える問題の深層を読み解くカギは「宗教」にあります。[・・・]
大事件が起きると、数多くの「報道」がされますが、
事の本質に関する議論はきちんとなされないまま、新たな「ニュース」が報じられると、そのかげで忘れられていってしまいます。いま大切なのは、垂れ流される情報に惑わされず、大切なことを読み取り、考えることではないでしょうか。
(「編集・刊行にあたって」より)
特集は「天皇と宮中祭祀」。宗教学者の島薗進さんと、昨年『昭和天皇』が話題になった原武史さんの対談を筆頭に、あまり知られることのない宮中祭祀について、さまざまな側面から論じたテキストが収録されています。
また、浄土真宗本願寺派の大谷光真門主と上田紀行さんの対談「仏教は現代の苦しみに、どのように向かいあっていくのか」、立花隆さんのインタビュー「ぼくが宗教嫌いになった理由」、細江英公さんのインタビュー「ポンペイ、広島、アウシュヴィッツの悲劇を静かに伝える」などを掲載。
■目次
対談
大谷光真×上田紀行―仏教は現代の苦しみに、どのように向かいあっていくのか
インタビュー
立花隆―ぼくが宗教嫌いになった理由
細江英公―ポンペイ、広島、アウシュヴィッツの悲劇を静かに伝える
特集 天皇と宮中祭祀
対談 島薗進×原武史―宮中祭祀、皇室神道について冷静でオープンな議論を
対談中のキーワード解説
・平成天皇と祈り
・戦後史の中の象徴天皇制
・皇室祭祀と神宮祭祀の関係
・天皇・皇后の和歌は国民に何を語るのか
・近代の皇室と仏教信仰
・国民が利用した「天皇制」
・宮中祭祀をめぐる議論とその本質的問題
テーマ
現代中国における政治と宗教
サウジアラビアの聖と俗
ブラジルの日系人の宗教事情および日本発の宗教の変容について
トルコの世俗主義とイスラーム
消費されるイスラーム
ローマ教皇のルルド巡礼が引き起こした波紋
ナイジェリアで燻り続けるキャンパス・カルト
ネパールのヒンドゥー神、理想の死の場、養護老人ホーム
ムンバイ襲撃事件の背景とその余波
韓国現代史とキリスト教
アメリカ仏教の人気のリアリティー
コーランの同一性と差異
井筒俊彦の可能性
「宗教」をめぐる公案
現代のアイヌと宗教
沖縄「集団自決」訴訟と揺れるこえ
伝統仏教はどう社会問題に関わるのか
日本に広まる上座仏教
日本最大の謎の神社・出雲大社と出雲の特殊性
寺請葬儀
社会を騒がせた「紀元会」と「神世界」の事件
宗教テーマのマンガたち
甦る倉橋由美子
『タオ自然学』の三〇年
レポート
秋葉原はグラウンド・ゼロになったのか
釜ヶ崎における宗教団体の活動の実態
ユーチューブに見るアメリカ宗教事情
2008年データ集
2007年国内ニュース・海外ニュース
気になる人物の発言集・2008年の物故者
気になる数字・データ集
2008年展覧会レビュー
映画・ビデオ・DVD
宗教がわかる Bookガイド
話題の用語説明・新語解説
索引
『宗教と現代がわかる本 2009』の編集・刊行にあたって
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:三野 宏治