『女性史・ジェンダー史 (新編 日本のフェミニズム 10)』
天野 正子・伊藤 公雄・伊藤 るり・井上 輝子・上野 千鶴子・江原 由美子・大沢 真理・加納 実紀代 編/斎藤 美奈子 編集協力 20090226 岩波書店,326p.
last update:20110414
■天野 正子・伊藤 公雄・伊藤 るり・井上 輝子・上野 千鶴子・江原 由美子・大沢 真理・加納 実紀代 編(編集協力:斎藤 美奈子) 20090226 『女性史・ジェンダー史 (新編 日本のフェミニズム 10)』,岩波書店,326p. ISBN-10:4000281453 ISBN-13: 978-4000281454 \2625 [amazon]/[kinokuniya] ※ f03
■内容
内容(「BOOK」データベースより)
フェミニズムとしての女性史研究は、性差を構築し内面化させる「近代」そのものを問い直す実践である。それは「近代」というストーリーを補強する制度的な知としての「歴史学」への鋭い問いでもある。その視座と方法をめぐる提起と議論、実践としての地域女性史研究、聞き書き、近代がもたらした排除と分断のプロセスの分析を紹介。問いかける側のリアリティをも揺るがしつつ紡がれた成果である。
■目次
“近代”をひらく―参考文献・読書案内
1 “視座”と“方法”をめぐって
生き方を求めて―女性史研究の中から
文献主義への抵抗―私のきき書き考
生きる場への視点―地域女性史の可能性
ジェンダー概念の導入―歴史学とフェミニズム
二項対立をこえて―ジェンダーの日本史(序言)
意味空間を読む―歴史・ジェンダー・表象
語ること/解放されること―中国における日本軍性暴力被害の調査・記録に取りくんで
2 “無告”の声を聴く
坑内の闇に抗して―赤不浄
ハンセン病を生きる―地面の底がぬけたんですより
房総の海を生活の場に―海を渡った朝鮮人海女より
生き抜いた者のリアリティ―サイパン帰りのたま子さん
3 「大日本帝国」と女性
始動する「同化」―「帰俗」政策のなかのアイヌ女性
「帝国」のフェミニズム―朝鮮植民地支配と女性
元気な銃後の女たち―国防婦人会、その幻想の(革新)性
「日本婦道」がもたらしたもの―「同化政策」の結末
「記憶」というイデオロギー―満州における日本人女性の経験
4 日本近代とジェンダー
つくられた「男性」―明治天皇の御真影と男性美
近代的「天職」の誕生―良妻賢母という規範より
「風俗改良」という罠―村の娘たちの近代
労働のジェンダー化―OLの創造より戦時下の事務職
売春女性の生きる権利―赤線従業員組合と売春防止法
明るい近代家族の構築―家族計画運動の多重的意味
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:大谷 通高