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『いざ倫理審査委員会へ――研究計画の倫理的問題を吟味する』(シリーズ・臨床家のための臨床研究デザイン塾テキストH)

尾藤 誠司 著・福原 俊一 監修 20081101 NPO法人健康医療評価研究機構(iHope),168p.

last update:20100906

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■尾藤 誠司 著・福原 俊一 監修 20081101 『いざ倫理審査委員会へ――研究計画の倫理的問題を吟味する』(シリーズ・臨床家のための臨床研究デザイン塾テキストH),NPO法人健康医療評価研究機構(iHope),168p. ISBN-10:4903803104 ISBN-13:978-4903803104 \2520 [amazon][kinokuniya]


■内容紹介


臨床研究を実施する際に,研究計画を倫理審査委員会(IRB:Institutional Review Board)に申請することが義務づけられるようになったのは,わが国では最近のことです。10年くらい前までは,倫理審査委員会を通さずに行われていた臨床研究も決して少なくはありませんでした。 その重大な問題点に対して,最近ようやく認識が進み,外部委員も含めた倫理審査委員会が,個々の病院に設置されるようになってきました。また,疫学的な手法を用いた個々の患者情報を取り扱うような臨床研究については,事前に倫理審査委員会の承認を得ることが一般的になってきました。 そういう意味においては,倫理審査委員会に申請して承認を得たうえで研究をするというのは,研究の手続きのうえでは避けて通れないということになりますし,逆に倫理審査委員会に通すことは,研究事業を健全に開始し進捗させるための重要なステップであると考えるべきです。 この本では,臨床研究には避けて通れない1つの大きな山としての,研究に対する倫理性の吟味,さらに倫理審査委員会に自分の研究計画を申請して承認されるというところを,どのように越えていくかについて話していきたいと思います。


■目次



 監修者序文にかえて
 臨床研究デザイン7つのステップ 1
 はじめに 8

 第1章 臨床研究と倫理について 9
 なぜ臨床研究において倫理性が問われるのか 10
 臨床研究における倫理の原則 14
 医療倫理: 4つの大きな原則 15
 倫理原則の相反 18
 研究倫理のルーツ: ニュルンベルグ綱領 20
 研究倫理の基本章典: ヘルシンキ宣言 22
 国際医科学機構評議会(CIOMS) 25
 ベルモント・レポート 29
 日本の倫理指針 30
 医療そのものと研究との切り分け 34
 事例1 36
 第1章のまとめ 38

 第2章 臨床研究における倫理的な勘案事項 39
 臨床研究における倫理的な勘案事項について 40
 勘案事項@ 患者への健康不利益 41
 患者が得る不利益 43
 評価自体の侵襲性 44
 事例2 46
 最低限の侵襲とは? 49
 勘案事項A 患者の承諾 51
 インフォームド・コンセント(IC) 53
 同意説明文書の内容 54
 同意文書の書き方 59
 事例3 61
 疫学指針上の同意免除の条件 64
 文書同意の免除: 丸山案の8項目 67
 緩和または免除が無ければ研究が実施できない場合 69
 研究事業の公開とその方法 71
 意思決定能力がない人・小児に対する研究の注意 74
 包括同意について 77
 勘案事項B 個人情報の管理 81
 事例4 86
 事例5 87
 多施設共同研究 89
 連結可能匿名化情報 91
 事例6 93
 カルテ番号はいかなる場合も外に出してはいけないか? 96
 プライバシー・ポリシーでどこまで読めるか? 98
 他施設での診療録調査 100
 第2章のまとめ 102

 第3章 研究デザイン別の倫理注意事項 103
 研究デザイン別の倫理注意事項 104
 事例7 105
 介入研究の倫理事項 107
 介入研究が倫理的に妥当であるための条件 108
 研究目的の介入がもたらす患者への利益と不利益の同等さ 110
 前後研究は介入研究? 112
 介入研究における有害事象報告とモニタリングの必要性 114
 研究の途中中止 118
 介入研究における同意免除の条件 120
 観察研究の倫理事項 124
 フォローアップは医療行為の一部か? 126
 転院先でのフォローアップ 128
 検査に関する研究 130
 調査研究の倫理的事項 132
 第3章のまとめ 135

 第4章 倫理審査委員会への申請 137
 倫理審査委員会とは? 138
 倫理審査の対象となる研究 141
 倫理審査委員会は何を審査するのか? 143
 申請の手続き 145
 倫理審査委員会でのプレゼンテーション 152
 倫理審査委員会の意思決定 153
 多施設研究と倫理審査手順 154
 第4章のまとめ 156

 第5章 研究費用と倫理 157
 利益相反とその対処 158
 金銭譲渡の考え方 161
 第5章のまとめ 163

 おわりに 164
 付録: 参考資料および文献 166


*作成:植村要
UP:20100906 REV:
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