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『「成功」と「失敗」の法則』

稲盛 和夫 20080924 致知出版社,135p.

last update:20140520

稲盛 和夫 20080924 『「成功」と「失敗」の法則』,致知出版社,135p. ISBN-10:4884748220 ISBN-13:978-4884748227 \1000+税 [amazon][kinokuniya]  ※

■内容

内容紹介
成功する人間と失敗する人間の違いはどこにあるのか。
それは、「素晴らしい人生を送るための原理原則」にのっとっているか否かにある。

著者の稲盛氏は、27歳で京セラを創業、52歳で第二電電(現KDDI)を起業し、両社あわせて約5兆円の企業へと躍進させた。
数々の試練に遭いながらも、それを成長するための絶好の機会ととらえ、誠を尽くし、ひたむきに誰にも負けない努力を続けてきたのである。

「人生における『真の成功』とは、この世に生まれたときより、少しでも美しく善い人間となるよう、その魂を高め、浄め、磨き上げていくことにあると、私は信じている」

稲盛哲学のエッセンスが凝縮された本書は、人生のバイブルとなる1冊。

内容(「BOOK」データベースより)
27歳で京セラを創業、52歳で第二電電(現KDDI)を起業し、両社あわせて約5兆円の企業へと躍進させた事業家が自らの体験をもとに語る。仕事にも人生にも法則がある。その法則にのっとった人間は成功し外れた人間は失敗する。稲盛哲学のエッセンス17編を収録。

■目次

第一章 人生の目的
第二章 思いの力
第三章 自らを慎む
第四章 道をひらくもの
あとがき
初出一覧

■引用

◆苦難に対しては真正面から立ち向かい、さらに精進を積む。また成功に対しては謙虚にして驕らず、さらに真摯に努力を重ねる。そのように日々たゆまぬ研鑽に励むことによってのみ、人間は大きく成長していくことができるのです。[2008:14]

◆心のあり方次第で現実の世界に極楽も地獄も出現するのです。[2008:22]

◆この人格というものは「性格+哲学」という式で表せると、私は考えています。…ではどのような哲学が必要なのかといえば、それは「人間として正しいかどうか」ということ。[2008:24-25]

◆私たち人間が生きている意味、人生の目的はどこにあるのでしょうか。/その根本的な問いかけに、私は真正面から、それは「心を高める」こと、「魂を磨く」ことにあると答えたいと思います。[2008:30]

◆生きていくということは、苦しいことのほうが多いものです。…/しかしそのような苦しき人生だからこそ、その苦は「魂」を磨くための試練だと考える必要があるのです。/人生における労苦とは、己の人間性を鍛えるための絶好のチャンスなのです。/試練を、そのように絶好の成長の機会としてとらえることができる人、さらには、人生とは心を高めるために与えられた期間であり、魂を磨くための修養の場であると考えられる人――そういう人こそが、限りある人生を、豊かで実り多いものとし、周囲にも素晴らしい幸福をもたらすことができるのです。[2008:33-34]

◆「他に善かれかし」と願う、美しい「思い」には、周囲はもちろん天も味方し、成功へと導かれる。一方、いくら知性を駆使し、策を弄しても、自分だけよければいいという低次元の「思い」がベースにあるなら、周囲の協力や天の助けも得られず、様々な障害に遭遇し、挫折してしまうのです。[2008:53]

◆…努力して、煩悩を抑えることが必要です。そうすれば、人間の心の奥底にある、美しく優しい心が必ず出てくるはずです。/そうした美しい心を持って生きることができれば、たとえ物質的に恵まれていなくても、幸せを感じることができるのです。[2008:59]

◆成功を収めても、謙虚さを忘れず、足ることを知り、すべてのことに感謝し続けること、一方、不運に出遭っても、それを素直に受け入れ、前向きな生き方を続けること、そのようにして素晴らしい人格を身につけるよう、常に心を整え、心を高める努力を倦まず弛まず重ねていきさえすればいいのです。[2008:67]

◆もし、自分に才能が与えられているなら、それは従業員のため、お客様のため、そして社会のために使わなくてはならない。そのためには、これまでの成功に驕ることなく、もっと謙虚に、さらに懸命に努力を重ねなければならない。[2008:74]

◆人間は弱いもので、困難に遭遇するとそれに正面から挑戦することなく、すぐに言い訳を考え、逃げ出そうとしてしまいます。しかし、それでは決して成功することはできません。どのような厳しい状況にあっても、それを正面から受け止め、誠を尽くし、誰にも負けない努力を続けることが、困難に打ち克ち、成功するためには必要なのです。[2008:81-82]

◆利己にとらわれない正しい判断基準、価値観を持つことができるようになってはじめて、私たちは「足るを知る」ことができ、心から「豊かさ」を実感することができるようになるのです。[2008:87-88]

◆…人間の本性とはもともと美しいものです。…人間は「反省」をすることで、この本来持っている、美しい心を開花させることができるのです。…ただ、この「反省」は一度すればいいというものではありません。繰り返し行うことが不可欠です。…私自身を含め、人間は誰しも完璧ではありえず、ときに間違いを引き起こしてしまいます。しかし、そのたびに素直に「反省」し、再び同じ誤りをしないように懸命に努めていく。その日々の繰り返しが、少しずつ人間性を高めてくれるのではないでしょうか。/私は、そのような「反省ある日々」を通じてかちえた「人格」こそが…素晴らしい人生へと導いてくれるものと固く信じています。[2008:93-94]

◆「人間として正しいことを追求する」ということは、どのような状況に置かれようと、公正、公平、正義、努力、勇気、博愛、謙虚、誠実というような言葉で表現できるものを最も大切な価値観として尊重し、それに基づき行動しようというものです。[2008:114]

◆企業を発展させていこうとするなら、まずは経営者が人間としての器、言い換えれば、自分の人間性、哲学、考え方、人格というものを、絶えず向上させていくよう、努力を重ねていくことが求められるのです。[2008:122-123]

■書評・紹介

■言及




*作成:片岡稔
UP:20140508 REV:20140520
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