『臨床瑣談』
中井 久夫 20080822 みすず書房,165p.
last update:20110201
■中井 久夫 20080822 『臨床瑣談』,みすず書房,165p. ISBN-10: 4622074168 ISBN-13: 978-4622074168 1800+ [amazon]/[kinokuniya] ※+[広田氏蔵書] m.
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「〈臨床瑣談〉とは、臨床経験で味わったちょっとした物語というほどの意味である。今のところ、主に精神科以外のことを書こうとしている」
本書は、精神科医としての長年の経験をとおして、専門非専門にかかわりなく、日本の医学や病院やその周辺について「これだけは伝えておきたい」という姿勢で書かれている。多方向からの視線ではあるが、病名を告知された患者側ができる有効なことは何かに主眼がある。
「現代は容赦なく病名を告知する時代である。告知の時代には、告知しただけの医師の覚悟も必要であり、また、告知された患者も茫然たる傍観者ではなく、積極的に何かを行ないたいだろう。患者もその家族、知己も、いつまでも手をつくねてドアの外で待つだけの存在では済むまい」
院内感染を防ぐには患者側はどうすればよいか。脳梗塞の昏睡患者を前にして家族にできることとは。さらにガンを持つ人の日々の過ごし方について、「丸山ワクチン」について――。その実用的な助言は、現代医療批判でもあり、自然回復力の大切さと有限性も視野に入れながら、医学の可能性と限界をくっきりと映しだしている。
内容(「BOOK」データベースより)
“SSM、通称丸山ワクチンについての私見”はじめ、ガンを持つ人の日々の過ごし方、院内感染に対する患者自衛策など6章。長年の精神科医の経験が生んだ物語。
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■目次
まえがき
1 虹の色と精神疾患分類のこと
2 院内感染に対する患者自衛策試案
3 昏睡からのサルヴェージ作業の試み
4 ガンを持つ友人知人への私的助言
5 SSM、通称丸山ワクチンについての私見
6 軽症ウイルス性脳炎について
■引用
2 院内感染に対する患者自衛策試案
薬([38])
4 ガンを持つ友人知人への私的助言
「かつては、ガンの告知はしないことになっていた。」([80])
薬([89])