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『コミュニティー通訳入門――多言語社会を迎えて言葉の壁にどう向き合うか…暮らしの中の通訳』

水野 真木子 20080820 大阪教育図書,152p.

last update:20101028

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■水野 真木子 20080820 『コミュニティー通訳入門――多言語社会を迎えて言葉の壁にどう向き合うか…暮らしの中の通訳』,大阪教育図書,152p. ISBN-10:4271113212 ISBN-13:978-4271113218 \1890 [amazon][kinokuniya]

■内容

・「BOOK」データベースより
日本に暮らす外国人の数の増加にともない、生活に関わる様々な場面で「言葉の壁」の問題が浮上してきています。本書では、このような場面で言葉の橋渡しをする「コミュニティー通訳者」の役割と仕事の特徴、必要とされる資質などについて、司法、医療、学校、行政などの分野ごとに詳しく解説します。

■目次

Part1 在住外国人と「コミュニティー通訳」
 T.来日外国人の現状と「言葉の壁」
  1.日本に暮らす外国人
  2.「言葉の壁」とコミュニティー通訳
  3.海外のコミュニティー通訳をめぐる状況
   1)アメリカ合衆国
   2)オーストラリア
   3)EU諸国
 U.コミュニティー通訳とは
  1.「コミュニティー通訳」の呼称
  2.コミュニティー通訳の特徴
   1)地域住民を対象にする
   2)力関係に差がある
   3)言葉のレベルや種類がさまざま
   4)文化的要素が大きく関わる
   5)基本的人権の保護に直結している
  3.コミュニティー通訳の報酬
 V.コミュニティー通訳者の仕事と意義
  1.通訳の形態
   1)同時通訳
   2)逐次通訳
   3)ウィスパリング通訳
   4)要約通訳
   5)サイト・トランスレーション
   6)電話通訳
  2.通訳者を使うメリット
   1)金銭的・時間的メリット
   2)情報やサービスへのアクセスの保障
   3)信頼感の醸成と社会に役立つ人材の育成
  3.通訳者を使用するとき
 W.コミュニティー通訳者の資質と能力
  1.コミュニティー通訳者に必要な資質とは
   1)高い語学力
   2)優れた通訳スキル
   3)知識と教養
   4)異文化に対する正しい認識
   5)倫理に対する理解と遵守
   6)精神のバランスと人生経験
  2.「訓練された」通訳者の必要性
   1)通訳スキルの訓練を受けていない人
   2)通訳倫理についての認識がない人
   3)文化に対する認識がない人
   4)立場上、通訳に適さない人
 X.コミュニティー通訳者を使うには
  1.通訳者を見つけるには
  2.通訳者を介した場合の注意点
   1)通訳者を専門職として扱う
   2)事前に差し支えのない範囲で情報提供をする
   3)コミュニケーションのプロセスについて知っておく
   4)会話を始める前にすべきこと
   5)通訳者を介して会話をする上で気をつけること
   6)通訳業務終了後のフォローアップ
 Y.コミュニティー通訳者のためのトレーニング
  1.リスニング力の強化
  2.集中力・記憶力の向上
  3.メモ取りの技術
  4.サイト・トランスレーションの技法
 Z.コミュニティー通訳者と手話通訳
  1.手話通訳士認定制度
  2.海外のコミュニティー通訳と手話通訳をめぐる状況
  3.手話通訳独特の問題
  4.今後の展望

Part2 各分野の通訳
 T.司法通訳
  1.司法通訳体制の現状
  2.司法通訳が必要な場面と手続きの流れ
  3.司法通訳業務の現状
   1)定型化した文の通訳
   2)論旨の通りにくい会話文の通訳
  4.司法通訳人として登録するには
  5.司法通訳人が守るべき倫理と望ましい行動
   1)正確性の保証
   2)守秘義務
   3)中立性と公平性
   4)プロフェッショナリズム
  6.司法通訳のユーザーにとっての注意点
   1)通訳人の個人情報保護
   2)通訳しやすい環境づくり
   3)出来る範囲での通訳人に対する情報開示
   4)通訳の仕事の範囲と役割に対する認識
   5)「正確な通訳」の意味の理解
   6)話し方の工夫
   7)通訳人の精神面のケア
 U.医療通訳
  1.医療通訳の現状
  2.医療通訳が必要な場面と手続きの流れ
  3.医療通訳業務の特徴
  4.医療通訳者になるには
  5.医療通訳者が守るべき倫理と望ましい行動
   1)プレ・セッションと通訳者の位置
   2)医療通訳倫理
    2)-1 正確性の保証
    2)-2 守秘義務
    2)-3 中立性
    2)-4 文化に対する認識
    2)-5 プロフェッショナリズム
    2)-6 「アドボカシー」という概念について
  6.医療通訳のユーザーにとっての注意点
   1)通訳者を専門家として扱う
   2)対話者同士の直接会話を心がける
   3)分かりやすい話し方をする
   4)専門的な用語・表現の使用を最小限にする
   5)患者の理解度を考慮する
   6)通訳以外の仕事を頼まない
   7)文化の架け橋としての通訳者の役割を理解する
   8)通訳者のコンディションに配慮する
 V.学校通訳
  1.学校通訳の現状
  2.学校通訳業務の特徴
  3.学校通訳者の役割
   1)学習指導
   2)カウンセラー的役割
   3)学校と保護者との間の橋渡し
   4)学校関係者への情報提供
  4.学校通訳者になるには
  5.学校通訳者に求められる資質と注意事項
   1)守秘義務
   2)日本と当該児童生徒の出身国の教育制度に対する知識
   3)文化に対する知識
   4)確実な意思伝達
   5)「子ども」を扱う技術
  6.学校通訳者のユーザーにとっての注意点
   1)通訳者の生活を守る
   2)通訳能力の確認と教育現場に関する情報提供
   3)通訳者に通訳業務上過重な負担を強いない
 W.行政通訳
  1.行政通訳とは
  2.行政通訳が必要な主な場面
   1)外国人登録関連
   2)健康保険・年金・介護保険関連
   3)生活保護
   4)子ども関連
   5)相談窓口業務
  3.行政通訳業務の特徴
  4.行政通訳者になるには
  5.行政通訳者にとっての注意事項
   1)守秘義務
   2)公平性
   3)多文化共生に関する知識と理解
   4)制度についての知識
  6.行政通訳者のユーザーにとっての注意点
   1)制度の説明を充分行う
   2)通訳者を問題に巻き込まない
 X.その他の通訳分野
  1.災害時のボランティア通訳
  2.国際交流イベントの通訳
 おわりに

■書評・紹介

◆橋内 武 20090310 「書評 水野真木子『コミュニティー通訳入門』--大阪教育図書,2008年8月,152pp.」『国際文化論集』39
◆ http://blog.goo.ne.jp/teki-mizuno/e/44ae6d5c69464e73070c8eff3959362a

■言及

飯田 奈美子 20100730 「中国帰国者の支援制度からみるコミュニティ通訳の現状と課題─通訳者の役割考察─」『立命館人間科学研究』21
http://www.ritsumeihuman.com/publication/files/ningen21/ningen21.html
「日本ではじめてコミュニティ通訳の入門書を刊行した水野は,会議通訳との比較から,コミュニティ通訳の特徴を5点を挙げている。すなわち,@地域住民を対象とする,A(要通訳の二者間に)力関係に差がある,B言葉のレベルや種類が様々である,C文化的要素が大きく関わる,D基本的人権の保護に直結している,である(水野,2008)。〔中略〕水野は,コミュニティ通訳の倫理原則として「正確性」を挙げ,「オリジナルの発言に何も加えない,何も引かない,編集もしない」ということが基本であると述べている(水野,2008)。〔後略〕」


*作成:岩田 京子
UP:20101028  REV:
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