HOME > BOOK >

『エンハンスメント バイオテクノロジーによる人間改造と倫理』

生命環境倫理ドイツ情報センター 編 20071110 知泉書店,174p.


このHP経由で購入すると寄付されます

■生命環境倫理ドイツ情報センター 編  20071110 『エンハンスメント バイオテクノロジーによる人間改造と倫理』,知泉書店,174p. ISBN-10:4862850219 ISBN-13:9784862850218 \2600 [amazon][kinokuniya] ※ en.

■内容

人間の能力を増強する医療、その全体像に迫る!

■目次

I はじめに エンハンスメントをめぐる議論の対象と、中心となる問いの方向性
   1.エンハンスメントと医療行為の目標設定
   2.生物医学的な人間改良についての医療経済学的観点からの検討
   3.エンハンスメントはそもそも倫理的正統性をもちうるか
      (1)正義と公正
      (2)医療化
      (3)共犯
      (4)本物なのか?
      (5)人間の不確かさがもと道徳的意味

II 遺伝子技術によるエンハンスメント 行動分野1
   1.エンハンスメントを遺伝技術からの全般的な除外基準とする?
   2.医学上のリスク便益比
   3.遺伝子技術によるエンハンスメントと正義
   4.社会差別と優生学的誤用
   5.遺伝子技術によるエンハンスメントを同意能力のない第三者に施すという問題
   6.人間の不完全さ
   7.基準となる人間像についての問い

III 小児医療における成長ホルモン剤の利用
   1.低身長は病気か?
   2.医療の目標
   3.治療とエンハンスメントとの区別が、医療行為のほかの倫理的基準との関係のなかでもつ規範的な意義
   4.子どもの利益と両親の願望
   5.正義と、機会の平等
   6.原則に基づく決定、それおとも個別ケースに応じた決定
   7.研究の特殊な問題状況
   8.小児医療を越えた拡大

IV 向精神薬によるこころの改良
   1.抗うつ剤による自己の改良
   2.人格疎外とうつ状態の価値
   3.精神薬理学による生活世界の医療化
   4.自己実現手段としての向精神薬
   5.向精神薬によって本物の人格は損なわれるのか、それとも可能になるか?

V 形成外科と美容外科 行動分野4
   1.美容外科治療の動機とその効果
   2.当人の自律と社会的標準についての問い
   3.共犯という非難
   4.芸術作品としての身体?
   5.美容外科の医療経済的側面
   6.美容外科が医療内部に閉める位置と、その商業的側面

VI スポーツにおけるドーピング 行動分野5
   1.「ドーピング」とは何か?
   2.ドーピングはスポーツの歴史のなかでよく知られた問題
   3.医療とスポーツのなかで無条件に禁じられた五つの薬物の利用とその副作用
      (1)興奮薬
      (2)麻薬
      (3)蛋白同化薬(Anabolika)[アナボリック・ステロイド??筋肉増強剤]
      (4)利尿薬
      (5)ペプチドホルモンおよびそれと類似の作用を持つ薬物
   4.スポーツ界のドーピングにおけるエンハラスメント問題という視点
      (1)機会の平等としての公正
      (2)医師の責任と個人の自己決定
      (3)スポーツ能力が本物であることと、スポーツの医療化

[付録] 病気と病人
   1.序
   2.病気概念の歴史的展開
   3.自然状態としてのもろもろの病気
      (1)記述と評価のはざまにある「病気」
      (2)機能不全としての病気
      (3)病気の分類
   4.病める主体
      (1)病気と自己解釈
      (2)病気と身体経験
      (3)病気と生活世界
      (4)病気と社会
   5.病気概念の倫理的機能について

■引用

■書評・紹介・言及

◆立岩 真也 2013 『私的所有論 第2版』,生活書院・文庫版


*作成:本岡 大和 
UP:20090410
エンハンスメント  ◇身体×世界:関連書籍  ◇BOOK
TOP HOME (http://www.arsvi.com)