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『ひとり学習のすすめ 理論編――「過程による授業」から「場による授業」へ』

古賀 一公 20070831 生活書院,160p.


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■古賀 一公  20070831 『ひとり学習のすすめ 理論編――「過程による授業」から「場による授業」へ』,生活書院,160p. ISBN-10:4903690121 ISBN-13:9784903690124 \2200 [amazon][kinokuniya] ※ e02

■内容
(「BOOK」データベースより)
子どもが主体的に学ぶ場、1対1の援助的人間関係を保障する「ひとり学習」とは何か?教師が子どもの学習過程を指導目標に誘導するのではなく、子ども自身が自分で学習過程を構成できるように援助することで子どもたちはどんどん成長していく。子どもが本来もっている「学ぼうとする力」を信じて引き出す「ひとり学習」の理論の全体像を提示する。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
古賀 一公
昭和6年福岡市生まれ。昭和29年福岡学芸大学卒業・同大学教育専攻科教育心理学科修了。福岡市公立小学校教諭として29年、福岡県教育センター研究主事として3年勤務。昭和61年54歳で退職。その後、福岡「ひとり学習」の会代表。現在、福岡「ひとり学習」授業理論研究所所長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次
まえがき (3)

第1章 「ひとり学習」を高める学習訓練
1 まず自分でさせる (14)
 やり方を教えて自分でさせる
 やり方を教えないで自分でさせる
 教えるときは徹底的に教える
 勉強に必要な道具は自分で考えて準備させる
2 話し合い活動よりも、各自が活動する時間を多くする (18)
 活動を通して学習の楽しさを感じさせる
 「チェック表」に色をぬりながら進めさせる
 活動を通して学び方をおぼえる
3 「どうしていいか分かりません」という子をほめ、激励する (21)
 壁がその子を成長させる
 「うまくいかなかった」「むずかしい」ところを次の課題にする
4 ノートの上手な書き方をていねいに教える (24)
 自分の勉強を足跡として残す
 日付と勉強した場所を必ず書かせる
 たくさん書く、見出しをつける、色を使う
 分かったこと、分からないこと、思ったこと、ページも書く
 自分を見つめ振り返れる土台をつくる
5 1週間の計画をたてさせる (28)
 自分の生活や学習に見通しを待てるようにする
 1時間ごとの内容を書かせる
 1週間の反省を書き次の週の計画をたてさせる
 楽器のめあてと反省を書かせる
6 必ず勉強の満足度を書かせる (31)
 自分の心を見つめて自己評価する
 自分のノートに点数をつけさせる
 漢字の練習の自己評価法
7 「人に迷惑をかけない」ことを厳しく要求する (33)
 音をたてない
 おしゃべりしない
 道具を借りない
8 約束違反には厳しく自分で反省させる (37)
 自分を見つめる機会を与える
 あやまり方を教える
 重なる約束違反には自由に取り上げる
 小さな成長の芽を見つけてほめる

第2章 学級崩壊を「教育再生」のチャンスに
    ――その鍵は『場による授業』への転換
1 「ひとり学習」の誕生は学級崩壊のおかげ (42)
 恐ろしいのは第2の意味の「学級崩壊」
 「先生、ありがとう」は『学級再生』のシンボル
2 『学ぼうとする心』を再生させた≪よい経験≫ (46)
 学級を再生させた六つの≪よい経験≫
 「先生、ありがとう」は『学ぼうとする心』のシンボル
3 『場による授業』なら≪それ≫ができる (51)
 よい経験を預ける『授業づくり』の五つの≪条件≫
 『場による授業』だったから≪それ≫ができた
4 「先生、ありがとう」は『教育再生』のシンボル (57)
 モンデッソーリ教育との出会い
 「ひとり学習」の責任は大きい

第3章 『場による授業』
      ――公立学校現場からの一つの問題提起
1 素晴らしい子どもたち (62)
2『過程による授業』と『場による授業』 (64)
 『過程による授業』とは
 『場による授業』とは
 『場による授業』の<学習観>
 『場による授業』の<授業観>
3 『場による授業』の特質 (67)
4 『場による授業』と教育改革 (68)
5 「ひとり学習」の実践――林 徳昌 (70)
 「ひとり学習」を始めた契機
 「ひとり学習」の教育目標は自己実現力の育成である
 学習=援助の考えに立っている
 「ひとり学習」は個人学習と同じではない
 計画―実践―反省まで子ども自身で進めさせる
 子どものよい姿と意味を見つける教師の努力
 実践の結果と課題
 現在、悩んでいる問題
第4章 『教育専門職』への道その1――私たちの歩みが教育の再生を可能にする
1 はじめに (78)
2 教育職を『専門職』にすること (78)
 「真の教育」を築くために
 手段に取り組むことの≪意味≫
3 今日の人類と地球を覆っている「誤り」のツケ (80)
 大きな確信
4 今日、教師はもはや“教『師』”ではなくなった (83)
 1984年夏――「先生、ひらがなで書いてください」
 教師が直面している問題
5 かけざん九九電話投書事件 (88)
 1985年夏――「先生は教えないままかけ算をさせる」
 教師を批判的に見るのは当たり前の時代
6 先生は教えない事件 (93)
 1986年冬――「先生は7時間のうち1時間しか教えないそうですね」
 思わぬ助け舟
 しかし、これで「メデタシ、メデタシ」でしょうか?
7 厳しくなる「教師批判」 (96)
 1992年――「先生が厳しすぎる、担任を換えてくれ」
 親の批判は正しい、教師はその批判に応えなければならない
 もうひとつの考え
8 むかし、教師はたしかに『師』であった (98)
 教師と子どもの親の『教育的関係』の低下
 無鉄砲な新任教師
 1954年春――「先生すみません。よろしくお願いします」
9 雨風の中のキャンプへ (101)
 1955年夏――「先生、どうぞ行ってらっしゃい」
 「遊びたい人は外で遊んでいいよ」
 教育に関する識見・能力は今の100分の1
10 ≪偶然≫と≪誤解≫の産物 (104)
 私は『恩師』に出会うことができた
 「大学の先生はみんな偉い人だ」という≪誤解≫
 ≪誤解≫が「尊敬」の土台になった
 「ぼくといっしょに研究をせんね」
 自分で取り組まなければならない≪場≫を与えていただいた
11 厳しく優しい援助 (108)
 ズル休み
 「道徳性を君はどう思うね?」
 「道徳性はどうやって育つね?」
 「道徳って、何ね?」
12 根拠のない「尊厳」と「同一視」の関係 (113)
 私の「ひとり学習」は年生の機微氏ご指導の産物
 福岡「ひとり学習」の会の基本
 私の教育専門職論のモデルは恩師
13 『最大の鏡』は“根拠ない「尊敬」に基づく強い「同一視」の関係”
 精神的自己実現の教育が成立するために基本条件とは
 「無条件の尊敬」のためには『教育職の専門職化』しかない
 「教員・教師・恩師」
 先頭に立つ福岡「ひとり学習」の会の実践・研究・研修

第5章 『教育専門職』への道その2
1 プロローグ (122)
 私の迷い
 『教育専門職』はさらに困難な職業
 『教育専門職制』の実現なしに日本と人類の未来はない
2 人類が迎えているまったく新しい危機的状況の≪教育的≫な意味 (124)
 ここでいう“≪教育的≫”とは
 私の≪教育的≫の意味
 二つの「環境」と≪教育的視点≫
3 『人間内環境』とは (127)
 教育の視点から環境問題を考える
 『人間内環境の危機』は教育の責任
4 人類史における第2の大危機『文明氷河期』 その1 (130)
 「ポスト近代」論が説く「近代の終わり」
 この危機を超える視点は『生命進化』
5 人類史における第2の大危機『文明氷河期』 その2 (133)
 「本能」という生物の行動の歯止めを失った人類
 人類は「新しい歯止め」を持っているか
6 人類史における第2の大危機『文明氷河期』 その3 (135)
 「物質文明への偏り」
 『精神文化の軽視』が生んだ『精神の氷河期』
 ここまでのまとめ
 自分自身の『精神的自己実現』のために

第6章 『精神的自己実現』の教育
1 まえがき (142)
2 地球は『絶対的な危機の世紀』を迎えた (142)
3 『精神的自己実現の教育』の確立を (143)
 『ひとり』が社会を作る
 自己実現相互援助社会
 公教育の大改革を
4 精神的自己実現の教育の『基本的方向』 (145)
 「よくわかる楽しい教育」から『自己実現体験を援助する教育』へ
 「話し合いの教育」から『聴き合いの教育』へ
 「社会的知識伝達中心の教育」から『自己実現体験を援助する教育』へ
 「指導過程の構成による教育」から『学習援助の場の構成による教育』へ
 「一般職による教育」から『専門職による教育』へ
 『普通のひとり』の小さなヒューマン・ネットワークを作ろう

■引用

■書評・紹介

■言及



*作成:松村 菜摘子
UP:20090502 REV:
教育/フリースクール  ◇テキストデータ入手可能な本  ◇身体×世界:関連書籍  ◇BOOK
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