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『岩波講座 憲法1――立憲主義の哲学的問題地平』

長谷部 恭男・土井 真一・井上 達夫・杉田 敦・西原 博史・坂口 正二郎 編 20070420 岩波書店,332p.

last update:20100906

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■長谷部 恭男・土井 真一・井上 達夫・杉田 敦・西原 博史・坂口 正二郎 編 20070420 『岩波講座 憲法1――立憲主義の哲学的問題地平』,岩波書店,332p. ISBN-10:4000107356 ISBN-13:9784000107358 [amazon][kinokuniya] ※j08

■内容

「憲法」の役割とは何か。空疎な改憲論が横行するなか、いま、改めて立憲主義というキーワードへの関心が高まっている。立憲主義とは、人間の人間に対する権力行使を「法の支配」に服させる企てであるが、それは「人の支配」を隠蔽合理化するイデオロギーにすぎないのだろうか。立憲主義を問い直し、哲学的に再構築する。(「BOOK」データベースより)

■目次

はじめに
1 立憲主義の基礎理念を問い直す
   市民的自由は憲法学の基礎概念か(毛利 透)
   社会契約は立憲主義にとってなお生ける理念か(愛敬 浩二)
   「法の支配」の立憲主義的保障は「裁判官の支配」を超えうるか(渡辺 康行)
   権力分立原理は国家権力を実効的に統御しうるか(瀧川 裕英)
2 現代思想に対する立憲主義の挑戦
   共和主義ルネッサンスは立憲主義の死か再生か(駒村 圭吾)
   公私区分批判はリベラルな立憲主義を超えうるのか(巻 美矢紀)
   差異の政治は自己表出力なき者の人権を擁護しうるのか(関 良徳)
   リバタリアンは「立憲主義の為の闘争」を戦いうるのか(吉永 圭)
3 立憲主義の哲学的脱構築と再構築
   政治的リベラリズムにおける「立憲的精髄」は「暫定協定」を超えうるか(大日方 信春)
   プラグマティズムは法の支配を否定するか(淺野 博宣)
   根元的規約主義は解釈改憲を放縦化させるのか(大屋 雄裕)
   憲法の公共性はいかにして可能か(井上 達夫)

■引用

■書評・紹介

■言及

「より重要なのは次の点である。立憲民主主義体制のいかなる構想が法の支配の具体化として的確かは論争的な問題である。立憲民主主義体制の制度構想をめぐる対立を裁断する政治的決定のついても、それがその「正当性」をもつことが可能かが示されなければならない。法の支配はこのような問題に答えることによってのみ、それを具現する立憲民主主義体制の力の支配の隠蔽合理化にすぎないという批判を克服しうるのであり、そのためには特定の制度化構想から独立し、それを批判的に査定する指針としての理念性を保持することが重要なのである。
 結論を言おう。立憲民主主義が法の支配の理念の欺瞞なき貫徹であることはいかにして可能か。憲法を創出し具体化する政治的決定が二階の公共性としての正当性をもつことによって。それはいかにして可能か。普遍主義的正義理念の規律の下に、人々が自己と正義構想を異にする他者への公正さの責務を負いつつ論争し、決定し、決定を反省的に改定する「正義の企て」として、憲法形成実践が持続することによって。」(328)【井上達夫】



*作成:角崎 洋平
UP: 20100906 REV:
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