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『東京大学精神医学教室120年』

「東京大学精神医学教室120年」編集委員会 編 20070331 新興医学出版社,286p.


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■「東京大学精神医学教室120年」編集委員会 編 20070331 『東京大学精神医学教室120年』,新興医学出版社,286p. ISBN-10: 4880026611 ISBN-13: 978-4880026619 6825 [amazon][kinokuniya] ※ m.

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本書は、東大精神医学教室の120年に渡る歴史を後世に遺すべく、貴重な資料や写真とともに、44名の教室同窓および関連教室の執筆者により纏められたものである。精神科関連、教室関連の方々の待望の書。
 わが国最高学府における精神科の設立、東大紛争、精神医学の未来……。
 世代を超えた執筆者たちのそれぞれの想いが数多くのエピソードで綴られ、戦前,戦中、戦後の時代背景を軸に、東京大学の中で何が起こっていたのかが描き出された。
 教室関係者、精神科医はもちろん、医学史や近代史に興味のある方など幅広い人たちにもお勧めする。

■目次

第一部 はじめに代えて─歴史は脈々と今日に─

「東京大学精神医学教室120年」刊行によせる(秋元波留夫)
精神科医療史のなかの東京大学精神科(岡田靖雄)
東京大学医学部精神医学教室120年の歩み─とくに、片山國嘉教授をめぐって─(松下正明)
分院神経科の50年(安永 浩)
都立松沢病院と東大医学部精神科(広田伊蘇夫)
PKC物語─榊の臨床講義と呉の症例報告(加藤進昌)
Uchimura Artery (Arteries)(佐野圭司)
文学者と東大神経科(春原千秋)
「赤レンガ」物語─南研究棟に重ねられた時間(岸田省吾)

第二部 研究の系譜─その過去・現在・未来─

臨床精神医学研究の系譜─治療に関わる研究を含めて─(広瀬徹也)
社会精神医学の伝統(岡田靖雄)
神経病理学研究の系譜(藤澤浩四郎)
神経学と東大精神科(原田憲一)
心理検査と東大精神科(大内田昭二)
東大精神科脳波研究の発展(大熊輝雄)
東大精神科と私(福山幸夫)
脳研と東大精神科(井上英二)
臨床遺伝学の発展と東大精神科(岡崎祐士)
司法精神医学と東大精神医学教室─とくに精神鑑定について─(風祭 元)
神経化学研究の曙から紛争による頓挫まで(加藤尚彦)
東京大学精神医学教室における睡眠研究の歴史(本多 裕)
基礎医学との連携、華やかなりしころ(川合述史)
精神薬理学と東大精神医学教室─その研究と実践─(風祭 元)
東大精神科と神経内分泌・時間生物学研究(高橋清久)
目白台の残照─精神病理のマエストロ(内海 健)
精神分析と東大精神科(土居健郎)
教室120周年 精神科小児部の40年(太田昌孝)
精神科リハビリテーションと東大精神科(安西信雄、古川俊一)
東大精神科研究の今日?20年の歩み(加藤忠史)

第三部 東大精神科の明治・大正・昭和そして平成

森田正馬のこと─東大と慈恵医大と─(森 温理)
下田光造=その足跡と人となり─臨床家として、研究者として、そして教育者として─(渡辺 憲)
林道倫について(石井 毅)
戦前戦後の東大精神科と私(川田仁子)
戦中戦後の東大精神科と松澤病院(臺 弘、浦野シマ)
小説『頭医者』の虚実─1954?1960の精神医学(加賀乙彦(小木貞孝))
東大分院に集いし人々(飯田 眞)
東大分院神経科がある風景(中井久夫
東大闘争と東大精神科(森山公夫)
自主管理闘争の私的回顧(富田三樹生)
精神神経科外来における脳波・臨床神経生理研究(丹羽真一)
日本精神神経学会と東大精神科(鈴木二郎)

第四部 おわりに
内村先生胸像建立─榊先生と呉先生の胸像とともに─(加藤進昌)
東大精神神経科臨床統計120年(湊 崇暢、滝沢 龍、加藤進昌)
診療統合後世代からみた東大精神科の歩みと将来(笠井清登)
東京大学医学部精神医学教室年表(岡田靖雄)
編集後記─120年は重かった─(加藤進昌)

■引用

◆自主管理闘争の私的回顧(富田三樹生)

 「この学会の若手精神科医による圧倒的な「クーデター」は、刑法改正――保安処分推進のそれまでの学会の方針を完全に覆し、学会は保安処分反対へと大きく舵を切ったのでした。」(富田三樹生[2007:★]*)
 「当時、反精神医学という潮流が伝統的な精神医学に対するアンチテーゼとして世界で注目を集めており、その旗手の一人と目されるクーパーが75年の精神神経学会のシンポジウムに呼ばれ、赤レンガにも立ち寄りました。このエピソードは別(「反精神医学とくすり」『精神病院の底流』に記しました。」(富田[2007:★])

◆東大分院神経科がある風景(中井久夫
 →中井[20081004:108-129]*
*中井 久夫 20081004 『日時計の影』,みすず書房,346p. ISBN-10: 4622074370 ISBN-13: 978-4622074373 3150 [amazon][kinokuniya] ※ m.

 「分院精神科占拠の風評下に、安永科長、河津医局長、そして私の病棟医長の非常時体制が発足した。翌日、私は占拠下の病棟で主張するべき第一は主治医権の不可侵であると安永先生に答申した。先生は「それで行きましょう」と言われ、そして占拠はなかった。名古屋市大への転勤の日、安永先生は、私をふっとやってきてふっと去ってゆく西部劇のガンマンに例えられた。その意味を尋ねたことはない。」(中井[2007b→2008:129])

■言及

◆立岩 真也 20080701- 「身体の現代」,『みすず』50-7(2008-7 no.562):32-41から連載 資料
◆立岩 真也 2011/05/01 「社会派の行き先・7――連載 66」,『現代思想』39-5(2011-5):- 資料


作成:阿部 あかね
UP:20090306 REV:20090819,20100710
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