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『ひまわりが咲いたよ――筋ジストロフィーの息子と共に生きて』

佐藤 順子 20070101 文芸社ビジュアルアート,199p.

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last update:20160123

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■佐藤 順子 20070101 『ひまわりが咲いたよ――筋ジストロフィーの息子と共に生きて』,文芸社ビジュアルアート,199p. ISBN-10:4862640605 ISBN-13:978-4862640604 欠品 [amazon][kinokuniya] ※ n02. md

■内容

全身の筋肉が萎縮し筋力が衰えていく難病、筋ジストロフィーにおかされ20歳までの命と宣告された息子―夢と優しさを胸に家族と共に生き抜く姿を描いた記録。

■著者紹介

佐藤順子[サトウジュンコ]
昭和17(1942)年、愛媛県生まれ。昭和35年、愛媛県立新居浜西高等学校卒業。平成5年、放送大学人文学科卒業。平成13年、「窓」で第6回えひめの随筆賞「県文化協会賞」受賞。平成16年、第22回子規顕彰全国短歌大会「特選」受賞。愛媛県在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次

第1章 誕生から幼児期まで
第2章 小学校時代
第3章 中学校時代
第4章 高校時代
第5章 ひまわりが咲いたよ
そして今

 正樹 19680906生(p.10)

 1972 4歳 千葉大学医学部附属病院
 「歴史のある建物は重圧感があり、息苦しさを感じる。病院の薄暗い廊下を奥へ奥へと進み、整形外科で、正樹の問診、血液検査、診察を済ませた後、教授らしい医師から診察の一果を知らされた。
 「お母さん、九十九パーセント間違いないと思います。お子さんは進行性筋ジストロフィーです」
 (筋ジストロフィー? 聞いたことない病名だけど……この間テレビで見たような気もする)
 沈黙のあと、私は恐る恐る尋ねた。
「どういう病気ですか」▽016
「筋肉が徐々に萎縮していく病気で、色々な型があります。四、五歳で発病して、十歳くらいで歩けなくなり、二十歳までの命です。多分、その型だと思います」
「今、こんなに元気に歩いているのに……治療方法はありますか? 薬はありますか?」
 すがる思いだった。
「現在の医学では、まだ原因が分かりませせん。残念ですが、今のところ治療方法もありません」
「子どもが歩けなくなっていくのを、何もできずに見ているだけですか?」
「そうです」
 医師は淡々と言った。
 私は全身の血が止まったように、震えた。うなだれたままで、椅子から立つこともできず、涙がこぼれた。

 愛媛県に移る(戻る)

 金子小学校に入学
 「徳島県の鴨島に筋ジストロフィーの療護施設、国立療養所徳島病院があり、隣接して養護学校もある。四国では唯一の施設だった。[…]
 金子小学校に受け入れてもらえなかったら、鴨島で生活するようになるかも知れない。複雑な気持ちで療養所をあとにした。」(p.37)

 1981年西中学校入学(p.84)

 1984年 愛媛県立松山東高校通信制入学(p.127)

 19860721 逝去(17歳10月)


*作成:安田 智博・立岩 真也
UP:20160123 REV:20160719
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