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『格差時代を生きぬく教育』

寺脇 研 20061130 ユビキタスタジオ,287p.

last update:20110730

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■寺脇 研 20061130 『格差時代を生きぬく教育』,ユビキタスタジオ,287p. ISBN-10:4877585060 ISBN-13:978-4877585068 \1575 [amazon][kinokuniya] ※ e03 e02

■内容

出版社/著者からの内容紹介
 非常に挑戦的な本。かつて「ミスター文部省」とも綽名(あだ な)され、「ゆとり教育」「学校週5日制」「総合的な学習の時間」「生涯 学習」等の推進の陣頭に立った寺脇は、その後正体不明の「学力低下」バッシン グによって文化庁に飛ばされていた。文科省に「降格人事」で戻った寺脇が、辞 職を前提に信ずるところを語った。ゆとり教育の論理は一貫している。成長の 時代が終わり、「一本のレール」で生涯を全うできない現在こそ、「ゆとり」が 目指した創造力ある生き方が必要なのだ。「学力世界一」などという耳触りの良 い政府の言葉が空虚だと、この本を読むと分かってくる。教育改革論議が盛んな 中、場当たり的ではない思考・試行を続けてきたこの元官僚は、議論の一方 の極になるだろう。子どもを、日本を考えるとき、必読の書。

内容(「BOOK」データベースより)
「ミスター文部省」と呼ばれた男が初めて語る「教育現場の真実」!「どうすれば子どもたちの現状を救えるのか?」この書を読まずして「教育改革」は論じられない。

内容(「MARC」データベースより)
ゆとり教育推進の張本人、「ミスター文部省」と呼ばれた男が初めて語る「教育現場の真実」。どうすれば子どもたちの現状を救えるのか? この書を読まずして「教育改革」は論じられない!

出版社からのコメント
 寺脇研さんは、かつて「ミスター文部省」とまで言われた、 「顔の見える官僚」でした。いわゆる「ゆとり教育」、「総合的な学習の時間」 「学校週5日制」「生涯教育」などの推進者です。  その後「学力低下」論争が起き、学校現場で起こる悪いことは何もかも「ゆと り教育」のせい、とまで言いたげなバッシングが起こりましたが、「先が見えな い」「ひとつのレールに乗って一生を過ごせる方が、むしろ例外」という世の中 になった今こそ、ゆとり教育が目指した、自分で行く道を考えることのできる人 の育成が重要になっている、と寺脇さんは訴えます。一貫しているのです。  出版社のユビキタ・スタジオは、寺脇さんがいずれ官僚をお辞めになり、天下 りもしないことを察知して、辞めることが前提の聞き取りをしてきました(この 11月10日に実際に退官)。したがってここには、役人の立場を脱ぎ捨てた、彼の 本当に信ずること、が現れています。

  カバーの折り返し
「ゆとり教育」は、社会が成長から成熟に向かうなか、自分の生き 方を自分で考えられる人をつくるための、大プロジェクトであるはずだった。そ の推進の張本人、寺脇研は「学力低下」論争の沸き上がりを背景に文化庁に転出 させられる。
〇六年四月に文科省に呼び戻され、さてリベンジと思いきや......寺脇は役人を 辞めることにした。「今後、私が行動していくと、私が公務員の時に何を自制し てきたのかということもだんだん見えてくるでしょう」。不気味な予言を残して。  それは、安倍政権の教育改造計画に射かける、一の矢、二の矢、三の矢、矢の 束になるかも知れない!
 それはわれわれがどう生きるかという、社会観の問題になる。この人に注目し ていないといけない! この本で、寺脇はほぼ自由にしゃべっている。読んで、 どういう日本にすればいいのか、一緒に考えましょう!

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
寺脇 研
1952年福岡市生まれ。75年文部省入省。初等中等教育局職業教育課長、広島県教育委員会教育長、文部省高等教育局医学教育課長、生涯学習局生涯学習振興課長、大臣官房政策課長、文部科学省大臣官房審議官生涯学習政策担当を経て、2002年文化庁に転出、文化部長。2006年3月末、退職を準備していたところ、当時の小坂憲次文科大臣に特命を与えられ文科省に戻り、大臣官房広報調整官。同年11月、退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次

第1章 「ゆとり教育」バッシングはなぜ起こったか?
 生涯学習の時代に突入
 成長の時代の教育ではやって行けなくなった
 「主要教科」だけでは一生を支えられない
 臨教審が問うたこと
 業者テスト撤廃問題
 大学進学だけが道ではなくなった
 政治家であるところの、大臣
 変化の時期にはセイフティ・ネットを張るのが鉄則
 希望の分配
 「ゆとり教育」の一貫性
 「選択肢を多く」という話を吟味する
 知識であるよりも、マインド
 いずれにせよ日本の子どもの学力は下がっていたはず
 狭い意味での学力=国力ではない
 公務員たる教員の本分とは?
 総合学習は地方で根付いている
 「公正さ」こそが肝要
 子どものより近くに

第2章 役人として教育に関わるということ
 時の政権と官僚との関係
 小泉政権下の公務員叩き
 ほどほどに、清くある
 国旗国歌へのスタンス
 愛国心というのは教えられるか?
 左翼が非論理だと右翼も非論理
 選挙に行かないからいけないんじゃない?
 オールアジアで「学校」を考える
 スローガンと実行のあいだ
 人材のボーダーレス化を覚悟して迎えよ
 若者を閉め出している社会
 実は日本ではやり直しが利く
 学費は自分で払うのが当たり前だ
 大学生は大人でしょう?
 「心のノート」をめぐって

第3章 多様な人間を、公正に教育するには?
 障碍児に、学校の二重在籍制度は?
 小規模校だって存続できる
 就学前は多様な子を一緒に居させたい
 「お受験幼稚園」も私立なら自由
 障碍児を見たこともない「エリート」でいいのか
 社会を考える人間をつくる総合学習
 どうしたら一緒にできるか
 意気込まず、自然に
 早期英語教育は是か非か?
 東京にしか仕事がなくて、みんな習うのは英語で、いいのか
 「公務員問題」とは?
 教員の初任給を下げればいい人が来る?
 ウェルカムであってもなくても外国人移民は来る
 子どもを犯罪から百%譲るのは無理です
 「塀で囲まれた高級住宅地」が生まれるのか

第4章 格差時代を生きぬく教育
 違いがあるのが当たり前、という前提
 その上で事実を教える
 情報へのアクセスを自ら行う習慣
 給料減ったけど不幸ではありません
 学説を検討できるリテラシーを
 子どもの文化まで商品化されている
 どうせなら、「公共」を考える金持ちに
 学校システムの完全流動化案――「個人」の確立
 「貧しいから」というルサンチマンは有害無益
 学校は多様な出会いのある場所でなければ
 やましいと少しも感じない金持ち文化の出現

あとがき

■引用

■書評・紹介

■言及



*作成:樋口 也寸志
UP:20110730 REV:
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