『戦後という地政学』
西川 祐子 編 20061116 東京大学出版会,268p.
■西川 祐子 編 20061116 『戦後という地政学』(歴史の描き方 2),東京大学出版会,268p. ISBN-10: 4130250175 ISBN-13: 9784130250177 \2500 [amazon]/[kinokuniya] ※
■内容
内容(「BOOK」データベースより)
戦後再編成を再検討する。「戦後」という自己諒解そのものを問い直し、「戦後」の時空間と「戦後」像を一新する。
内容(「MARC」データベースより)
今の時代が歴史学に投げかけている問題点を明らかにすると同時に、歴史を描く新たな可能性を模索するシリーズ。「戦後」を問い直し、文学研究者、社会学者、宗教学者、歴史学者らが、さまざまの視点から戦後を相対化する。
著者略歴(「BOOK著者紹介情報」より)
- 西川 祐子
- 京都文教大学
■目次
刊行にあたって
第二巻小序
I 占領と戦後イデオロギーの形成
1 占領空間の戦争シンボル――国旗とGHQ
一 はじめに――敵の旗から敗戦国への旗へ
二 占領軍にとっての国旗問題
三 米軍と東アジア
四 日の丸/国旗の戦後的布置
五 軍旗/弔旗の記憶
六 おわりに
2 主体性と動員――戦中から戦後へ
一 はじめに
二 協同主義の倫理
三 生産の倫理
四 生産力理論
五 戦後にかけて
3 戦後新宗教の戦争理解――修養団捧誠会の場合
一 敗戦の受容と宗教集団の役割
二 どこにまちがいがあったのか?
三 皇室崇敬を守る
四 アメリカに波長を合わせる
五 おわりに
II ジェンダー秩序の再編成
4 日本家庭経営法――戦後日本における「新生活運動」
一 はじめに――日本社会の一場面
二 新たな枠組みをつくる
三 ジェンダー史と労働史の交錯
四 女性たち
五 新生活運動がもたらしたもの
六 おわりに
5 戦後女性運動の地政学――「平和」と「女性」のあいだ
一 はじめに
二 フェミニズムをどう定義するか
三 女性運動の歴史を書く
四 戦後の女性運動
五 定義の政治
六 平和運動――連続か断絶か
七 第二波フェミニズム前史としての六十年代
八 第二波フェミニズムにおける断絶
III 「国民文学」の境界
6 《国=家の物語》を組み替える――「戦後文学」としての在日朝鮮人文学
一 はじめに
二 コンテクスト:繁栄のなかの「戦後文学」
三 テクスト:読みの抗争
四 おわりに
7 もう1つの神話の構築――大江健三郎『M/Tと森のフシギの物語』論
一 はじめに――大江健三郎の小説世界と読者
二 二つの「世界の絵」
三 M/Tの5ヴァージョン
四 女性原理の二面性
五 対象軸と二つの神話――歴史と神話が国家と民族を支える
座談会
執筆者紹介
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:樋口 也寸志