『福祉国家の経済思想――自由と統制の統合』
小峯 敦 編 20061020 ナカニシヤ出版,279p.
last update:20100082
■小峯 敦 編 20061020 『福祉国家の経済思想――自由と統制の統合』,ナカニシヤ出版,279p. ISBN-10:477950094X ISBN-13:9784779500947 \2400 [amazon]/[kinokuniya] ※
■内容
経済学は福祉をどう扱ってきたのか。マーシャル、ピグー、ベヴァリッジなど、福祉国家をデザインした経済学者たちの思想を振り返り、その現代的意義を考察。未完のプロジェクトとしての福祉国家の完成像を探る。(「MARC」データベースより)
■目次
序章 福祉国家の現代性――経済思想から振り返る[小峯 敦・下平 祐之・江里口 拓]
第1章 A.マーシャルによる社会問題の再発見――19世紀後期の労働者階級[山本 卓]
第2章 ピグーの福祉社会論――市民的能動性と優生思想[本郷 亮・山崎 聡]
第3章 ウェッブ夫妻における「進歩」の構想――失業対策をめぐるベヴァリッジとの対立[江里口 拓]
第4章 戦間期アメリカの「計画化」――J.M.クラークを中心に[佐藤 方宣]
第5章 ミュルダールにおける福祉国家と福祉世界――累積的因果関係論による統合的理解[藤田 菜々子]
第6章 他者志向型自由主義の法理論――ヴォランタリズムの展開と法[菅 冨美枝]
第7章 サッチャー・ブレアの挑戦――労働市場観とワークフェア政策[深井 英喜]
第8章 ベヴァリッジの福祉社会論――三部作の統合[小峯敦]
1はじめに
2『ベヴァリッジ報告』
3『自由社会における完全雇用』
4『自発的活動』
5おわりに――三部作と福祉社会
「国家・市場・市民が相互に依存して発展していく社会を、総合的に「福祉社会の到来」
と名付けて良いだろう。ベヴァリッジは狭義には福祉国家 <0248< の設計者であるが、広義には福祉社会の考案者でもある。我々はベヴァリッジの統一的な勧告を、もう一度精査する必要がある。」(pp.248-249 本文末尾の文章)
人物録[山根 聡之]
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:角崎 洋平