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『アメリカ型不安社会でいいのか――格差・年金・失業・少子化問題への処方せん』

橘木 俊詔 20060825 朝日新聞社,199p.


last update:20100712
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橘木 俊詔  20060825 『アメリカ型不安社会でいいのか――格差・年金・失業・少子化問題への処方せん』,朝日新聞社,199p. ISBN-10:4022599030 ISBN-13:978-4022599032 \1155 [amazon] [kinokuniya] ※

■内容

われわれは今、大きな苦悩と不安のなかにいる。
それは、格差拡大、社会保障不安、失業問題、少子・高齢化、若者の苦悩、女性の生き方といったさまざまな形で顕在化し、大きな社会問題となっている。
これらの問題は、戦後日本が模範としてきたアメリカ型の経済効率至上主義が大きな要因である。
日本は、このままアメリカ型の政策を続けていくべきなのだろうか。
自由な経済活動を支持しつつ、社会の公平性をより重視するヨーロッパ型の政策にも注意を払うべきである。
この国が変容の時代を迎えつつあるいま、「格差研究」の第一人者である著者が、不安社会ニッポンの諸問題について具体的な解決策を提示し、日本をどのような国にすべきかを明らかにする。

■目次


第1章 アメリカとヨーロッパ対照的な社会構造

日本は欧米から学んで追いつこうとした
現代において欧米とどう向き合えばよいか
アメリカとヨーロッパ、5つの共通点
自立志向のアメリカ、平等志向のヨーロッパ
日本と欧米

第2章 企業は誰のものか、サラリーマンよ立ち上がれ

だれが企業の保有者か
アメリカの経営者は高給とり
公開買付けと敵対的買収
ライブドア事件の意味するもの
労働者は経営に関与できないか

第3章 それでもお金持ちになりたいか

お金持ちを歴史からみる
大企業ではお金持ちになれない
拝金主義は好ましいことか

第4章 年金改革の切り札は「税方式」だ

年金制度の不備
年金制度改革7つの私案
反対意見はあるけれど

第5章 フリーターが日本を滅ぼす

なぜフリーターが多いか
若者フリーターをなぜ企業は好むか
若者の間だでの所得配分の2極化
階層分化と教育の問題
ヨーロッパの若者対策
日本で求められる政策

第6章 なぜ弱者(貧困者)を助けないのか

格差拡大は是か非か
貧困率が高い現状
誰が貧困者か
貧困者が増加した理由とその対策

第7章 十分ではない失業保険

老大国化で失業が増える
育児休業・老人介護に失業保険を用いてよいのか
生活保護より低い最低賃金
豊かさを分かち合う精神

第8章 少子社会を反転するには

少子化問題の是非
移民導入もやむなしか
少子化が進んだ理由とその対策
企業に子育て支援を期待するのは困難
子供は詩的財か、それとも公共財か
保育政策と育児休業政策
婚外子の容認と、男性の意識改革

第9章 働く女性をどうサポートするか

女性の働き方
専業主婦への夢
変化する女性の教育
男女共同参画社会に向けて
女性の就業はどうなるか

第10章 ヨーロッパ型の社会がお手本である

日本をどのような国にするのか
「共生」か「自立」か
格差の拡大:新自由主義と平等主義

■引用

■書評・紹介

■言及



*作成:三野 宏治 
UP:20100712 REV:
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