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『証言の心理学――記憶を信じる、記憶を疑う』

高木 光太郎 20060525 中央公論新社,中公新書,202p.

last update:20120208

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■高木 光太郎 20060525 『証言の心理学――記憶を信じる、記憶を疑う』,中央公論新社,中公新書,202p. ISBN-10:4121018478 ISBN-13:978-4121018472 \777 [amazon][kinokuniya] ※ m02 c0106

■内容

出版社/著者からの内容紹介
人は嘘をつこうとしていないのに、体験していない出来事を見たり聞いたりしたと証言してしまうことがある。証言の聴き手が、それと気づかないうちに虚偽の証言や自白を生み出す手助けをしてしまうこともある。人間の記憶は脆く、他者の記憶とのネットワークによって成立している。これを法廷という非日常の「現場」に生かすことは果たしてできるのか。興味深い実例を交え、心理学研究の最前線をわかりやすく説明する。

内容(「BOOK」データベースより)
人は嘘をつこうとしていないのに、体験していない出来事を見たり聞いたりしたと証言してしまうことがある。証言の聴き手が、それと気づかないうちに虚偽の証言や自白を生み出す手助けをしてしまうこともある。人間の記憶は脆く、他者の記憶とのネットワークによって成立している。これを法廷という非日常の「現場」に生かすことは果たしてできるのか。興味深い実例を交え、心理学研究の最前線をわかりやすく説明する。

内容(「MARC」データベースより)
人間の記憶は脆く、他者の記憶とのネットワークによって成立している。これを法廷という非日常の「現場」に生かすことは果たしてできるのか。興味深い実例を交え、心理学研究の最前線をわかりやすく説明する。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
高木 光太郎
1965年(昭和40年)東京都生まれ。東京大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。東京大学大学院教育学研究科助手、東京学芸大学海外子女教育センター講師、助教授を経て、東京学芸大学国際教育センター助教授。発達心理学、認知心理学、法心理学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次

はじめに

プロローグ 三つのキーワード
 記憶の脆さ
 ネットワークする記憶
 ロフタスの「衝突実験」
 「正解」のない世界
 本書の構成

第1章 記憶の脆さ
 ジョン・ディーンの証言
 人間テープレコーダー?
 記憶を変容させる二つの力
 意味の強さ、細部の脆さ
 奇妙な民話
 記憶――不安定な足場

第2章 ネットワークする記憶
 共同想起
 外的記憶補助
 記録と他者と記録のネットワーク
 記憶のネットワークと証言
 同調という問題
 自民党本部放火事件
 積み重なる過ち
 写真帳の罠
 Fとの「再会」

第3章 正解のない世界
 「記憶を疑うこと」の困難
 証言の世界へ
 最初の落胆
 第二の事件
 「リアルな時空間」を求めて
 文字データの限界
 限界を歩く
 「壁」の存在と不在
 少年探偵団
 「現場」はどこにあるのか?
 正解のない世界
 「特権的存在者」としての心理学者
 「特権的存在者」のいない世界から

第4章 ギリギリの挑戦――目撃証言への実験心理学アプローチ
 現場の不信
 ロフタスの貢献
 専門家証人としての心理学者
 具体からの切断
 ロフタスの不安
 「普遍的な知識」の蓄積
 フィールド実験
 甲山事件へのアプローチ
 実験の概要
 生み出された物語
 構造的ディスコミュニケーション
 ギリギリの挑戦

第5章 内側からの眺め――浜田寿美男の「供述分析」アプローチ
 供述調書という困難
 証言の反復への注目
 供述の変遷を追跡する
 連動する変遷
 供述分析の具体的手順
 内側からの眺め
 バートレットとの共鳴

第6章 コミュニケーションの亀裂――スキーマ・アプローチ
 「記憶の変容」から「コミュニケーションの構図」へ
 「少年探偵団」その後
 公判供述への注目
 奇妙に食い違うコミュニケーション
 従順さと頑なさ
 行為連鎖的想起
 語り口の小さなシフト
 読まれなかった意見書
 「コミュニケーションの構図」から「スキーマ」へ

エピローグ 記憶のリアリティ
 出会い損ねとしての記憶

あとがき
参考文献

■引用

■書評・紹介

■言及



*作成:樋口 也寸志
UP:20120208 REV:
心・情動・感性 ◇犯罪/犯罪学  ◇身体×世界:関連書籍  ◇BOOK
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