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『生と権力の哲学』

檜垣 立哉 20060510 筑摩書房,252p.

last update:20110124

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■檜垣 立哉 20060510 『生と権力の哲学』,筑摩書房,252p. ISBN-10:448006303X ISBN-13:978-4480063038 \777 [amazon][kinokuniya] bp fm05 ※

■内容


内容(「BOOK」データベースより)
権力とはわれわれの外にあって、人々を押さえつけるようにだけ働くものではない。それは、「見えない」かたちで動き、われわれを「殺す」よりも「生かす」ものとして働く不気味なシステムなのだ。厳密な実証的研究を踏まえながら、権理論に新たな位相をひらいた知の巨人、フーコーの思想を中心に、その課題を現代的な場面で捉えなおすべく苦闘するドゥルーズ、アガンベン、ネグリらの問題意識とその論理を丁寧に読み解くことによって、グローバル化し、収容所化する現代世界の中で、「ポジティヴ」に戦い続ける希望を提示する。

内容(「MARC」データベースより)
権力に「抵抗」することは果たして可能か? 権力論に新たな位相をひらいたフーコーの思想を中心に、ドゥルーズ、ネグリらの問題意識とその論理を丁寧に読み解き、現代世界の中で「ポジティヴ」に戦い続ける希望を提示する。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
桧垣 立哉
1964年埼玉県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中途退学。大阪大学大学院人間科学研究科助教授。専攻は哲学、現代思想。生命の哲学を中心としたテーマで研究を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次


はじめに

第一章 不可視の権力―生政治学とは何か
 生政治学とは何か
 可視性の反転
 思考の共振者たち
 戦略の転覆と変容
 思考のイメージ―抵抗について
 「抑圧」のレトリック
 革命の官僚たちに抗して
 主体のモデル
 ビオスを包括するゾーエ

第二章 「真理」の系譜学―フーコーの課題
 フランス現代思想の二つの潮流
 現象学から脱構築へ
 フーコー・エピステモロジー・系譜学
 「断絶」としての時間
 相対化を果たす意味
 幸福なポジティヴィスト
 排除のロマンティシズムから権力論へ
 生権力から統治性へ
 統治と自己

第三章 「人間」のつくられ方―『狂気の歴史』から『監獄の誕生』へ
 生政治学という集約点
 狂人の解放というテーゼ
 身体刑から死刑の廃止へ
 規律訓育型権力とは何か
 監禁性の獲得
 非行性の生産
 監獄化する社会

第四章 セクシュアリティーと生権力―『性の歴史第一巻』
 何故セクシャリティーか
 『性の歴史第一巻』の問い
 「抑圧の仮説」ではなく
 「真理」としての性の科学
 生権力の働きの原理
 抵抗のヴィジョン
 生という抵抗点
 家族と「法」
 「血」と優生学
 生きつづけさせる権力
 生政治学の課題

第五章 「外」の力と「法」の逆説―ドゥルーズとアガンベン
 生政治学を駆動させる
 フーコー最後期
 ドゥルーズとフーコー
 外の力
 新たなる生気論に向けて
 アガンベンとフーコー
 ビオスとゾーエ
 アーレントとフーコー
 曖昧な領域
 「剥き出しの生」と収容所
 ムスリムたち
 残りのものとしての自己
 暴力論―法と生を巡る相克
 法を巡る暴力
 神的暴力
 デリダとアガンベン

第六章 帝国とマルチチュード―ネグリの挑戦
 マルクス主義とフランス現代思想
 「帝国」と帝国主義
 「法」を越えたグローバルなもの
 フーコーを読むネグリ
 ドゥルーズを読むネグリ
 労働という視点
 帝国に外部はない
 脱構築を乗り越える
 マルチチュード―来るべき抵抗の主体
 マルチチュードを描く意義

おわりに
参照文献・読書案内
あとがき

■引用

■書評・紹介

■言及



*作成:樋口 也寸志
UP:20110124 REV:
生‐政治・生‐権力(bio politics)  ◇ミシェル・フーコー ◇カール・マルクス  ◇身体×世界:関連書籍 2005-2009  ◇BOOK
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