『神は妄想である――宗教との決別』
Dawkins, Richard 2006 The God Delusion, Bantam Press.
= 垂水 雄二訳 20070525 早川書房, 578p.
■Dawkins, Richard 2006 The God Delusion, Bantam Press.
= 垂水 雄二訳 20070525 『神は妄想である――宗教との決別』, 早川書房, 578p. ISBN-10: 4152088265 ISBN-13: 978-4152088260 /2625円 [amazon]
■出版社/著者からの内容紹介
なぜ神への信仰だけが尊重されなければならないか。アメリカでは無神論者がなぜ虐げられるのか。科学的な見地から明晰な筋道で神は不要だと論証する、著者積年の持論を思うまま展開した説得の書。
人はなぜ神という、ありそうもないものを信じるのか? なぜ宗教だけが特別扱いをされるのか?「私は無神論者である」と公言することがはばかられる、たとえば現在のアメリカ社会のあり方は、おかしくはないのか……『利己的な遺伝子』の著者で、科学啓蒙にも精力的に携わっているドーキンスはかねてから宗教への違和感を公言していたが、本書ではついにまる1冊を費やしてこのテーマに取り組んだ。彼は科学者の立場からあくまで論理的に考察を重ねながら、神を信仰することについてあらゆる方向から鋭い批判を加えていく。宗教が社会へ及ぼす実害のあることを訴えるために。神の存在という「仮説」を粉砕するために……古くは創造論者、昨今ではインテリジェント・デザインに代表される、非合理をよしとする風潮が根強い今、あえて反迷信、反・非合理主義の立場を貫き通すドーキンスの、畳みかけるような舌鋒が冴える。発売されるや全米ベストセラーとなった超話題作。
■目次
第1章 すこぶる宗教的な不信心者
第2章 神がいるという仮説
第3章 神の存在を支持する論証
第4章 ほとんど確実に神が存在しない理由
第5章 宗教の起源
第6章 道徳の根源――なぜ私たちは善良なのか?
第7章 「よい」聖書と移り変わる「道徳に関する時代精神」
第8章 宗教のどこが悪いのか?なぜそんなに敵愾心を燃やすのか?
第9章 子供の虐待と、宗教からの逃走
第10章 大いに必要とされる断絶?
■書評・言及
◆Lawrence M. Krauss and Richard Dawkins “Should Science Speak to Faith?,”(「科学と宗教は対立するのか」より抜粋), 『日経サイエンス』2007年10月号.
*作成:坂本 徳仁