■『日本の論点』編集部(編集) 20051120 『10年後の日本』,文藝春秋(文春新書),234p. ISBN-10:4166604791 ISBN-13:978-4166604791 730+
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■内容
消費税二桁化、団塊世代の大量定年、学力衰退、500万人のフリーター、年金崩壊、熟年離婚ラッシュ。『日本の論点』編集部が豊富なデータを駆使し、47項目の社会問題を取り上げ、その未来を簡潔にやさしく解説。
■目次
1 変わる日本社会のかたち
格差の線引き――自由な競争が社会を引き裂く
治安悪化――景観増員するも検挙率上がらず
消費税二けた化――大幅引き上げは必至
痴呆分権のゆくえ――貧乏自治体から住民が逃げる
老朽化するインフラ――巨額の血税が廃墟列島に消える
2 鍵をにぎる団塊世代
大量定年のその後――700万人が「無職老人」と化す
逃げ切り世代の落とし穴――退職金、企業年金があぶない
第二の人生――世界一長い余生を楽しく過ごす
がん人口急増――団塊世代ががん年齢まっただなかに
貯蓄率低下――「背伸び消費」で段階が貯金を取り崩す
3 ビジネスマンの新しい現実
「匠のわざ」の断絶と流出――ものづくり大国の凋落がはじまる
移民開国への土壇場――人材の空洞化は避けられない
訴訟社会の到来――弁護士大増員が係争増加を招く
バブル入社組の暗転――「第二の段階」に最後の審判が下る
マンション・オフィスビルの供給過剰――都心に不動産暴落の危機
進化するテクノロジー――ロボットが少子化時代の救世主になる
4 漂流する若者たち
Y世代の台頭――成長を信じない若者が新たな文化の担い手に
フリーター500万人時代――定職をもたずに老いる若者たち
労働力の外注化――個人のライフスタイルが働き方を決める
学力の衰退――ゆとり教育と大学全入の弊害が噴出
ひきこもりの高齢化――親の負担から社会の負担へ
5 世代が対立する高齢社会
年金崩壊――約束された給付水準は守られない
縮小する介護サービス――高齢者が日本を脱出する
老人ホームの戦国時代――選択肢は増えるがトラブルも多発
高齢者の都心回帰――大都市郊外の過疎化が深刻に
6 家族の絆と子どもの未来
虐待の連鎖――殴られて育った子が虐待する親になる
教員大量定年――危惧される指導力の低下と教育格差
教育の自由化――競争原理の導入で学校も生徒も陶冶される
子どもの体力低下――2016年オリンピック惨敗の予感
7 男と女の選択
出産率低下――結婚したくてもできない男女が増加
離婚ラッシュ――「年金分割」施行を待っていた妻たち
生殖医療の限界――子の「知る権利」法制化で精子提供者が激減
代理母の功罪――不妊夫婦は海外をめざす
変質する夫婦観――10年後に専業主夫が20万人を突破
8 地球環境の危機
切迫する大震災――30年以内に首都圏直撃の確率は70パーセント
エネルギー危機――激化する資源戦争に新たな展開が
地球温暖化の悪夢――人類による自然資源の浪費がつづく
飽食の未来――食糧危機がやってくる
恐怖の感染症――エマージングウイルスが猛威をふるう
9 グローバル経済の奔流
財政破綻へのシナリオ――2010年、国債の大量償還の危険
暴走する金融市場――長期金利の暴騰とハイパーインフレが来る
中国経済の過熱――失速一歩手前までヒートアップ
BRICsの台頭――日本に新しいパートナーができる
10 不安定化するアジア
北のミサイルの脅威――そのときMDは役に立つか
現実化するNBCテロ――試される国民保護法の真価
南北統一する朝鮮半島――統一が新たな対立の構図をつくる
中国共産党崩壊の可能性――揺らぐ一党独裁の正統性
■引用
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:奥坊 由起子