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『痛いの痛いの飛んでけ――111の痛みの話』

森本 昌宏 20051017 産経新聞出版,307p.

last update:20131208

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■森本 昌宏 20051017 『痛いの痛いの飛んでけ――111の痛みの話』,産経新聞出版,307p. ISBN-10:4902970163 ISBN-13:978-4902970166 [amazon][kinokuniya] ※ sjs

■内容
(出版社からのコメント)
あらゆる痛みについて、その原因や治療法を紹介した〈痛みの百科全書〉である。頭痛から五十肩、腰痛、癌性疼痛まで人間の感じる痛みを〈医学〉し、どう対処すれば痛みがとれるかを〈ペインクリニック〉を軸に語っている。
著者は近畿大学医学部麻酔科の助教授で、大阪北区で「祐斎堂森本クリニック」を開業する医師でもある。日ごろ患者に接している医者の優しさが行間にじみ出ている。産経新聞朝刊などに連載されたものを単行本にまとめた。 突然の痛みに襲われた時にも役立つ『一家の常備本』。

(「BOOK」データベースより)
痛みの正体、明かします。治療の仕方、教えます。ペインクリニックの専門医が綴る「痛み大百科」。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
森本/昌宏
近畿大学医学部麻酔科学教室助教授。1954年、奈良県吉野に生まれる。1980年、金沢医科大学医学部を卒業後、大阪医科大学麻酔科学教室に入局、兵頭正義教授に師事する。1984年、同助手。1989年、大阪医科大学大学院(麻酔科学専攻)修了。1991年、同外来医長。1993年、講師。1996年、近畿大学医学部麻酔科学教室講師。2005年より現職。なお、2000年には、大阪市北区に祐斎堂森本クリニックを開院している。日本麻酔学会指導医、日本東洋医学会指導医。日本ペインクリニック学会評議員・広報委員、日本疼痛学会評議員、日本慢性疼痛学会評議員、日本麻酔薬理学会評議員、痛みの臨床フォーラム代表世話人、痛みの治療懇話会世話人、関西こころのケア研究会世話人、HIT研究会幹事。2001年度日本ペインクリニック学会関西地方会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■著者略歴

森本昌宏(近畿大学医学部麻酔科学教室助教授)
1954年、奈良県吉野に生まれる。
1980年、金沢医科大学医学部を卒業後、大阪医科大学麻酔科学教室に入局、兵頭正義教授に師事する。1984年、同助手。1989年、大阪医科大学大学院(麻酔科学専攻)修了。1991年、同外来医長。1993年、講師。1996年、近畿大学医学部麻酔科学教室講師。
2005年より現職。
なお、2000年には、大阪市北区に祓斎堂森本クリニック(TELO6-4800-3010)を開院している。

日本麻酔学会指導医、日本東洋医学会指導医。
日本ペインクリニック学会評議員・広報委員、日本疾病学会評議員、日本慢性疾病学会評議員、日本麻酔薬理学会評議員、痛みの臨床フォーラム代表世話人、痛みの治療懇話会世話人、関西こころのケア研究会世話人、HIT研究会幹事。
2001年度日本ペインクリニック学会関西地方会会長。

痛みに関する著書
単著、編著
『頭痛撃退マニュアル』(マキノ出版、2001)
『ペインクリニックと東洋医学』(真興交易医書出版部、2004)
分担執筆
『ペインクリニック―痛みの理解と治療一』(宮崎東洋編著、克誠堂出版、1997)
『頭痛の診断と治療』(真興交易医書出版部編集、真興交易医書出版部、1998)
『疾痛コントロールのABC』(花岡一雄監修、医学書院、1998)
『ペインクリニッシャンのためのキーワード100』(小川節郎編著、真興交易医書出版部、2000)
『神経ブロック―関連疾患の整理と手技―』(宮崎東洋編著、真興交易医書出版部、2000)
『実地医家のための痛み読本』(宮崎東洋・小川節郎編集、永井書店、2000}
『がん患者の訴える痛みの治療』(山室 誠編集、真興交易医書出版部、2001)
『癌性疾病管理』(弓削孟文編集、文光堂、2001)
『ペインクリニックで用いる薬100+α』(小川節郎編集、真興交易医書出版部、2002)
『ニューロバシックペインの今』(弓削孟文編集、文光堂、2002)
『ペインクリニッシャンが関わる緩和医療』(宮崎東洋編著、真興交易医書出版部、2002)
『緩和医療と薬物相互作用』(小川節郎監修、佐伯 茂編著、真興交易医書出版部、2003)
『ペインクリニックに必要な局所解剖』(高崎眞弓編集、文光堂、2003)
『鎮痛薬・鎮静薬ハンドブック』(奥田隆彦・古賀義久編集、真興交易医書出版部、2003)
『麻酔科スタンダードIV』(小川節郎・他編集、克誠堂出版、2004)
『ペインマネジメントー痛みの評価と診療手順1(後藤文夫・小川節郎・宮崎東洋編集、南江堂、2004)

■目次

T 痛みってなんだ? 15
1 痛みの伝達 16
2 慢性痛 18
3 先天性無痛症 20
4 痛みの測定 22
5 痛いの痛いの飛んでけ25
6 「痛み」は気から 27
7 痛けりゃ泣けばよい 29
8 痛がりは誰だ!? 32
9 日常生活と痛み 35
10 痛みの気象予報 39
11 痛みの比較民族学 41
12 文学作品にみる「痛み」 43
13 痛みの経済学 46

U ペインクリニックってなんだ? 49
14 ペインクリニックの歩み 50
15 全人的医療を目指して 52

V ペインクリニックの適応となる疾患1 55
16 頭痛 56
17 緊張型頭痛 59
18 片頭痛 61
19 群発頭痛 65
20 食品と頭痛 67
21 アルコールと頭痛 70
22 カフェインと頭痛 72
23 脳脊髄液減少症 74
24 後頭神経痛 76
25 三叉神経痛87
26 舌咽神経痛80
27 非定型顔面痛82
28 顎関節症84
29 舌の痛み(舌痛症)86
30 口腔内の痛み89
31 歯科治療後に残存する痛み91
32 その他の顔面の痛み93
33 頚肩上肢痛96
34 頚椎椎間板ヘルニア99
35 頚部変形性脊椎症(頚椎症)101
36 外傷性頚部症侯群(鞭うち症)104
37 肩こり106
38 肩関節周囲の痛み109
39 五十肩111
40 スポーツによる肩関節周囲の痛み113
41 胸廓出口症侯群116
42 スポーツによる肘関節周囲の痛み118
43 腱鞘炎121
44 腰痛123
45 ギックリ腰(腰椎椎間関節症)125
46 腰椎椎間板ヘルニア127
47 腰椎分離症129
48 フェイルドク症候群131
49 骨粗鬆症による痛み134
50 慢性会陰部痛136
51 股関節周囲の痛み139
52 変形性膝関節症141
53 スポーツによる膝関節周囲の痛み144
54 こむらがえり147
55 足の痛み149

W ペインクリニックの適応となる疾患2 153
56 筋・膜性疾病症候群154
57 線維筋痛症157
58 多発性硬化症160
59 帯状庖疹162
60 関節リウマチ165
61 痛風167
62 血流障害による痛み169
63 癌性疾病173                                                                 
64 慢性膵炎による痛み176
65 月経困難症178
66 尿路結石症による痛み180
67 心因性疼痛183

X ペインクリニックの適応となる疾患3(ニューロパシックペイン)
68 ニューロパシックペインって何だ? 188
69 反射性交感神経性ジストロフィー190
70 脳卒中後疾病(視床痛)193
71 脊髄損傷後疾病196
72 腕神経叢引き抜き損傷198
73 幻肢痛201
74 帯状庖疹後神経痛203
75 糖尿病性ニューロパシー206
76 上肢の絞扼性ニューロパシー208
77 殿部〜下肢の絞扼性ニューロパシー211
78 手術後に長引く痛み214

Y ペインクリニックの適応となる疾患4(痛み以外のもの) 217
79 顔面神経麻痺218
80 顔面痙攣220
81 突発性難聴222
82 耳鳴り224
83 眩量226
84 テクノストレス眼症229
85 通年性アレルギー性鼻炎232
86 季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)235
87 痙性斜頚238
88 しゃっくり240
89 多汗症243
90 更年期障害246
91 心身症247
92 自律神経失調症250

Z ペインクリニックで用いる治療手段253
93 神経ブロック療法って何だ?254
94 星状神経節ブロック256
95 硬膜外ブロック259
96 癌性疾病に対する神経ブロック療法262
97 トリガーポイント注射265
98 刺激鎮痛法267
99 鍼灸治療269
100 イオントフォレーシス療法273
101 薬物治療1 (非ステロイド性抗炎症薬) 275
102 薬物治療2(鎮痛補助薬) 278
103 薬物治療3(モルヒネ) 280
104 薬物治療4(漢方薬) 283
105 紅参の効用 285
106 パエリヤを食べよう287
107 唐辛子のヒ・ミ・ツ 290
108 緩和ケアとホスピス292
109 在宅医療のススメ295
110 無痛分娩298
111 プラシーボ300

おわりに――"今日無事"のために304
参考書籍309
著者略歴310

■SJSに関連する部分の引用

(pP88-89)
 舌炎には萎縮性舌炎、アフタ性舌炎、カタル性舌炎などがあるが、萎縮性、アフタ性のものの頻度が高い。萎縮性舌炎では、前述の糸状乳頭が萎縮することにより舌の表面が平滑になり光沢を呈する。このことから平滑舌とも呼ばれ、ヒリヒリとした灼熱感を生じる。この萎縮性舌炎と同様の症状を認めるものとして「プルマ1・ビンソン症侯群」(鉄欠乏性貧血)、「ハンター症侯群」(ビタミンB12欠乏症)、「シェーグレン症侯群」、ビタミンB2欠乏症などがある。一方、アフタ性舌炎では、米粒〜大豆程度の大きさの浅い潰瘍を形成して、接触による痛みを生じる。通常、「アフタ性口内炎」を併発するが、原因は不明なことが多く、疲労、感冒、胃腸障害などが関与すると考えられている。
 これに対して、境界がはっきりとした小さな潰瘍が舌、口唇、頬粘膜に多発し、再発を繰り返す[P89>場合には「ベーチェット病」が考えられる。また、薬物に反応して舌に小さな潰瘍を形成するものに「スチーブンス・ジョンソン症侯群」がある。


*作成:植村 要
UP:20131208 REV:
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