『国語教科書の思想』
石原 千秋 20051010 筑摩書房,208p.
last update:20101027
■石原 千秋 20051010 『国語教科書の思想』,筑摩書房,208p. ISBN-10:448006270X ISBN-13: 978-4480062703 \714 [amazon]/[kinokuniya] ※
■内容
内容(「BOOK」データベースより)
戦後の学校教育は子供の人格形成を使命の一つとしてきた。現在、その役割を担っているのが国語である。「読解力低下」が問題視される昨今、国語教育の現場では何が行われているのか?小・中学校の教科書、なかでもシェアの高いいくつかの教科書をテクストに、国語教科書が子供たちに伝えようとする「思想」が、どのような表現や構成によって作られているかを構造分析し、その中に隠されたイデオロギーを暴き出す。
内容(「MARC」データベースより)
教材はどのように選ばれ、読解力低下はなぜ生じたのか? 小・中学校の教科書をテクストに国語教科書が子供たちに伝えようとする思想がどのような表現や構成によって作られているかを分析し、隠されたイデオロギーを暴き出す。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
石原 千秋
1955年生まれ。成城大学文芸学部卒業。同大学院文学研究科国文学専攻博士課程後期中退。早稲田大学教育・総合科学学術院教授。専攻は日本近代文学。文学テクストを現代思想の枠組を使って分析、時代状況ともリンクさせた斬新な読みを展開する。また、「国語」教育について、特に入試国語の読解を通した問題提起も積極的に行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
■目次
第1章 「読解力低下問題」とは何か
1 国語教育をめぐる「誤解」
漱石と鴎外は消えてはいない
冷静な対応もあった
「定番教材」の思想
見えないイデオロギー教育
なぜ、吉本ばなな『みどりのゆび』なのか
2 「読解力低下」の一人歩き
「ゆとり教育」のまちがい
教室でまちがえることの意義
グローバル・スタンダードは個性を求める
PISAの何ができなかったのか
3 PISAの「読解力」試験とはどういうものか
PISA「読解力」試験の実際
PISAの求める読解力
4 新しい科目の立ち上げ
「リテラシー」
「文学」
道徳から遠く離れて
「文学」と個性
「国語」が「情報化」になる?
第2章 自己はどのように作られるのか―小学国語
1 自然に帰ろう
小学国語の現在
動物のオンパレード
動物に戻ろう
欺瞞としての共生
自然を知る
2 父の不在の意味
田舎は良くて、都会は悪いのか
後ろ向きのメッセージ
父親が出征する物語
父親殺しの思想
3 自己と他者に出会う
自己を肯定する感情
心を言葉にする
本当の自分
4 他者のいない情報
手紙とブリコラージュ
情報で世界と関わる
新聞作りと「公」
そして流行のディベートへ
他者のいない国語
5 二つの定番教材
『大きなかぶ』
『大造じいさんとガン』
第3章 伝える「私」はどこにあるのか―中学国語
1 強いられるコミュニケーション
どんな教科書なのか
「伝え合う」ことと「内省」と
「他人志向型」に向かう国語
2 「道徳」の方へ
「本当の友情」は誰が決めるのか
クジラの昔と今
「客観的」はあり得るのか
3 「わたしたち」というレトリック
「環境問題」は誰の問題か
「わたしたち」から「一人一人」へ
どうしても気になったこと
4 なんのための豊かさか
どんな教科書なのか
少しラジカル
「らしく」と「一人一人」
玉石混淆
豊かさとは何か
『心のノート』のレトリック
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:竹川 慎吾 更新:樋口 也寸志