『自閉症スペクトラム・浅草事件の検証――自閉症と裁判』
高岡 健・岡村 達也 20050910 批評社,メンタルヘルス・ライブラリー14,184p.
last update:20120209
■高岡 健・岡村 達也 20050910 『自閉症スペクトラム・浅草事件の検証――自閉症と裁判』,批評社,メンタルヘルス・ライブラリー14,184p. ISBN-10:4826504284 ISBN-13:978-4826504287 2100 [amazon]/[kinokuniya] ※ m a07 a07b
■内容
内容(「BOOK」データベースより)
人間の精神内容や人格には「正常」と「障害」があって、その間に明確な境界線が引かれているというわけではない。では「正常」とは何であり、「障害」とは何なのか。「普通」という言葉に内包される意味が、さまざまな視点から問われなければならない。あたかも「障害」が事件を惹起したかのように切断操作が行われた「浅草事件」。その裁判を検証し、自閉症スペクトラムの実相に迫る弁護士・精神科医・臨床心理士の迫真のレポート。
内容(「MARC」データベースより)
あたかも「障害」が事件を惹起したかのように切断操作が行なわれた「浅草事件」。その裁判を検証し、自閉症スペクトラムの実相に迫る迫真のレポート。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
高岡 健
1953年生まれ。岐阜大学医学部卒業。岐阜赤十字病院精神科部長などを経て、岐阜大学医学部精神病理学助教授。日本児童青年精神医学会理事
岡村 達也
1954年生まれ。東京大学大学院教育学研究科博士課程中退。文教大学人間科学部臨床心理学科教授。日本遊戯療法学会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
■目次
はしがき――自閉症スペクトラムの現在
自閉症スペクトラム入門
0 はじめに
1 歴史
2 疫学
3 症候と成因
4 治療を終えて
5 新しい論点
自閉症のバリアフリーと合理的な配慮
1 はじめに
2 自閉症に対する社会的関心
3 「無のバリア」とマスコミ報道
4 「無のバリア」と行政
5 自閉症スペクトラムとバリアフリー
6 学校教育とバリアフリー
7 合理的配慮義務とバリアフリー
8 親や家族に対する合理的配慮義務
9 医療機関や地域生活におけるバリアフリー
10 結語
“気がかりな”特別支援教育の本質
1 特別支援教育という気がかり
2 時の流れに身をまかせ?
3 気がかりなのは子ども?教師?
4 子どもは天使ではない
5 教育行政も気がかり
6 いつの日か見果てぬ夢を
7 付記
発達障害概念の拡大の危険性について
1 はじめに
2 臨床経験
3 考察
普通?普通じゃない?――スペクトラムを考える
1 普通?
2 普通ではないということ
3 普通ということ
4 文化的体験
5 臨床経験
6 豊かさを求めて
自閉症スペクトラムの社会的処遇――発達障害者支援法の成立をめぐって
1 はじめに
2 私の問題意識:差別に転化させる構造
3 障害者の人権
4 現実的な問題
5 専門家の責任
6 本当の課題
小児療育現場の自閉症スペクトラム
1 まずは、お詫びから…m(_ _)m
2 障害は、個人が克服すべき?
3 一体、『障害』って何?
4 障害も、『いつでも、どこでも、誰とでも…?』
5 歪められる乳幼児健診
6 集団保育の場において
7 就学指導委員会で
8 在校生にも『就学指導!?』
9 つながるスペクトラム
座談会 浅草レッサーパンダ事件――自閉症と裁判をめぐって
1 弁護の発端――訴訟能力への疑問からの出立
2 訴訟能力への疑問から、自白の任意性・信用性の問題へ
3 確定的殺意の物語つくり
4 責任能力の問題から、情状鑑定へ
5 訴訟能力の問題
6 受刑(処遇)能力の問題
7 裁判以前の問題
8 本裁判の意義
9 控訴審に向けて
浅草・レッサーパンダ帽事件の結末
1 彼からの手紙
2 控訴取り下げ――本人による突然の控訴取り下げによる判決の確定
3 控訴取り下げの理由をめぐって
4 獄中結婚の夢、そして破局
5 彼はどこからきたのか――私がはじめに見た妹の世界
6 彼の恋人さがしの旅――事件(犯行)の背景をなす心境について
あとがき――解題とBOOKガイド
1 解題
2 読後感
3 BOOKガイド
4 回顧
■言及
◆立岩 真也 20140825 『自閉症連続体の時代』,みすず書房,352p. ISBN-10: 4622078457 ISBN-13: 978-4622078456 3700+ [amazon]/[kinokuniya] ※
*作成:樋口 也寸志