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『日本の医療が危ない』

川渕 孝一 20050910 筑摩書房,240p.


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■川渕 孝一 20050910 『日本の医療が危ない』,筑摩書房,240p.ISBN:4480062564   ISBN-13:978-4480062567 756 [amazon]

■商品の説明
日本の医療が危ない
日本の医療が危ない 著者=川渕孝一
小泉政権下、経済財政諮問会議や厚生労働省などが医療制度の抜本的見直しを進めている。医療費の総額管理制度や医療保険体系の変更が実現すれば、医療機関や製薬企業に大きな影響が及ぶのは避けられない。そんな中、出版されたのが本著である。

国民皆保険制度のもと、「平等」を金科玉条として運営されてきたはずの日本の医療制度だが、著者は「『機会の平等』も『結果の平等』も実現していない」と断じている。北海道・東北では、必要な医師数を確保できている病院は6割に満たない。また、現行の制度には、医療の質を向上させるためのインセンティブが組み込まれていないため、結果として人の生死がどの医療機関に行くかという運不運で決まってしまうと指摘する。

建前だけの平等の果てにあるのは、患者の反乱だ。既に、より良い医療を求めて米国の有名病院などへ患者の脱出が始まっているという。韓国やシンガポールの病院が安くて良質なサービスを武器に、日本の患者を獲得しようと攻め入ってくる事態も、あながち夢物語ではないだろう。

日本の医療機関を、コーポレート・ガバナンスが期待できる組織体に作り替える政策と、医療サービスにおいて「質の向上と効率化」の両立を実現するための法体系が必要と著者は訴える。

(日経バイオビジネス 2005/12/01 Copyrightc2001 日経BP企画..All rights reserved.)

■内容(「BOOK」データベースより)
日本の医療のどこがそんなにいけないのか。何が足りないのか。次期医療改革を目前に控え、現在の医療制度を技術・サービス・経営・国際競争力などさまざまな角度から見直す必要がある。本書は、医療経済学という観点から医療制度改革に携わってきた著者が、わが国の医療問題について海外・国内での事例を豊富に挙げながら、その長所・短所を比較検討し、「よい医療」とは何か、医者と患者の間にあるギャップは何か、現状をどう改善したらよいのか、などについて具体的な提案を試みる。

■目次

第1部 今、なぜ「医療改革」が急務なのか
「機会の平等」さえもない日本の医療システム
「結果の平等」については絶望的!
海外に流出しはじめた日本人患者
行き場のない現状をどう打破するか

第2部 「よい」医療はこうして実現できる
自分の身は自分で守る
ITを駆使して患者本位の医療を
努力する者が報われる医療システムに




UP:20080208 REV:20080926
医療/病・障害 と 社会身体×世界:関連書籍 2005-   ◇BOOK
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