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『グロテスクな教養』

高田 里惠子 20050610 筑摩書房,253p.

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last update:20160315

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■高田 里惠子 20050610 『グロテスクな教養』,筑摩書房,253p. ISBN-10:4480062394 ISBN-13:978-4480062390 欠品 [amazon][kinokuniya]

■内容

「教養とは何か」「教養にはどんな効用があるのか」―。大正教養主義から、80年代のニューアカ、そして、現在の「教養崩壊」まで、えんえんと生産・批判・消費され続ける教養言説の底に潜む悲喜劇的な欲望を、出版社との共犯関係・女性や階級とのかかわりなど、さまざまな側面から映しだす。知的マゾヒズムを刺激しつつ、一風変わった教養主義の復権を目指す、ちょっと意地悪で少しさわやかな教養論論。

■目次

第1章 教養、あるいは「男の子いかに生くべきか」
    教養死すとも/教養論をめぐる困難/ドイツ語作戦/解放・上級学校・青春/はじめからあった教養主義批判/違うのは、ただ方法だけ/そして批判すらされなくなった/エリートと呼ばれる少数の男の子たち/それないの才能/受験勝者の低い自己評価/たかが受験勉強で!/脱・優等生宣言/読書の効用/旧制高校的教養主義から学べ/現代日本のエリートの問題性/自己ではなく、他者/ナベツネ登場/ミスター教養人、竹山道雄/奇妙な予告自殺/原口統三をめぐる評価/Yの悲劇/慢性孤独病のマゾヒスム患者/教養論としての『赤頭巾ちゃんに気をつけて』/庄司薫について/おじさんのNote/丸山眞男的なるもの/みんなを幸福にするにはどうしたらいいのか/江藤淳の批判/エリート校の真実/四方田犬彦の批判/生きがいの独占/教養論に気をつけて

第2章 戦争、そして教養がよみがえる
    学力低下を最初に嘆いた人物/教師は喜んでいるか/読者と一緒に悩んでいる/自己批判とインテリ/ドストエフスキーとベートーヴェン/トルストイって何だっけ/マ××スも知らない学生/誰が「事変後の学生」だったか/戦中派三様/どこまで下がる/『学生叢書』の読者/『神聖喜劇』のなかの「事変後の学生」/「帝大出」二等兵/サラリーマンは気楽な稼業か/尊敬されない高学歴者/反教養主義的帝国大学/実用教育の効用/とにかく就職しなくては/人柄主義/東大、いま昔/味方同士/サラリーマンへの教養のススメ/もう就職のことなんか考えないでいい/明るい希望/ふたたび自己批判を/わだつみ学徒兵の評価/男の子いかに死すべきか

第3章 出版社、この教養の敵
    教養のアント/いわゆる東大中沢事件/書かないこと/読まれないこと/教授や博士になったより遥かに愉快です/広田先生は中沢新一に×を付けるか/教養主義の二重構造/大学の外へ放りだされて/商品になる/人文書/ミーハー/語学教師礼賛/大学講義の価値下落/もしも「偉大なる暗闇」が帝大教授になったなら/大きな文学者/虚栄の時代/表紙に人の名前がぱーっとある/ライバルは浅田彰/トランス・イタリア・エクスプレス/選別/三浦雅士につづけ/お礼は言わない/花咲く業績のかげに

第4章 女、教養と階級が交わる場所
    禁句について/上野千鶴子なんか怖くない/打算のない女/専業主婦と教養主義/男探しの大衆化、そして終焉/洛中の女子はみな/平等と友愛/女は化ける/罰せられたい/ブルジョア女と教養主義男/代々続いた文化的貧困/英吉利風洋館のなかでの屈辱/心貧しく何かを求めつづける/毀誉褒貶/パラサイト・シングルと教養主義/「事変後の女学生」の結婚難/おじさん驚愕/ケッ!/さすが真珠夫人/やっぱりお嬢さんね/どうでもいい問題/コアラと日本女性/昼ドラ路線/母さま!僕は一番で入学しました!/息子とともに/教養、あるいは女の子いかに生くべきか

■引用

■書評・紹介

■言及



*作成:奥坊 由起子
UP:20160315 REV:
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