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『なぜ「話」は通じないのか――コミュニケーションの不自由論』

仲正 昌樹 20050620 晶文社,256p.

last update:20110808

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仲正 昌樹 20050620 『なぜ「話」は通じないのか――コミュニケーションの不自由論』,晶文社,256p. ISBN-10:4794966709 ISBN-13:978-4794966704 \1680 [amazon][kinokuniya] ※ c07 m04 l03 ys05

■内容

内容(「BOOK」データベースより)
いま社会の様々な場面で「話」が通じなくなってはいないか?人の話をよく聴いたり読んだりしないまま、適当に分かったつもりになって、特定のキーワードにだけパブロフの犬のように反応するお子様な人たち。知識人から2ちゃんねらーまで、こうした困ったひとびとの増殖は、何を背景として生まれ、社会に何をもたらすのか。「話」が通じなくなるその構造を、気鋭の研究者が哲学・思想的な観点から分析。お互いが抱える「卑小な物語」の枠を超え、真の意味での「対話」の必要性を説く、哲学・思想エッセイ。日本社会に蔓延する「話が通じない病」を撃つ。

内容(「MARC」データベースより)
「歴史の終焉」のなせるわざ? 「大きな物語」が消滅したから? 知識人から2ちゃんねらーまで、日本社会に蔓延する「話が通じない病」を撃つ、哲学・思想エッセイ。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
仲正 昌樹
1963年広島県生まれ。東京大学総合文化研究科地域文化研究博士課程修了(学術博士)。金沢大学法学部教授。文学や政治、法、歴史などの領域で、アクチュアリティの高い言論活動を展開(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次

第一章 敵は「同じ言語」を語る
 悪い「聴衆」
 脈絡の見えない質問
 妄想型の精神疾患?
 「コミュニケーション」って何?
 言霊信仰のひとびと
 パブロフの犬たち
 低次元なPC
 「マイノリティの代弁者」の弊害
 誰に抵抗しているんだ!
 パフォーマンス的抗議運動
 虚構としての糾弾
 「バカなマッチョ男」というデッチあげ
 想像力?それとも妄想?
 都合のいいストーリー
 私の反論
 忘れ去られてしまう言葉
 日本語がヘン

第二章 秩序なき「物語」の増殖
 「歴史の終焉」?
 「歴史」と「物語」の違い
 「歴史の終焉」の起点
 「下部構造」が歴史の発展を決定づける?
 左翼実証主義vs.「歴史=物語」論
 叱られたことがない「物語」
 現代思想の悲劇――「小さな物語」の増殖
 カルチュラル・スタディーズの逆説
 パブロフの犬と二項対立
 不毛な「陰謀話」の蔓延
 犬に取り憑いている物語
 学歴社会という「神話」
 「物語」の「構造」を分析する構造主義
 強引にショートした「理解」?
 高校の現代国語からやり直せ
 老研究者たちの不毛な「物語」
 他者の「物語」の代弁
 「生きた現実」もまた「物語」である
 すごく適当な「深読み」
 「目から鱗」の大発見?
 世界は「物語」から出来ている

第三章 噛み合わない論争
 なぜ噛み合わないのか?
 「とにかく反対意見を」の不毛
 自己責任"論争"?
 一人歩きしはじめた「自己責任」
 バッシングが生まれた要因
 「自己責任」とはそもそも何か?
 「正義」と「責任」
 何に対する"責任"なのか?
 応援団たちの短絡的な主張
 「責任」評価の基準が必要
 対人論証
 「知ったかぶり」の論法
 「敗戦後論争」の迷路
 「物語」が暴走し始める
 "深読み"の連鎖
 「こころの中の問題」と契約論
 基本概念の中身を特定しないままに
 自由の「定義」!
 「自由」理解のスレ違い
 「ポストモダン」批判論の不毛
 ポストモダニストに現実変革力はないか?

第四章 「話」は通じるのか?
 なぜ話を聴けないのか?
 「聴く」能力は低下する
 なぜすぐに「書きこむ」のか?
 他者の目を意識して書いているか?
 「物語」のモノローグ的増殖
 批判されればされるほど広がる波紋
 「味方の敵」は敵なのか?
 物語を自覚しなさい!

あとがき

■引用

■書評・紹介

■言及



*作成:樋口 也寸志
UP:20110808 REV:
異なる身体のもとでの交信――情報・コミュニケーションと障害者 ◇「マイノリティ関連文献・資料」(主に関西) ◇自由・自由主義 リベラリズム ◇吉見 俊哉身体×世界:関連書籍 2005-2009  ◇BOOK
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