『ロボトミスト――3400回ロボトミー手術を行った医師の栄光と失墜』
El-Hai, Jack 20050117 The Lobotomist: A Maverick Medical Genius and His Tragic Quest to Rid the World of Mental Illness,New York: Wiley, 368p.
=20090723 岩坂 彰 訳,ランダムハウス講談社,496p
last update: 20110622
■El-Hai, Jack 20050117 The Lobotomist: A Maverick Medical Genius and His Tragic Quest to Rid the World of Mental Illness,New York: Wiley,368p. ISBN-10: 0470098309 ISBN-13: 978-0470098301 [amazon]/[kinokuniya]=20090723 岩坂 彰 訳 『ロボトミスト――3400回ロボトミー手術を行った医師の栄光と失墜』,ランダムハウス講談社,496p ISBN-10: 4270005165 ISBN-13: 978-4270005163 \2940 [amazon]/[kinokuniya] ※ e04 m
■内容
内容紹介
悪魔の所業か、稀代の救世主か?
医学史上空前の論争を巻き起こした、「精神外科」の実相とその時代
医学ジャーナリスト協会最優秀作品賞受賞
20世紀に悪名を馳せた医師といえば、ナチスのヨゼフ・メンゲレについで、ウォルター・フリーマンの名が挙がるに違いない。
彼が世に広めた「ロボトミー」という手術は今もなお、この上なく悪いイメージをもって人々の心に焼きついている。
数十年前の精神病院の薄汚れた裏病棟、拘束され脳にとがった器具を突っ込まれた患者たちの
うつろな目と言葉にならないつぶやき・・・。
医療の常識を踏みにじった大ぼら吹き、金メッキのアイスピックと金づちをいつも持ち歩き、
片っ端からロボトミーを行っていった狂人。
世間のフリーマンに対するイメージはそういったものだ。フリーマンをロボトミーに踏み込ませたものは何か、
多くの医師たちがロボトミーを捨て去った後も彼がそれにこだわり続けたのはなぜか――
フリーマンの人生を探る私の旅は、自分でも気づかないうちに始まっていた。
――「はじめに」より抜粋・要約
ロボトミー(Lobotomy)
前部前頭葉白質切截術。白質内の神経線維を外科的に切断することで、截治性うつ病や強迫神経症、統合失調症などの精神疾患の症状改善を図る術式。一時期世界的な隆盛を見せたが、無効例や再発例の他、人格水準の低下や情動の障害など重大な後遺症がしばしば現れ、向精神薬の発達とともにその適用例は減少していった。
◆
このロボトミーの隆盛と凋落の物語は、妖しげな外科療法の先陣に立った人物の探求に留まらず、さらに多くを描き出している。それは、何千人もの患者とその家族や、治癒する見込みのない病に冒された人々の扱いに奮闘する、臨床医や政策担当者たちの取り組みの物語である。またそれは、適切な対処のできない問題の解決策を模索する、外科医たちの歯切れの悪い釈明でもあるのだ。
――『サイエンティフィック・アメリカン』より
内容(「BOOK」データベースより)
悪魔の所業か、稀代の救世主か?医学史上空前の論争を巻き起こした、「精神外科」の実相とその時代。医療ジャーナリスト協会最優秀作品賞受賞。
■目次
はじめに
第1章 1936年9月
第2章 リッテンハウス・スクウェア
第3章 学生時代
第4章 精神病院の病棟で
第5章 完璧なパートナー
第6章 ロボトミーの推進
第7章 戦線
第8章 前進と退却
第9章 滝
第10章 名声
第11章 ロードウォリアー
第12章 故郷を離れて
第13章 楽日
第14章 亡霊
謝辞
訳注
附表
訳者あとがき
参考文献
索引
■引用
■書評・紹介・言及
◆http://blogs.yahoo.co.jp/gaya1214/58612639.html
◆http://journalism.jp/podcast/2009/11/31wikipedia.html
◆http://mblog.excite.co.jp/user/takeiphoto/entry/detail/?id=11234870
*作成:大谷 通高